中川浩一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ薄くてとても簡単に読み終わったが今までにない英語学習の視点でとても面白かった
まず、日本語で言いたいことを考えて、それを英語に直す
それを書きためたノートを自分で作り、単語も一緒に覚えていく。アウトプットファーストの英語の学習法である。
確かに、私も考えてみると、そもそも日本語で何と言いたいのかというのはまとまっていない、さらには拙い日本語のアイディアを英語で言うのかが難しいと言う2点の困難があったのを、この方法であれば解決できそうである。
そもそも何をするために、英語が話せるようになりたいのかを明確にし、それに合った教材題材を選ぶのが1番の近道である -
Posted by ブクログ
目まぐるしく構図を変化させてゆく国際情勢。今まさに、タイムリーに連日報道されているイスラエルによるイラン攻撃に端を発するホルムズ海峡封鎖措置。
日本から遠く離れた彼の地で起こっている出来事は日本国民の暮らしとも密接に関わり合ってくる訳であるが、それをきちんと説明できる人・危機感を持って捉えている人はどれだけ居るだろうか。
また、「脱炭素の時代に、いかに湾岸諸国と付き合っていくべきか。あまり注目を浴びることはありませんが、日本の未来にとって非常に重要な問題である」(p83)という著者の提起は本当にその通りであると読み終えて改めて感じた。
著者の中川浩一氏は26年に亘り外務省でアラビア語専門の外交官を勤め上げた人物。経済や政治の学者ではないが「外交」という経験的見地からかなりわかりやすく日本と中東諸国との関係性や政治課題、また外務省内部の問題点について著している。
《第4章 内側から見た外務省》の章は目から鱗。とりわけ「現地語を話せない大使って何だろう」(p145)という体制面での問題を論じている部分はなんというか、実に日本的だなというか、もうそういう明治の頃のままの制度や感性では通用する訳ないよな、というのはごもっとも。
「アメリカが弱っているという事実をしっかり直視しなければならないし、それができていないことが問題なのです。」(p173)という提起も、別に今更言われ始めたことではないにせよ、対中東政策と絡めて理解をするとまた違った感慨を懐くだろう。事実、日本のタンカーがホルムズ海峡を通過出来たという出来事の裏側には間違いなく外交官の方達の不断の努力があってこそだと思われるので、それは正しくきちんと理解をしたい。
高市政権、もしくはこれから先の政治がどれだけ中東地域に関心を払っていくのかについても、意識して目を向けていきたいですね。
約200ページの本ですが大きな気付きや知見を得られたと思います。とても良かった。
1刷
2026.5.2 -
Posted by ブクログ
石油という現代の金塊を有する中東という地域について理解を深めるともに、日本の外交と外務省の構造的課題について理解することができた。シェール革命にわくアメリカと脱石油の流れの中で、ポートフォリオを多様化させようと必死になる中東の事情も理解できた上に、アメリカ一辺倒の2国間外交ではなくフラットな多国間外交を展開することの重要性も改めてメディアが報じるべきである。湾岸戦争で露呈した日本の非常識さを助長するのは、キャリアとノンキャリアの確執が大きいメンバーシップ型外務省の構造的矛盾か、はたまた議論と無関心を続ける国民の怠慢か。総合商社で石炭、石油ビジネスに携わる人間として、中東という地域が持つ歴史的な意味について改めて理解する必要があると思った。
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中川浩一
一九六九年、京都府生まれ。慶應義塾大学卒業後、外務省入省。一九九八~二〇〇一年、パレスチナ日本政府代表事務所勤務。二〇〇一~二〇〇八年、外務本省勤務。天皇陛下、総理大臣、外務大臣などの通訳を務める。二〇〇八~二〇一一年、在米日本大使館勤務。二〇一一~二〇一五年、在エジプト日本大使館勤務。現在、外務本省勤務。
総理通訳の外国語勉強法 (講談社現代新書)
by 中川浩一
もっとも、私は、はじめから総理大臣の通訳になりたいと思って外交官になったわけではありません。 高校まで京都の田舎で外国とは縁遠い生活をしていた私でしたが、大学受験の際に予備校の友人が貸してくれたある本に書かれていた「外交官」という職業を単純にかっこいいなと思った、いわゆるビビッときたのをきっかけに、私はそれ以降、何かに取り憑かれたかのように国際社会で活躍したいと思い、大学時代から外務省、外交官を目指すようになったのです。
そして、1年留年してなんとか外務省の採用試験に合格したのですが、私を待ち構えていたのは、まさかのアラビア語でした。 そもそもアラビア語ってどの国で話されているの?(答えは中東のアラブ諸国 22 の国と地域) そんなレベルでした。 本当にショックでしばらく放心状態でしたが、よく考えれば、留学経験もまったくない私が、外務省の採用面接で伝えられたのは、外交官になりたいという意気込みと、国際社会の多様な価値観を知って自分を成長させ、ひいては日本という国に貢献したいという外務省を目指す人なら誰でも言うようなことでした。 ですので、実は人事課は私の希望を叶えてくれたのかもしれません。イスラム世界ほど、日本と価値観の違う世界はありませんよね。アラビア語はこのイスラム世界の多くの国、地域で話されている言語なのです。
こうして、徐々に気を取り直した私は、アラビア語に立ち向かうことを決意し、1994年4月に外務省に入ると、早速アラビア語の勉強が始まりました。 しかし、その難しさは生半可なものではありませんでした。
だったら、この恵まれた環境を活かして、英語の勉強も最初から「日本語ファースト」で始めれば良いのではないかと思うようになりました。これが、この本の基本的な考え方になっています。 当時習っていたイギリス人の先生にも、週2~3回、トンシー教授のスタイルで徹底的なアウトプット中心の授業と、私のスピーキングの間違いの修正をお願いしました。
皆さん、外国語が 流暢 に話せる日本人を見ると、帰国子女だからとか特別な才能を持っているからだとか、あるいは器用でセンスがあるからだとして、別世界の人間のように見がちですが、それは違います。 私は帰国子女ではないし、社会人になるまで留学したこともありませんでした。 また、私は不器用で、決して要領の良い男ではありませんし、暗記力が特別優れていたわけでもありません。 それでも、世界最難関のアラビア語で天皇陛下や総理大臣の通訳を務めるレベルに達することができました。 振り返れば、登り始める前は、どれぐらいの高さかも、またその道のりの長さもわかりませんでしたが、結果的には、正しい方法で、最短の道のりで、100パーセントの努力をしたからだと思います。 努力は気持ちさえあれば誰にでもできるものです。 器用さとかセンスは気にする必要はありません。しかし正しいやり方、最短の道のりがわからず苦労する日本人は多いと思います。 この本で、皆さんには、私が紆余曲折の末に摑んだ最短の勉強法をお伝えしたいと思います。
私が、アラビア語を短期間でマスターできたのは、これから述べる正しい方法や最短の道のりを選べたのもさることながら、自分が器用でないこともあって、ひたすら先生の指導どおり謙虚に素直に愚直に学習に取り組んだからだと思います。 謙虚で素直という日本人の特性は、外国語を学ぶうえで大きなアドバンテージなのではないかと思うのです。
また、日本人の小学1年生はさすがに「あいうえお」の発音練習をする必要はありませんが、私の場合はアラビア語なので、「あいうえお」の発音から始め(ちなみに、実際はアラビア語に「え」「お」にあたる母音はありません。なのでアラブ人には、「こういち」ではなく「くういち」と呼ばれていました)、 28 の文字一つ一つの発音を、大きな声で、喉の奥から、アラブ人の先生の前でマスターするまで繰り返すことになりました。
「リーディング」から始めない。それは「悪魔のささやき」 その典型的な失敗が、外国語の学習をアウトプットを伴わないリーディング(インプット) から始めることです。 これまでの習慣で「リーディング」から始めると、その対極にあるアウトプットを意識することが難しくなるうえに、リーディングは自己完結しやすく、黙々と努力すれば成果が最も出やすいので、ついつい自分の語学力が伸びたような錯覚をしがちです。 これは「悪魔のささやき」とでも言うべきものです。 文章を読むこと自体が本番のビジネスシーンで問われることは、まずありません。 リーディングは、語学の学習というより各トピックの理解を深める一助の位置づけにすべきであり、それが真に必要となるのは、その外国語を通じてしか知識、情報を得られないことも多い上級者だけです。 要は、リーディングは「最後の仕上げ」なのです。 それまでは、とにかくインプット過多にならないよう留意することが、実は語学攻略の最短の道だと思います。 -
購入済み
「スピーキング(アウトプット)ファーストでやりなさい、あなたも外国人と日本語で話す時、スピーキング能力で相手の日本語力を計るでしょ」、と。そりゃそうですね。納得しました。
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Posted by ブクログ
総理や天皇の通訳という最もハードな最前線で通訳を務めた人だからな内容で、勉強の技術もそうだし語学に対するマインドへの影響という意味でもかなりの好著。入省からエジプトやパレスチナでの経験、勉強法について。
勉強法に関しては、ネイティブ脳ではなく日本語脳を鍛え、日本語で話す内容を考えて外国語に置き換えていくスタイル。インプットとアウトプットを半々の割合にして、スピーキングを重視。これにより一番重要な発信能力を鍛えていくことができる。具体的なところではイチローの引退という例題を見ながら自己発信ノートやオリジナル単語帳の作成、パラフレージングや類語を用いての表現力の向上、クイックレスポンスやリプロダクション、サマライジング、相手の長い発言を理解し自分の意見を論理的に発信するDLSといったトレーニングも紹介されている。