赤瀬川原平のレビュー一覧

  • 新解さんの謎
    辞書の編集者に対する考察
    辞書が出来上がるまでの出版社の編集者の心情、その背景を推測している。
    だれもが深く考えていなかった、ある意味、何もないところから最大の想像力を働かせる「トマソン」的な発想。
  • 新解さんの謎
    新明解国語辞典に関してのおもしろ話は最初だけで半分以上は紙に関するエッセイだった。挿絵がとぼけててよかった。
  • 老人力 全一冊
    物忘れがひどい、身体に力が入らないといった老いの問題を、「老人力」と呼んでみることで、明るく捉えなおそうとする、というと、まだちょっと本書の主張から逸れてしまうような気がします。老いを明るく捉えなおすというポジティヴさが、著者の考える「老人力」というコンセプトにちょっとそぐわないからです。むしろ、老...続きを読む
  • ごちそう探検隊
    食べ物をテーマにしたユーモア・エッセイ集です。

    やっぱり、土屋賢治のユーモア・エッセイにどこか似ていますが、論理をねじ曲げてこんがらがっているような土屋の本に対して、感性の赴くままにはるか遠くまで飛び出していってしまうような印象があります。
  • 新解さんの謎
    辞書について考えられる本でした。
    軽く読めて主人公の新解さんにたいしてのつっこみが面白かったです。
    ぼくも辞書が読みたくなりました。
  • 老人力 全一冊
    思わず忍び笑いしたり、その感じ分かると、激しく同意する点も多かったが、続編が落ちる。

    なかなか柳の下に二匹の泥鰌はいません。

    かなり流行った言葉(概念?)だけど、やっぱり無理があるのかな。今現在、通用する言葉にはなってない気がする。

    そろそろ自分も老人力がつき始める年になってきた。渋く老いてい...続きを読む
  • 「墓活」論
    実は出ていた新刊本。
    数年に一度ふらつく民俗系の書棚にあった。
    鎌倉の寺に墓地を得るまでの話は、
    それまでに読んでいたものとかぶってるところが多いな。
    でもこれから誰もが考えるであろう問題について、
    ひと足先に実体験をまとめたエッセイは
    必要な人にはちょうどいいかもしれない。
    あとがきを読んだら、や...続きを読む
  • 「墓活」論
    雑誌連載をまとめたエッセイ集。筆者の見聞が多く盛り込んであり、文章も平易でいい。だが「論」というタイトルは、どう考えてもミスリードだろう。
  • 「墓活」論
    年寄りが集まるとどうしても話題は病気と墓に行きつくのは良く経験しているところである。あの赤瀬川サンにしてもいよいよそこへ行きついたということのようだ。(そう言えば後書きで胃がんの摘出手術をしたとある。どうりで最近はめっきりと年老いた感があるはずだ)

    もともとは赤瀬川家も鹿児島の出身で父の世代に東京...続きを読む
  • じろじろ日記
    路上観察で培った(?)じろじろ観で社会のいろんなものをじろじろながめたエッセイ集。世の中をじろじろ観察してみよう。
  • 少年とオブジェ
    赤瀬川原平さんの子ども時代の思い出が、物の思い出と共につづられているエッセイ。

    戦後くらいの話を1970年代の『今』にふりかえって懐かしんでいるのだが、読んでいる私がいるのは2010年。もはや『今』がすでに懐かしい。私が産まれた頃である。さらにその前となると、思い出話というよりも、おとぎ話を聞いて...続きを読む
  • 老人力 全一冊
    物忘れは忘却力、ボケ老人は老人力のついた人…。還暦を迎えた前衛芸術家は、時に自虐的とも取れる表現を用いながら、コミカルに日々の生活や社会に対しての思いを綴ります。負け惜しみに近いけれどちょっと違う、含蓄(?)のある言葉に時々ニヤッとしてしまうエッセイ集。ポジティブに老年代を考えることが出来る一冊。文...続きを読む
  • 優柔不断術
    個人的には芸術家としての(偽札事件とか、ハイレッドセンターのトマソンとか)赤瀬川を最初に知ったから、老人力とかどうしても読む気になれなくて、でもなかタイトルに惹かれて読んでしまいました。その当時付き合ってた男が同じような事を言ってる人で(極論的には)自分にないものを人は求めるのかもしれないと漠然と・...続きを読む
  • 新解さんの謎

    確かに後半は新明解と関係ないw