アルトゥール・ショーペンハウアーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「幸福について」だって。なんでこんな捻りもユーモアも無いタイトルにしたのだろう?昭和33年の編集者の感性かな?
幸せとは状況ではなく状態なのだろう。究極は悟りの境地ということなのだろうか。
特に、第4章「人の与える印象について」と第6章「年齢の差異について」はとても面白い。著者のシニカルなユーモアを存分に楽しめる。逆に第5章「訓話と金言」は引用ばかりで面白みに欠け退屈だから読み飛ばしても構わない。
旧約の「伝道の書」がお好きなようだ、度々引用されている。ところで本書p44に“つとに『伝道の書』が「知恵の上に財産をかぬれば善し。しかれば日を見る者どもに利益多かるべし」〔旧約『伝道の書』第八 -
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Posted by ブクログ
哲学者・ショーペンハウアーによる『処世術の手引き』。
タイトルは“幸福について”だが、中身は“いかにして不幸をさけて通るか”がメインだった と、思う。
共感できる場面は多々あったけれど、この全てを現代に当て嵌めるのは、ちょっとどうだろう?
書かれた当時は是なりとされていたことも、今では時代錯誤だったりして。まあ、「昔はそーだったのね」くらいに思って読み流すべし。
それでも大概は、人生について真を穿った箴言・警句の数々。
哲学者はひたすらストイックである。厭世的である。人間嫌いである。孤独が好きである。
でもこれ読んで思ったが “寂しがり屋”な人間はどうすりゃいいんだ・・・ -
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