柴田トヨのレビュー一覧
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柴田トヨさんの詩とエッセイと短歌ですね。
柴田トヨさん(1911ー2013、栃木県生まれ)詩人。
百歳を記念されての本です。
私の大好きな新川和江さんが巻頭言をかかれています。『おめでとう、百歳の獅子舞い!』という題名で「トヨさんの詩の魅力は、風にも光にも、若い枝のように心をしなわせ、そよがせているところです。涙の味を知っている人の人生観から生まれた機知(ウィット)が、ことに結びの部分にさりげなく仕組まれていて、私どもの心を、やわらかく揉みほぐしてくださるところです。」と、綴られています。
わかりやすい言葉で、さらりと思いを謳えあげて、読む人の心を和ませてくれます。
「やさし -
Posted by ブクログ
「白寿」という言葉があります。「100-1=99」の99歳。
99歳の作者が自分の感じたままのことを、かざりっけのない率直な言葉でつづった詩集でした。
山あり谷ありの人生を生き抜いてきた作者の、それでも前向きに生きようとする姿勢がどの作品にも感じられます。優しい言葉の中に「若い者よ、何をしているの」と、叱咤激励されているような気までもしました。
特に印象的だったのは「先生に」。
病院で先生から「今日は何曜日?」とか聞かれるよりも、「西条八十さんの詩は好き?」と聞かれたほうがうれしいという内容の詩でした。
99歳といっても、しっかりとした頭脳の持ち主は、やはり知的です。
何気ない詩の中にも、