最近は時間を確保できなくて「NHKスペシャル」を見ていませんが、2年ほど前に「電気自動車」の未来について特集を組んだ時の内容が本になったようです。
中国の自動車販売台数は、現在の不況をものともせず伸び続けていますが、特に、中国内陸部での完全電気自動車が伸びるかもしれないという内容(p31)には驚きました。
数十年前は、自動車を持つことは一種のステイタスでしたが、現在では本当に便利で必要な車は何かと考えたら、走行距離の短いと叩かれている電気自動車なのかもしれません。
日本での電気自動車の普及は、政府の判断ひとつかもしれません、でも昨今「節電」環境では難しいかもしれませんね。
以下は気になったポイントです。
・倒産前のGMの車の売り方は、リーマンショックを引き起こした元凶とされる「サブプライムローン」と同じ構図であった、でたらめなローンを組ませた後にその借用書をもとに金融工学を駆使して金融商品として売り出した(p23)
・中国は政策として電気料金を低く抑えているので、電気自動車の燃料代は負担にならない、むしろガソリンスタンドがないので、ガソリンは不便(p31)
・山東宝雅の夢は電気自動車を欧州で売ることであったが、スペインの交通局が認可した(p39)
・日産のゴーン社長は大胆な事業の整理を行ったが、電気自動車は切り詰めなかった、リチウムイオン電池もNECと共同で独自開発した(p45)
・BYDは投資家のウォーレンバフェットが投資したことで評価が上がっている(p49)
・中国のレアアースが埋蔵量では圧倒的でないにも拘らず産出でほぼ独占しているのは、価格競争をしかけて各国の鉱山を閉山に追い込んできたから(p55)
・アプテラモーターズが目指すのは「脱自動車」、デザインと環境技術のコンセプトしか手掛けず、部品会社のピラミッドが無い、これは電気自動車だから可能なこと(p74)
・フィスカーは100%電気にこだわらずに、プラグインハイブリッドにしたが、車の動力はモータのみ、ガソリンエンジン(GM製)は充電機として積むので、電気がなくなるとエンジンを回して発電する(p75)
・アメリカエネルギー省から電気自動車を作るメーカとして補助金をもらっているメーカとして、日産、テスラ、フィスカーがある(p79)
・自動車が電気で動くようになって、家庭やその他の電源とコンセントでつながる存在になるということは、自動車の独立を奪うことになる(p82)
・各家庭の洗濯機やエアコン、さらには電気自動車に信号を送って操っていくのが、スマートグリッドを使うことで、グーグルが取り組んでいる(p83)
・ロンドンでは町の中心部にガソリン車が侵入することに制限を設けて、電気自動車の駐車料金もゼロと、環境整備に力を入れている(p87)
・中国の現場で最も貢献していることは、リチウムイオン電池の製造方法もさることながら、正極材をつくるのにどんな工作機械を入れるかのアドバイス(p105)
・中国での電池をとりまく道路環境は悪く、悪路や気温変化(ヒマラヤでは低温、砂漠では高温)があり、それを完成させれば世界標準になる(p110)
・電池の製造方法はわからないが、その使われる条件は、本田とトヨタにしかそのノウハウは無い、10年以上の経験がある(p139)
・トヨタショックでかけられた嫌疑は、1年後の2011年2月に「シロ」と判定されたが、その間に失ったものは限りなく大きい(p171)
・アメリカの中国は、リチウムイオン電池の正極に加える金属として、コバルトやマンガンではなく、鉄を使って、それにリン酸を加える方式で連携している、性能(蓄電量)は低いが安全性が高い(p175)
・アメリカで稼ぎ、アジアではそれなりに稼ぐという自動車メーカのビジネスモデルが大きく変わろうとしている、価格の低いクルマでも儲かるようにするためにする必要がある(p215)
2011/6/12作成