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老人力とは何か? 物忘れ、繰り言、ため息等、従来は、ぼけ、ヨイヨイ、耄碌として忌避されてきた現象に潜むとされる未知の力。20世紀末に発見され、日本中に賞賛と感動と勘違いを巻きおこし、国民を脱力させた恐るべき力。あの笑えて深い名著が正続2冊あわせて電子書籍に。
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Posted by ブクログ
「ボケる」ってマイナスな言葉を「老人力」ってプラスな感じの言葉で、プラスな感じに説明していくだけの本。 一行で完璧な要約を書けるけど、それを一冊の本にできちゃうのがすごい。 超だらだらとした文章で、脱線しまくりだけど、なんかいい。 人間味があって、魅力的です。
静かな場所で読み始めた瞬間に、ぬぅはは〜、うはうは〜と思わず笑い転げそうになり、周囲に迷惑をかけたかもしれません。最初のほうがとくに楽しい。申し訳なくひょっこり生まれてしまった言葉が、ここがどこだか分からずに、きょろきょろとあたりを見回しながら、それでも、なんだかんだ堂々とうろつき始めたような感じ。...続きを読むそういう趣を感じさせてくれる。それが老人力という響きの魅力なのかも。なぜか共感を呼び起こすんだなあ、いとをかし。
大分前に流行った書ですが、天の邪鬼なので未読でした。 「老人力」と聞いて想像したのが「老獪」。少ない労力でごとりと物事を動かしてしまうような力かと思いきや、退行をそのまま「老人力」として受け入れて楽しんでいる様子がいい。 「おっしゃることは判るのですが」と固有名詞が出てこないまま話を進めていくのって...続きを読むあるある。
何かを忘れるということはマイナスの作用でしかないのか。 自分の嫌なことがあって、その嫌なことが頭から離れないのなら、それは忘れたほうがプラスになる。 老人力は力を抜くエネルギーの事だという。 自力だと一向に自分に力がいってしまう。しかし、他力をつかうと他の人にエネルギーが循環する。昨今では誰も信用で...続きを読むきない世界になりつつあるから、この考え方は誰かを信用するための力なのかもしれない。 頭が固いと身体も自然と固くなる。固さは丁度よく保っていなければならないのだが、固すぎる。その調度よさをこの本はしめしてくれているのかもしれない。 頭の柔らかい、老人がゆったりとしているような文体で、その力を解明してくれる一冊。
20世紀末に発見され、日本中に賞賛と感動と勘違いを巻きおこし、国民を脱力させた恐るべき力。。。なんて書かれているが、ものすごく注目される前から何となく惹かれていた本。自分が若い頃から何となく心のどこかで感じており、他人とは違うのかな〜と思ってきたことがいくつか肯定的に書かれており、嬉しくなった思い出...続きを読むがある。この文庫本では一冊にすべての情報がまとめられており、お得感満載だ。
とにかくたまらんのでありますね、この発想。 南さんが言ったという「おっしゃることはわかります」って、身に沁みるなあ・・・。 当方32歳ですが(笑) 従来「物忘れ、繰り言、ため息等、従来ぼけ、ヨイヨイ、耄碌として忌避されてきた現象に潜む未知の力」を老人力と、定義しているのですね。 肩の力を抜いて、無駄...続きを読むな情報も抜いていくというのは確かに必要かも。 一生懸命に打ち込んだからこそたどりつける境地なのかな?
老人力とは何か?物忘れ、繰り言、ため息等、従来ぼけ、ヨイヨイ、耄碌として忌避されてきた現象に潜むとされる未知の力。20世紀末に発見され、日本中に賞賛と感動と勘違いを巻きおこし、国民を脱力させた恐るべき力。あの笑えて深い名著が正続2冊あわせて文庫に。
タイトルで手に取ってしまった。 駐輪禁止の立札の前に止めるたくさんの子供連れを見て、 正直、日本に未来はないなと思っている。 老後に関しては不安しかなく、早く老衰したいとさえ思ってしまうようになった。 赤瀬川源平という名前は知っていたけど、 現代芸術なるものが好みに合わないので素通りしていた。 でも...続きを読む、誘いに負けてしまった。 老人力とは、人生の酸いも甘いも噛み分けた後の ゆるゆるでいいではないか、と楽しめる心境で、 まだまだ若い者には負けんぞという、年寄りの冷水的な頑張りでは ないらしい。 そういったことを、中古カメラに例えたりして、 繰り返し語っているが、途中からもう話題が尽きた感が否めないのが残念。 老人力の講演会は、ご年配の方が多かった様だけど、 読んだ感想としては、定年前の50代(ラッキーな人)、60代の方が読んでみて、 きたるべき定年後ライフを楽しみにするのが良いかも。
「物忘れはをするのは力だ」というところから始まった「老人力」について、様々なテーマごとに老人力にまつわるエピソードを綴る。 寡聞にして知らなかったのだが、1990年代の終わり頃に「老人力」ブームが有ったそうな。発症者は著者の赤瀬川原平、発見者が南伸坊。おう、よく読んでた人らじゃないか。というのも、...続きを読む「トマソン」をはじめとした、路上観察学会であり、街角考現学のメンツである。両方当然読んだ。ただ、何かって言うとジョーダンに持っていきがちな南伸坊に比べ、赤瀬川原平は、弾けているか内にこもっているかの両極端で、こもるタイプは苦手だったのだな。 本作は、割と軽く綴られているし、なんでそういう方向に進むかなという部分もあるので、割と読みやすい。途中で「路上観察」らしい、一言を添えた写真が入っているのも、読みやすさに良い意味で効いている。 老人力と関係ないが、夜眠れない話などは、私小説を書く際の参考になる。長らく寝かせていたが、こういうタイミングで読んだのは良かったと思う。 でもまあ、カメラの話はちょっとやりすぎかな。コンピューター、インターネット、デジタルを、必要以上に嫌うスタイルは、あまり好きではないな。そういう世代の人なのだと言われたらそうなんだけど。 「『老人力』の言葉の乱れ」という項が、メタ視点で非常に良い。これはちくま文庫版にしか含まれないのだろうし、そこは単行本よりも絶対に良い。
最初の1/4くらいは、すごく面白いんだけど、だんだん失速してきて、最後の方は老人力関係ない単なるエッセイになってしまった。 老人力っていう発想自体面白くて、人生で初めて老人力付けたいって思ってしまった。 老人力のエピソードとして、 分裂病の人が診察を受けてて、最初はたいそう暴れたけど、話を聞いてた...続きを読むはずの先生が寝ちゃって、諦めて入院を決めた話が面白かった。老人力すごすぎ。
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老人力 全一冊
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赤瀬川原平
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