川西蘭のレビュー一覧

  • ひかる、汗
    これは良かった。
    スポーツ小説というよりは青春小説、それも真っ只中ではなくて青春期へ足を踏み込む瞬間の心模様が描かれているように思えました。

    感情や情景の描写がきれいに繋がっている文章も好き。初読みの作家さん、若手の方かと思ったらとんでもない、むしろ大御所的な方のようでした。他作品も読んでみたいで...続きを読む
  • ひかる、汗
    スポーツ小説の短編集。色々なスポーツが小学生、中学生など10代の少年少女が語り手として描かれている。でもスポーツの描写がほとんどないというのが他とは違う。描写がなくても語り手の競技に対する気持ちや負けた時、うまくいかない時の向き合い方、勝った時や仲間と感じる喜びなどで魅力が伝わってくる。試合を読むよ...続きを読む
  • セカンドウィンド 3
    復活。こうでなくっちゃ。3巻の中で断トツに良かった。
    両親の話など、伏線の全ては回収されてないので続編を書くつもりはあったのだろうけど、これで終了にして良いくらいの終わり方。それでも、著者はもう諦めたのかもしれないけど、読者としては是非続きも読んでみたい。
    主人公を取り巻く人たちが余りにも変人ばかり...続きを読む
  • セカンドウィンド 1
    昔、好きでよく読んでいた川西さんですが、新作が出ないなあと思っていたら出家(!?)、そして自転車少年の小説。。。
    ぜんぜん昔の作風と異なる展開に驚きつつ、手に取りました。

    おもしろい!!
    個性的な人物、青春群像、金持ちVS貧しい主人公、よくあるパターンなのに、それを感じさせない筆力、ストーリー展開...続きを読む
  • セカンドウィンド 3
    学生ロードレース物の第三弾。
    主人公が自転車部のキャプテンになる。中学生時代からの親友ともギクシャクしたり、幼馴染の女の子と恋愛も多少ありつつも練習及びレースの描写もなかなか良く書けていると思う。
    特に少しの期間しかいれなかったコーチの話なんかは結構良いよね。主人公の両親の話も少し出てきたりして、こ...続きを読む
  • セカンドウィンド 3
    セカンドウィンド、3弾目です。

    自転車部のキャプテンとなった洋。
    自転車への思いや、部員たちへの思いにグッとやられる。
    少し残念だったのがレースの場面が少なかったなぁと。
    もっと濃く読みたかった。
    そして洋の父親と母親の事は結局チラッと出てきただけで、詳しくは書かれていない。

    少しモヤモヤが残り...続きを読む
  • セカンドウィンド 1
    自転車小説。

    久々にきましたこれ。
    青春スポーツ小説。弱いんです私。
    中学三年生という、この時期も良い。

    実際に運動するのは余り好きではないんですが、
    読んでいるとこっちまで苦しくなったり、達成感を味わえたり、スポーツ良いなぁと思ってしまう。

    かなり良いところで次巻へと続くので間を空けずに読ま...続きを読む
  • セカンドウィンド 3
    シリーズの第3作。
    南学自転車部のキャプテンになった洋がコーチと部員の板挟みになるなど苦労しながら自転車選手として殻を破っていく姿が描かれている。
    レースの描写も多く、文面からも選手の思いや臨場感が伝わってくるようだった。
    1巻の最後に伏線のように張られた洋の両親のことについてはイマイチ消化不良な感...続きを読む
  • セカンドウィンド 3
    練習、レース問わず、シリーズ中一番自転車の描写が多かったのではないか。
    選手の目から見た風景、ペダリングをしている脚に感じる力感や痛み。すごく魅力的に描写され、選手の情熱が伝わってくる。
    情熱には感染力があり、読み手も熱く燃えてくることは間違いない。
    与え、与えられる『感動』ではない。あなたの情熱の...続きを読む
  • セカンドウィンド 2
    自転車ロードレース小説の第2巻。高校に進んだ洋がスランプに苦しみ、そこから脱していく姿がメインに描かれている。洋の苦悩が伝わってくるような内容だった。
    この巻から登場するキャラクターも存在感があり読みごたえがあった。
  • セカンドウィンド 1
    山間の鳴滝村で元郵便配達用だった自転車を乗り回していた中学三年生の溝口洋がロードバイクにめぐりあい自転車ロードレースにとりくんでいくというストーリー。
    自転車で走っている描写が秀逸で、自転車乗りには読んでいて楽しい内容だった。
    洋の亡くなった父親が自転車競技をやっていたような描写が次巻以降どう明かさ...続きを読む
  • セカンドウィンド 1
    もうやめようか、だめだ、と思う主人公に共感しました。今まで読んだスポーツもののなかで、走るうえでの苦悩が身近に感じられた小説だったと思う。自転車を続けるため、大会に出ることを祖父に許してもらうシーンが心にくる。好きなものを続けていくために、自分の思いを貫こうとする姿は見習わなければならないと思う。
    ...続きを読む
  • セカンドウィンド 1
    一文一文が短く、たたみかけるような文体がとても読みやすい。

    読み終えると自転車に乗りたくなった。

    文章の書き方を学ぶテキストとしても使える、
    と思ってしまった。
  • セカンドウィンド 1
    自転車で走るのが好きな少年がロードバイクと出会い、ロードレースという世界にのめり込んでいく。
    OverDriveという自転車漫画を読んだことがあったので頭の中で映像化しながら読めました。
    洋の速くなりたいという思いとそれについていけない甘さがいいなと思います。
  • セカンドウィンド 1
    ロードレース青春小説。
    一時期貪るように読んだ川西蘭の文章も自転車の雰囲気にバッチリであっという間に一巻目を読みました。
    楽しいですよ。
  • セカンドウィンド 1
    自転車ロードレースに挑む少年の話。ピュアフル文庫から2007年に刊行された作品が版元を変えて再版されたもの。

    再版にあたって加筆修正されたと書かれるのは一般的で、この作品も例外ではない。
    ただ、それが明らかに分かる例は決して多くないが、この作品では読んで分かる修正が何箇所もある。

    最も大きいのは...続きを読む
  • セカンドウィンド 2
    高校の自転車部でロードレースに挑む少年の話。ピュアフル文庫から版元を変えて再版されたもの。

    この巻では1とは異なり、すぐに分かるほどピュアフル版からの修正は見られなかった。

    改めて読むと、最初に読んだ時に違和感を感じた主人公のスランプ状態から始まるストーリーも割とすんなり入ってきた。

    なにより...続きを読む
  • セカンドウィンド 1
    自転車に乗ることが好きな中学3年生の主人公が
    ロードバイクと出会い、「ロードレース」という競技に目覚めるストーリー。
    現時点で、3作目まで刊行されているようですが、
    1作目は、所謂"出会い"や"目覚め"のパートが描かれていると思います。


    主人公がロードバイクの楽しさにのめり込む姿や
    「自転車が楽...続きを読む
  • セカンドウィンド 1
    ロードレース物。
    子供の頃から自転車好きな主人公が実業団のジュニアチームにスカウトされチームに入る。
    1巻では大きく分けて2章に分かれており、1章ではジュニアチームに入り、仲間たちと切磋琢磨しつつ楽しんでいるが、最終的にはやめることになる。辞める理由というのが、正直よく分からない。実家から遠いため通...続きを読む
  • セカンドウィンド 2
    1巻最後の大会での活躍により実業団チームの出資する高校に入学し、自転車に打ち込むストーリー。
    全体的には、1巻と同じく読ませてくれており楽しめるのだが、正直主人公の大きな才能を持っているのにうじうじしすぎていたり、自分はそんなに凄くないですよ感が強すぎて、
    少し嫌味な男と受け取られかねない。
    と言い...続きを読む