ヘッセのレビュー一覧

  • デーミアン

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    「自分を解き明かすことができるのは、他人ではなくあくまで自分だけだ。」

    ヘルマン・ヘッセの代表作のひとつ『デーミアン』です

    うーん、これまた「聖書の壁」
    しかも完全に四方を囲んでいて、蟻の這い出る隙間もない

    当然のことながら、全く意味もわからん 
    けど面白かった
    たまにあるのよ
    全く意味分からんけど面白い
    全く意味分からんときって大抵は面白くないのよ
    だってそうでしょ、意味分からんのだから

    でも、本作は面白かった
    ぜんぜん分からんのに、全部分かったような気もする

    独断的で独りよがりな心中が延々と語られるのに、普遍的で共感できるような気にもなる

    なんだこれは!

    こういう時、いつも実

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    2024年08月30日
  • デーミアン

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    ネタバレ

    シンクレアは日々の生活、それらが積み重なった結果としての人生に起こるさまざまな出来事に対して感受性が豊かなのだなと感じた。だからこその彼の苦悩が胸に痛かった。そして、彼の傍から見れば単に無頼な転落も、彼のような人間だからこそのものだと思えた。
    人生や物語に何かしらの解決がなければならないという訳ではないが、ストーリー上の「解決」を用意することが非常に難しい物語(趣旨)だと思った。そのうえで、あのラストがすごく味わい深かった。

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    2024年03月30日
  • ペーター・カーメンツィント

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    コツコツ光文社古典新訳文庫の時間です

    今回はドイツを代表するノーベル賞作家ヘルマン・ヘッセです
    ドイツ文学です

    ヘッセと言えば丸美屋じゃなかった『車輪の下で』ですが今回はデビュー作の『ペーター・カーメンツィント』です
    日本では『郷愁』で知られている作品ですね

    ドイツを代表すると言いましたが、感じとしてはドイツ系スイス文学のほうがしっくりくるのよね

    いやーなんか凄かった

    まあ、あれですよ
    僕なんて書評家でも何でもないんで
    「凄かった」を「凄かった」以上に突き詰める必要はないんじゃないかと常々思っているんですね

    「凄かった」で伝わることもある

    文学的で美しい表現がぎっしり詰まっている

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    2024年01月06日
  • デーミアン

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    元々燻っていたシンクレアの内面がデミアンと出会うことで触発されて成長し、変化していく。
    級友に陶酔していた(今もしているかもしれない)自分とシンクレアが重なった。
    そして大衆に流されず、孤独になることが多くても自分の運命を探す強さは心に留めるべきものかもしれない。
    あと聖書や哲学にに精通しているとさらに面白く感じるのかなと思った。

    ただ、率直に難しい。理解出来なかった部分が多数ある。それが悔しいなと思った。

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    2023年01月20日
  • デーミアン

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    ネタバレ

    主人公の内面描写が細かい分、モヤっと感じることが多い作品でした。特に最初がそう感じられ、主人公幼少期の裕福で温かい世界と級友の貧乏で必死に生きている世界との対比は、互いの世界のルールは通じない。一歩足を踏み入れてしまえば、もう前と同じように戻ることはできない、という苦難と憂鬱さが描かれていました。にも関わらず、青年期に再度踏み入れていく、というジレンマは人間の複雑さを伝えてくれます。やがてデーミアンを通じて知る“自分の意思に従い生きていけるか”ということは、現代の私たちに共感できる場面が多いと思いました。

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    2022年11月07日
  • デーミアン

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    ネタバレ

    感受性の高いシンクレア少年と大人びたデーミアンとの奇妙な出会いと別れまでのお話。内気で孤独なシンクレアの唯一といってもいい心の支えだったデーミアンが、最期の最期に語りかけた言葉が切なく、優しく、それでいてちょっと残酷だなと思ってしまった。

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    2022年06月04日
  • デーミアン

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    自分の魂と繋がり生きることが大切、しかしそれにはさまざまな苦難が待ち受ける、それでもそうやって生きていくしかない。
    少年愛っぽいシーンもありますが。

    この訳はとても読みやすかった。

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    2022年05月01日
  • デーミアン

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    ネタバレ

    少年時代のシンクレアの心中には共感できる部分があったが、青年時代の心の探求の部分では、彼の心中から少し遠ざかってしまった。あまりに深く自分の心の中を考えすぎているように感じたが、人間はその自己を知るということが必要なのだという。私はこの時代を知るものではないので、シンクレアとの乖離を感じるのかもしれない。
    心について深く考えることは自己の反省につながり、延々と自分の嫌な部分を思い出すループに陥る気がしてならない。この反省の先に、シンクレアのように、何か運命を得ることができるのだろうか。

    印象に残っているところは、「人は夢を見て生きている。しかし、多くの人が見ている夢は自分自身の夢ではなく、他

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    2020年10月10日
  • デーミアン

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    浪人中の夏休みに読んだ。全て理解できた訳では無いが所々で自分の思いと重なり、心に残った。大学に行って時間ができたらじっくりと再読しよう、次は高橋健二訳でも良いかもしれない、あとニーチェについても学びたい。この文庫の訳は非常に読みやすかった。

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    2020年08月25日
  • デーミアン

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    ネタバレ

    光文社古典新訳文庫はガチで読みやすい。苦手だった海外古典文学がためらいなく手に取れるようになったのは、このシリーズのおかげである。古典を古典として読むのが億劫になってきたので、きっとこれからもお世話になると思う。
    本書の訳者は酒寄進一氏。以前読んだシーラッハの『犯罪』もたしかこの方の訳書だった。翻訳にあたっての難所についてや、デーミアンのBL要素といった可能性などまで、訳者あとがきも非常におもしろく本書についての理解をより深めてくれる。

    で、デーミアン。第一次世界大戦直後に発表されたドイツ文学である。
    日本で有島武郎の『或る女』などが発表された1919年にヘルマン・ヘッセが匿名で発表した作

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    2020年01月30日
  • デーミアン

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    デーミアンは一体何者なのか。存在の不思議な感じ。このストーリーなら映画化されているのでは?と調べてみたら映画オーメンの主人公デミアンはこの本のデーミアンがモデルとか?デーミアンの母の印象も又強烈。

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    2025年11月29日
  • シッダールタ

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    ドイツの作家による、初期仏教の時代をモチーフにした、仏教とは直接的には関係ない創作小説

    インド哲学だけでなく禅などの大乗的な感じも含んでおり、覚めた視点の鋭い考察もあり、人間の内面的なことや世界の記述に挑戦している興味深い内容

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    2025年10月26日
  • デーミアン

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    ある少年の幼少期から青年期までの魂の軌跡、遍歴を綴った本…ということになるんだろうが、あまり自分にはヒットしなかった。ユングやニーチェの影響が多く見られる。ある悩みや激動の最中にいる人には刺さるだろう。

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    2023年07月22日
  • デーミアン

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    主人公はデミアンではなく、シンクレアという学生。神性や自己探究といった内容が続く。中高生にはじっくり読み進めば心が揺すぶられるかもしれない。「しるし」を持った人間、超人といったところがややこしい。2021.12.23

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    2021年12月23日
  • デーミアン

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    はしがき
    第1章 ふたつの世界
    第2章 カイン
    第3章 悪人
    第4章 ベアトリーチェ
    第5章 鳥は卵から出ようともがく
    第6章 ヤコブの戦い
    第7章 エヴァ夫人
    第8章終わりの始まり

    孤独の克服、自己の探求
    ニーチェ、ユング心理学

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    2021年02月07日
  • デーミアン

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    特にひねりがあるわけでもなく少年が大人になる成長物語。
    家族(ことなかれ主義)からの影響は少なく、中高一貫校での出会う人物との生活から人生を学んでゆく。
    タイトルのデーミアンは若くして自分の考えを持っていて、数回の出逢いから少年に強く印象を与えることとなる。

    ↑書いてて、ふつーだなあ。こう、もっとこの本による「特別な」ことを書くんだ。

    酒寄さんは以前から信頼してるというか、手に取った本に「まちがいない」という印象がある。
    しかし今回はよくわからなかった。
    とても読みやすい。。

    どうもピンと来なくて。本って①面白いけど惹き付けられない②その逆があって今回は①だった。この本に限らず子供の成長

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    2019年03月29日
  • デーミアン

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    このシリーズはいいねえ。古典がこんな読みやすいなんて。結局最後がよくわからん感じであったが、まあ「古典」というだけでありがたいのである。

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    2018年07月29日