赤瀬川原平のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ読み終わった。この著者はトマソンで出会って二度目の本である。トマソンに比べたら勢いは少しないような気がしたが、新解さん、という命名がやはり天才的である。
著者のもとに寄せられた、「新明解国語辞典」の例文がちょっとおかしい、ということでさっそく見てみる、というユーモアエッセイ。
「恋愛」の解説に情熱的な気持ちが込められていたり、まるで小説のワンシーンのような描写がでてきたり、食べものの項目に「おいしい」という個人的な感想めいた説明があったり、「世の中」「読書」などには一家言ある意固地な性格が透けて見えたり、時には辞書ではなく偏見だ!と思わず目を疑うような解説や例文がある。
こんな辞書が存在 -
Posted by ブクログ
面白い!
この本の話はいろんな人から聞いていたし、大筋分かっていた(つもりだ)。
でも、実際に読んでみると、電車の中なのに笑い出しそうになるほど可笑しい。
要所要所に入る妙な写真も、これまた妙な味わいがある。
実際の新明解。
今は七版が出ているんだったかな?
私が使っていたのは六版、七版くらい。
そう面白い語釈や例文がある印象はなかった。
二版、三版あたりが面白いのかな?
今調べたら、金田一京助編集ということだ。
そうか!
それにしても、先日読んだトウェイツの『ゼロからトースターを作ってみた結果』にしても、この本にしても、面白がることが上手な人ってうらやましい。
いや、私も結構な面白がりや -
Posted by ブクログ
何かを忘れるということはマイナスの作用でしかないのか。
自分の嫌なことがあって、その嫌なことが頭から離れないのなら、それは忘れたほうがプラスになる。
老人力は力を抜くエネルギーの事だという。
自力だと一向に自分に力がいってしまう。しかし、他力をつかうと他の人にエネルギーが循環する。昨今では誰も信用できない世界になりつつあるから、この考え方は誰かを信用するための力なのかもしれない。
頭が固いと身体も自然と固くなる。固さは丁度よく保っていなければならないのだが、固すぎる。その調度よさをこの本はしめしてくれているのかもしれない。
頭の柔らかい、老人がゆったりとしているような文体で、その力を解明してく