白井恭弘のレビュー一覧
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ネタバレ第二言語習得論について一通り網羅されており大変勉強になった。クラシェンのインプット仮説は聞いたことがあったが、インプット仮説が全て正しいというわけではなく、それだけでは説明できない点があること、自動化モデル説の存在など、第二言語習得論における位置づけや潮流も概観することができて良かった。
日本の英語教育には圧倒的にインプットが不足しているというのは薄々感じていたが、第二言語学習のために最も良いとされているコミュニカティブアプローチの真反対をいく文法訳読方式に問題があるという主張には深く頷かされた。
もともとは子どもの英語教育について関心があり本書を手に取ったが、幼児期の学習は無意識の学習で -
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言語学習ついて、とても分かりやすく説明されている。「日本語には、英語のような複数形がありませんから、いちいち複数形のsをつけるのは大変。一方、所有の’sの方は日本語の表現と非常に形が似ているので、やさしい。」という内容を読み、妙に納得した。しかし、なぜ日本語には複数形の表現がないのか不思議である。現在我々は世界中で異なる言語を使用しているが、もし世界が一種類の言語で統一されていたら、どのような世界になっていたのだろうか、という妄想が止まらない。
以下、本書より抜粋。
Listen more, speak less. Read more, write less. -
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"母国語以外の外国語を学ぶことについて研究している様々な事例から、効果的に第二言語を習得するにはどんな学習がよいのか!
なんだか、こんな本ばかり読みながらなかなか英語の勉強を始めない自分。
この本のようなやり方も参考にしながら学習していきたい。
この本で印象に残っているのが、アメリカがスパイ活動で情報収集するには、相手国の言語を操れないといけない。そこで、いかに効果的に外国語をマスターするかという研究をしていたというところ。
効果的な方法は最後の章にまとめてある。
好きな分野のインプットを基本に
例文の暗記
アウトプットは毎日少しでも
・・・
がんばろう!" -
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ネタバレp97 の動画は今は見られないみたい。
p181の教授法、日本であるかなあ。
外国語で情報を入手するレベルまでなるべく早く到達する努力。
聴覚優先教授法、沈黙期を保証してやる。インプット+文法的言語処理のためのアウトプット(リハーサル)の必要性。インプットの量を増やす。例文暗記に必要語を入れ替える。
言語習得は、かなりの部分がメッセージを理解することによっておこる。意識的な学習は発話の正しさをチェックするのに有効。自動化により実際使える能力に貢献。普通に聞いているだけでは気づかないことに気づかせ、理解による自然な言語習得を促進する。
十分なインプット。分野を絞り、専門分野と興味のある分野につい -
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・「証拠に基づいた社会」という著者の表現が面白い。おそらく、エビデンス・ベイスド・メディスンのもじりだろう。
・ある研究では、アメリカ人の生後10か月の赤ちゃんは、フランス語を話すフランス人の白人よりも、英語を話す国人から食べ物をもらう。人種よりも言語である。
・アメリカの映画に字幕をつけるとき、英語の方言に対して日本語の、たとえば東北の方言をつけることがある。これにより、特定の方言に対する差別的思考が助長されている。
・また、黒人のボルト選手には「おれ」、白人のフェルプス選手には「ぼく」を字幕であてていた。
・イスラエルの一部ではアラビア語教育がなされている。言語を学んでいる人たちはアラビア -
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著者によれば、現実社会の問題解決に直接貢献するような言語学のことを「応用言語学」というのだそうです。取り扱っているテーマは、「標準語と方言」、「国家と言語」といった今となってはオーソドックスなテーマから、「手話」、「法と言語」、「言語障害」、「言語情報処理」など、比較的新しいテーマまで広く扱っています。これらのテーマの背後にあるのは「言語と権力の関係」だと著者は言っていますが、社会学的なアプローチではなく、認知科学や、認知心理科学などからのアプローチが前面にでており、あくまでも科学的なスタンスに固執する姿勢がよくわかります。著者自身が「あとがき」で述べているとおり、全般にわかりやすい説明ですが
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英語,韓国語,中国語など外国語を学ぶ人は多く,また日本語教育に携わる人も増えている.だが各種のメソッドや「コツ」は,果たして有効なのだろうか.言語学,心理学,認知科学などの成果を使って,「外国語を身につける」という現象を解明し,ひいては効率的な外国語学習の方法を導き出す「第二言語習得(SLA)」研究の現在を紹介する.
プロローグ
第1章 母語を基礎に外国語は習得される
第2章 なぜ子どもはことばが習得できるのか ──「臨界期仮説」を考える
第3章 どんな学習者が外国語学習に成功するか ──個人差と動機づけの問題
第4章 外国語学習のメカニズム ──言語はルールでは割り切れない -
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子供は第二外国語を特別の学習なしに身につけることができるのに大人にはそれが難しいのはなぜか。言語系統が近い言語と遠い言語における学習過程の違いは何かなど第二言語習得に関する科学的なアプローチを紹介し、そこから効果的な学習方法の提案などに展開していく。
言語の習得に関してはまだわかっていないことも多く、決定的な学習方法というものも存在はしないが、本書ではインプットを重視することが学校教育でよく行われる文法訳読方式よりも効果的であろうと締めくくっている。
これさえやればペラペラに!という類ではないが、外国語を学習する上でどのように進めていくのが良いかを考える一つの指針となるのではないかと思う。