あらすじ
傑作青春スポーツ小説が改訂新装版で登場!
スポーツ青春小説の第一人者・川西蘭が満を持して放った長編自転車小説の傑作が、改訂新装版で登場!
競売で手に入れた元郵便配達用の自転車をこよなく愛する鳴滝村の中学生・溝口洋。春休みの一日、雲見峠でロードバイクの集団に出会い、その速さに圧倒された瞬間から、洋の青春のギヤは回り始めた。
初めての自転車レースに出場し、名門・南雲デンキ自転車部ジュニアクラブの練習に通い始めた洋。そこで自転車に青春をかける仲間たちとの出会い、反目、初めての熾烈な競争、そして別れを経験する。
夏休み、気ままな自転車乗りに戻った洋は、清姫峠で天才的なヒルクライマー・田村岳と出会った。岳の父の経営する自転車店でバイトしつつ、いつしか友情と自転車への思いを深めていく。そして夏の終わり、洋は岳とともに伝説の激坂「メデューサの一瞥」「天狗の蹴落とし」に挑戦する。
自転車のように、時に加速し減速し、壁にぶつかり、でも着実に前進していく少年たち。峠の先に待つ未来を夢見る少年たちの輝くような一瞬一瞬を描いたこの作品は、スポーツ小説の枠を遠く超えて、読む者の心をとらえて離さない。溝口洋の青春の第一章、今スタート!
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Posted by ブクログ
昔、好きでよく読んでいた川西さんですが、新作が出ないなあと思っていたら出家(!?)、そして自転車少年の小説。。。
ぜんぜん昔の作風と異なる展開に驚きつつ、手に取りました。
おもしろい!!
個性的な人物、青春群像、金持ちVS貧しい主人公、よくあるパターンなのに、それを感じさせない筆力、ストーリー展開で一気に読んでしまいました。
余談ですが、私はこのあと自転車はじめました。
Posted by ブクログ
自転車小説。
久々にきましたこれ。
青春スポーツ小説。弱いんです私。
中学三年生という、この時期も良い。
実際に運動するのは余り好きではないんですが、
読んでいるとこっちまで苦しくなったり、達成感を味わえたり、スポーツ良いなぁと思ってしまう。
かなり良いところで次巻へと続くので間を空けずに読まなければ。
次巻はレース。楽しみです。
Posted by ブクログ
山間の鳴滝村で元郵便配達用だった自転車を乗り回していた中学三年生の溝口洋がロードバイクにめぐりあい自転車ロードレースにとりくんでいくというストーリー。
自転車で走っている描写が秀逸で、自転車乗りには読んでいて楽しい内容だった。
洋の亡くなった父親が自転車競技をやっていたような描写が次巻以降どう明かされるのか楽しみ。
Posted by ブクログ
もうやめようか、だめだ、と思う主人公に共感しました。今まで読んだスポーツもののなかで、走るうえでの苦悩が身近に感じられた小説だったと思う。自転車を続けるため、大会に出ることを祖父に許してもらうシーンが心にくる。好きなものを続けていくために、自分の思いを貫こうとする姿は見習わなければならないと思う。
続きが読みたい!
Posted by ブクログ
一文一文が短く、たたみかけるような文体がとても読みやすい。
読み終えると自転車に乗りたくなった。
文章の書き方を学ぶテキストとしても使える、
と思ってしまった。
Posted by ブクログ
自転車で走るのが好きな少年がロードバイクと出会い、ロードレースという世界にのめり込んでいく。
OverDriveという自転車漫画を読んだことがあったので頭の中で映像化しながら読めました。
洋の速くなりたいという思いとそれについていけない甘さがいいなと思います。
Posted by ブクログ
自転車ロードレースに挑む少年の話。ピュアフル文庫から2007年に刊行された作品が版元を変えて再版されたもの。
再版にあたって加筆修正されたと書かれるのは一般的で、この作品も例外ではない。
ただ、それが明らかに分かる例は決して多くないが、この作品では読んで分かる修正が何箇所もある。
最も大きいのはピュアフル版が二部構成だったのに対し、小学館版にはそうした分かれ方はしていない。
また、ピュアフル版のセカンドウィンド2で唐突に出てきた登場人物の人間関係が違和感なく挿入され、整合を取る形になっている。
それ以外にも細々とした描写や言葉遣いに修正が加えられている印象を受ける。
改めて読んでも、自転車ロードレースと出会った少年がクラブチームの練習に参加し、そこの生存競争の雰囲気に馴染めず、また地元で自転車に乗り始めるまでが気持ちよく描かれている。
この作品をきっかけに自転車に乗ってみたいと思わせるものがあるように感じる。
Posted by ブクログ
自転車に乗ることが好きな中学3年生の主人公が
ロードバイクと出会い、「ロードレース」という競技に目覚めるストーリー。
現時点で、3作目まで刊行されているようですが、
1作目は、所謂"出会い"や"目覚め"のパートが描かれていると思います。
主人公がロードバイクの楽しさにのめり込む姿や
「自転車が楽しい」から「早く走りたい」「強くなりたい」と上を目指すべく姿に
ぐいっと引き込まれる一方、
展開の早さについていけない主人公の戸惑いに共感したり、
読みながら、リアルタイムに状況を感じることが出来る本だと思います。
周りに出てくる登場人物も、
最初のインスピレーションの期待を裏切らないキャラクターで
面白く読むことが出来ます。
私自身も、小学生の時からずっと1つのスポーツ(正確には武道ですが。。)を、
そこそこ気合を入れて続けていましたが
本作品含む、スポーツ小説に出てくるような大人びた感じはなかったのですが、、
外から見るとこんな風に見えるんでしょうかね。笑
中学生なのに、考え方がやけに大人だな、
ふけてるな、やさぐれてるな(これは言い過ぎかな。笑)
…と思ってしまいます。
自転車に乗って、さーーーっと走りたい。と思う1冊。
Posted by ブクログ
ロードレース物。
子供の頃から自転車好きな主人公が実業団のジュニアチームにスカウトされチームに入る。
1巻では大きく分けて2章に分かれており、1章ではジュニアチームに入り、仲間たちと切磋琢磨しつつ楽しんでいるが、最終的にはやめることになる。辞める理由というのが、正直よく分からない。実家から遠いため通うのが大変ということだが、スカウトまでされるのだから何でもやりようがあるかと。。
2章では、チームを辞めた後に自転車屋の息子と仲良くなり一緒に山登りに挑戦するストーリー。あれっ自転車嫌になって辞めたんじゃなかったのってくらいすんなりまたふっかつしている。
全体的にはロードレースの学生物としてはすいすいと読ませてくれており、結構好き。
Posted by ブクログ
久々に、サクリファイスを読みだしたらドハマリしたので、他にロードレース題材の小説が読みたくなり辿りつき購入。
サクリファイスシリーズとは違う切り口だったので、最初は「あれ??」と思ってましたが、これはこれで面白い。何故か続きが読みたくてあっというまに読破。
自分との葛藤とか自転車に乗る意味とか。
本格的なレースは2巻からなので続きも読みたい。
Posted by ブクログ
ロードバイクに魅せられた少年、洋の物語。中学生編。
自転車の面白さは、たぶん乗っている人にしかわからないのだろうけれど、とても苦しそうで、幸せそうである。
「相棒がいてくれるから、ひとりで戦えるのだ」