箕田源二郎のレビュー一覧
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とても面白かった。でてくる人物がとても優しくて愛おしい。ひらがな表記がやや読みにくい(気にするほどではないけど。)のだけど、児童文学だったところから来るのだと思うと納得。
千葉あきの優しさや算法への想いが伝わって、ラストはなんだかうるっとくる。
江戸時代やもっと万葉の時代から九九などの算法は開かれていて、秘中の口伝みたいな形でしか伝えられず滅びたのは悲しい。しかし日本ならあるあるなのかもしれない。西洋技術に負けたとはいえ、昔の人はえらかった!と感じさせる生き方を伝えてくれる素晴らしい良書。たくさんの人に読んで欲しいので、あとがきの復刊までの道のりにも感激してしまった。 -
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ネタバレ自分が小さい頃に何度も繰り返して読んだ本。子供には最初、桃太郎としては違う絵本を読み聞かせていたけれど、お姫さまやたからものの扱い等ちょっとずつ違うところにどうしても違和感があり、実家にあったこの本を読み聞かせて落ち着きました;;
たからものを持って帰ることについては色々な考えがあるあもしれないけど、私にとってはみんなで力を合わせて鬼退治をして、たからものも力を合わせて持って帰って、みんなで分けて楽しく終わるのは、とっても気持ちいい☆
一ぱい食べれば一ぱいだけ、二はい食べれば二はいだけ、三ばい食べれば三ばいだけ、大きくなる。。。の個所や、鬼が島にそびえる大きな門など、子供のときに心に刻まれたこ -
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かわいらしく、想像をふくらませる名タイトル!
実在する「算法少女」という江戸時代の書物は、とある父と娘により書かれた和算(当時の日本の数学)の書。この「算法少女」に着想を得た著者による、同じ「算法少女」というタイトルをつけた少年少女むけの時代小説です。児童文学なのでとても読みやすく、学問に打ち込むことの豊かさを感じることが出来ます。
個人的には、作中に出てくる数式で謎をとくような、数学ミステリ的からくりがあればさらにワクワクするストーリーになったかもと思いましたが、江戸人情にあふれているとてもいい物語です。江戸の町の楽しさだけでなく、宗派によって学問が分断されることや、育ち・身分で人間が分 -
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ネタバレ『だれをよんだって、助けてなんかくれんかった。「まって!」というても、まってはくれんかった。やさしい子だから、あばれんぼうだからって、にがしてはくれんかった。』
等しく、誰もが、火の中を逃げ惑い、死んでいった。
自分の皮膚が焦げていく。焼かれていく。いくつもの戦争の物語を読んだが、こんなにリアルなものはなかった気がする。
(火のなかの声)
『なにも、おまえたちのせいではないぞえ。日本じゅうの、とうさんやかあさんがよわかったんじゃ。みんなして、むすこをへいたいにはやられん、せんそうはいやだと、いっしょうけんめいいうておったら、こうはならんかったでなあ。』
7人の息子を次々に兵隊に取られ、その代