赤瀬川原平のレビュー一覧

  • 四角形の歴史

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    荒木博之さんのvoicy、マイブックカフェのコーナーで紹介されていた本。
    赤瀬川さんの著作は新解さんの謎以来で2作目。

    確か、子どもと一緒に読み継ぎたい本として紹介されていたのだが、鉛筆描きのような、ゆるく味わい深いタッチの絵に、そこまで長くないセンテンスが添えられていて、大人なら10分あれば読み通せる。
    絵だけ眺めるのも楽しいが、文章が秀逸。
    こんなに簡単で短い文章なのに、今まで考えたことなかった、わりと本質的な問いに気づかせてくれて、その問いを考えることで、今まで見てきた世界の、新たな面白さを教えてくれる。
    赤瀬川さんなりのこの問いに対する探究は、最後にはクルリと一周して、なんとも言えない心地良い余白と余韻を残す。

    読書に不慣れな人でもたぶん楽しめて、何度でも読み返したくなる本。

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    2023年08月27日
  • 四角形の歴史

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    絵のルーツ、風景画のルーツ、四角形のルーツを探っていくうちに、キャンバスの余白→人生の余白へと。
    肩の力を抜いてくれるいい作品。
    ヨシタケシンスケが好きな人はきっと好き。
    赤瀬川さんといえば、亡くなったあと、ニラハウスはどうなったのだろう。

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    2023年02月25日
  • 四角形の歴史

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    四角形の始まりなど考えたこともなかった。
    言われてみると、なるほどと思った。
    意外と簡単な事で全て繋がっているのかもしれない
    この本も「ではないだろうか」と言っているように、そうやって考えることが
    無意味な余白を眺めることなのかもしれない

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    2022年10月05日
  • 自分の謎

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    ネタバレ

    哲学絵本(第1弾)。鏡に映る自分の視線など気にしたことがない。鏡の特性上、見つめられて当然だと思っているし、そうでないほうが怖い。でも猫を抱いて鏡に映るとき、猫は自分を見つめる向こう側の猫(=自分)をどう感じているのか。それは少し気になる。そして痛みの謎。爪を切る、髪を切る、腕を切る、痛みの有無はなぜ生じるのか。神経やら何やらの西洋医学は横に置き、とにかく考える。その姿勢が非凡だなと思う。

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    2022年09月05日
  • 四角形の歴史

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    四角形が如何にして生じてきたのか、純粋な疑問をどんどん深掘りしていく形で進んでいく絵本。疑問を追求していくということへの構えを示しながら、こうした推論や歴史の追い方を、絵と文章を駆使して平易に伝えられるのは稀有なことだと思う。

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    2022年07月31日
  • ふしぎなお金

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    ネタバレ

    哲学絵本。類似性という点で、財布と拳銃を結びつけて考えたことがなかった。たしかに仕舞う場所は似ているし、身につけておかないと不安。盗まれて悪用されたら洒落にならない。それにしても「良貨は悪貨を駆逐する」で、金運が逃げて行きそうなほどボロボロに描かれた紙幣の絵に、ちょっと笑ってしまった。今持っているものを手放し、より状態の優れたものを手に入れる。よくいえば循環・リサイクルなんだろうけれど。

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    2022年06月12日
  • 四角形の歴史

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    ちくま文庫。だけど、絵本。

    四角形は、どうして生まれたのか。

    犬の目と、人の目を比べながら、描かれたものから見てきたものを辿っていく。
    物体そのものから、キャンバスという枠のある空間へ変わっていく。
    そこで、私もふと、窓を思い浮かべた。

    「余白」という「無意味を眺めること」は気持ちいい。……その言葉に、今あくせく意味を求めて働いている自分が、ふと緩んだ。嬉しかった。

    枠を外してみること、もう一度四角形の外側で息をしてみることは、意味を知っているからこそ無意味の尊さを感じることと、似ているのかもしれない。

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    2022年04月03日
  • 新解さんの謎

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    YouTubeで紹介されていたことで購入。
    前半は本当に面白くて、電車の中で笑いそうになった。ここまで自由に辞書を作っている著者に感謝。
    後半はダラダラと続くエッセイで、だれてしまった

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    2021年12月28日
  • 新解さんの謎

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    新明解国語辞典のおかしなところを、しっかり味わえる。おもしろい。

    だけどそれ以上に、赤瀬川原平の文章がいい。好きになった。飄々とした大人のユーモアだ。いや、ヤベェじいさんのユーモアだ。

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    2021年12月17日
  • 新解さんの謎

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    前半は新明解国語辞典についての謎で大変面白いのだが、後半は紙についての散文がひたすら続き全く辞典と無関係、、、

    2冊に分けるべきなのでは

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    2021年10月14日
  • 新解さんの謎

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    新明解国語辞典は第5版を使用しているが、本書に紹介されているように語釈が非常にユニークだ.これらの説明を詳しく読んでいけば、語彙が豊富になると思うので若い人に推薦しよう.後半の"紙がみの消息"では1990年代の事柄がテーマになっているが、たった30年前のことがかなり昔のように感じた.

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    2020年02月29日
  • 新解さんの謎

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    ネタバレ

    読み終わった。この著者はトマソンで出会って二度目の本である。トマソンに比べたら勢いは少しないような気がしたが、新解さん、という命名がやはり天才的である。

    著者のもとに寄せられた、「新明解国語辞典」の例文がちょっとおかしい、ということでさっそく見てみる、というユーモアエッセイ。

    「恋愛」の解説に情熱的な気持ちが込められていたり、まるで小説のワンシーンのような描写がでてきたり、食べものの項目に「おいしい」という個人的な感想めいた説明があったり、「世の中」「読書」などには一家言ある意固地な性格が透けて見えたり、時には辞書ではなく偏見だ!と思わず目を疑うような解説や例文がある。

    こんな辞書が存在していいのか?と思うが、そこまで踏み込むゆえに、言葉の意味が「新明解」になる、という逆説でもあり、身をもって言葉の意味や辞書の役割を考えさせる。

    また、偏りがあるから辞書として不適切、と一言では切り捨てられない「何か」があり、それを「新解さん」と名付ける。辞書の性格を擬人化して社会の許容度を問う。あとがきでもあったように、実際に新解さんに聞いて終わり、という個人的な話ではない。
    その背景にある社会への視点や投げかけ、想像の余地を楽しむという点が重視されていて、それがいかにもトマソン的と言うか芸術的である。

    同時収録されている「紙がみ」についても、エッセイとしては軽い読みものだが、「紙」に対して私たちが感じる神聖さ、高級さ、信仰、といったものについて考えさせられるものだった。

    お札(さつ)やお札(ふだ)について、軽々しくプラスチックには移行できない「神聖なもの」がつきまとう、という話。今は特に電子マネーが増えて、より神聖なものを遠ざけようとする感じがうかがえるのだと思わされた。

    また、写真や映像について、検索したり映し出したりするスクリーンは、いつか「電源を切る」が、紙に印刷した写真にはそういうことをしない、という指摘。印刷する意味、紙(実体)である意味について考えさせられた。きっと絵や芸術作品もそうだろう、どれだけデータとして持っていたとしても、真の所有ではない。
    それらは飾られるもの。そして、いかにも、実用ではない。それゆえに存在価値があるという。まさに紙の要不要という視点からトマソン的な社会における「充実」を問う、この著者らしい議論だと思った。

    紙が好きな人、紙や実用的でないことにどうしても惹かれてしまう人、そんなアナログな人におすすめ。

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    2020年01月30日
  • 新解さんの謎

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    大学の先生が言ってた、新明解国語辞典第3版第4版がすごいという話、ネットでも記事を読んで面白く感じてたんだけど、ここにまとまってるんだ!

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    2019年06月07日
  • 新解さんの謎

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    たまたま普段使いの辞書が新明解国語辞典。
    思わず、マーカーを片手に「新解さん」を読書してしまいました♪

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    2019年01月26日
  • 新解さんの謎

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    辞典の第五版を横に置き、比較しながら読んだ。
    第四版の面白い項目ばかりを取り出して紹介してくれているので、辞典で同じ項目を探して読むのが楽しかった。
    彼自身の見解にはだんだん飽きてくるが、この話を書くきっかけとなった、SM君の意見が面白かった。

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    2017年11月04日
  • 新解さんの謎

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    面白い!
    この本の話はいろんな人から聞いていたし、大筋分かっていた(つもりだ)。
    でも、実際に読んでみると、電車の中なのに笑い出しそうになるほど可笑しい。
    要所要所に入る妙な写真も、これまた妙な味わいがある。

    実際の新明解。
    今は七版が出ているんだったかな?
    私が使っていたのは六版、七版くらい。
    そう面白い語釈や例文がある印象はなかった。
    二版、三版あたりが面白いのかな?
    今調べたら、金田一京助編集ということだ。
    そうか!

    それにしても、先日読んだトウェイツの『ゼロからトースターを作ってみた結果』にしても、この本にしても、面白がることが上手な人ってうらやましい。
    いや、私も結構な面白がりやだと思っていたのだけど、最近どうもダメ。
    もっとこういう本を読んで遊び心を活性化したい。

    このおもろいおじさんが、紙の無駄に関してはびっくりするくらい真面目に考えているギャップに驚く。
    本書に出てくるオレンジカードも、イオカードも、もうなくなった。
    赤瀬川さんは、もういないんだ、と改めて気づいた。

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    2016年07月28日
  • 老人力 全一冊

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    大分前に流行った書ですが、天の邪鬼なので未読でした。
    「老人力」と聞いて想像したのが「老獪」。少ない労力でごとりと物事を動かしてしまうような力かと思いきや、退行をそのまま「老人力」として受け入れて楽しんでいる様子がいい。
    「おっしゃることは判るのですが」と固有名詞が出てこないまま話を進めていくのってあるある。

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    2013年04月15日
  • 老人力 全一冊

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    何かを忘れるということはマイナスの作用でしかないのか。
    自分の嫌なことがあって、その嫌なことが頭から離れないのなら、それは忘れたほうがプラスになる。
    老人力は力を抜くエネルギーの事だという。
    自力だと一向に自分に力がいってしまう。しかし、他力をつかうと他の人にエネルギーが循環する。昨今では誰も信用できない世界になりつつあるから、この考え方は誰かを信用するための力なのかもしれない。
    頭が固いと身体も自然と固くなる。固さは丁度よく保っていなければならないのだが、固すぎる。その調度よさをこの本はしめしてくれているのかもしれない。
    頭の柔らかい、老人がゆったりとしているような文体で、その力を解明してくれる一冊。

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    2012年06月20日
  • 老人力 全一冊

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    20世紀末に発見され、日本中に賞賛と感動と勘違いを巻きおこし、国民を脱力させた恐るべき力。。。なんて書かれているが、ものすごく注目される前から何となく惹かれていた本。自分が若い頃から何となく心のどこかで感じており、他人とは違うのかな〜と思ってきたことがいくつか肯定的に書かれており、嬉しくなった思い出がある。この文庫本では一冊にすべての情報がまとめられており、お得感満載だ。

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    2009年10月04日
  • 老人力 全一冊

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    とにかくたまらんのでありますね、この発想。
    南さんが言ったという「おっしゃることはわかります」って、身に沁みるなあ・・・。
    当方32歳ですが(笑)
    従来「物忘れ、繰り言、ため息等、従来ぼけ、ヨイヨイ、耄碌として忌避されてきた現象に潜む未知の力」を老人力と、定義しているのですね。
    肩の力を抜いて、無駄な情報も抜いていくというのは確かに必要かも。
    一生懸命に打ち込んだからこそたどりつける境地なのかな?

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    2009年10月04日