NHK広島取材班のレビュー一覧
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ネタバレ里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く
ちょっと題と内容が違うかな?という感想を最初持ちました。良い意味で期待を裏切られた内容です。
オーストラリアや広島の事例をひきながら、マネー資本主義の対立した概念として里山資本主義という言葉を使っています。それ以上に、対立概念であるマネー資本主義の補完システムとして里山資本主義を位置づけているところが、斬新です。
昔の暮らしをするというとコミューンとして厳しい規律を課してその主義を守るという方向になってしまいますが、本書では、最新テクノロジーを使って快適にかつエネルギーや食糧、水を自給して暮らすことを提案しています。
また、過疎や人口減少は、こう -
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里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く
著:藻谷 浩介
著:NHK広島取材班
角川新書 D-67
ところとびとびになっているが、分かりやすかったです
本旨は、20世紀を象徴する、「マネー資本主義」に対して、過疎地から、あたらしいスマートな、「里山資本主義」を立ち上げようです
ふんだんに手にする木材がなぜ地域の豊さとつながっていないのか という問いから始まった
気になったのは、以下です
■里山資本主義の原資
1.木質バイオマス発電
中国地方の山間部から、里山資本主義は誕生した
①製材所でもてあましていた、木くずをつかって、「木質バイオマス発電」を行うこと
②製材所の電力を -
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220206
やはり自然が好きだ。この分野でお金を産むことができたらどれほど楽しいだろうかと妄想してしまう。オーストリアのような確立されたバイオマス文化を作れたら面白いだろうな。(エネルギー事業、エンターテイメント事業、キャンプ、教育、食…)飯能などを舞台にクラファンとかを使って事業を起こせないだろうかと考えてしまった。
オーストリアで林業を学ぶのもアリだよな。
里山資本主義とは地域内で完結するものは完結させようという運動。かつ開かれた地域主義。
マネーに依存しないサブシステムの構築。(自然×人間関係×テクノロジー)
筆者の主張は一貫して、お金に依存した社会から脱却して、食料・燃料・水を自ら調 -
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「人新世の資本論」に続いて、現代社会を大幅に見直すきっかけとなる本。
今までの金儲け中心で大量消費社会に疑問を持ち、多くの地方で後期高齢化の深刻さがジワジワと影響を広める中で1つの解決策として提案されているのが里山資本主義。
地方をネガティブなイメージで見るのではなく、これからの日本のイノベーションの最先端へと変える中心地としてこれから益々見直されて変革していくと思われる。
里山資本主義は環境面で優れているだけではなく、地域内でのお金の循環システム(ある意味これが脱成長コミュニズムの理想型なのか?)であり、コロナ禍において見直されるこれまでの社会のあり方に対して革新的な提言を示している。
ああ -
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資本主義といえば、「より多く稼ぎ、より多く消費することで豊かになる」という成長志向の経済モデルが一般的だ。しかし、本書が提唱する「里山資本主義」は、その対極にある発想である。
例えば、岡山県真庭市の林業モデルが示すように、「支出を収入に変える」という視点を持つことで、新たな経済の形が生まれる。木材廃棄物を燃料に変え、外部エネルギーに頼らない地域経済を形成することで、世界のエネルギー価格変動に左右されない持続可能な仕組みを実現しているのだ。
この考え方は、単なる「スローライフ」の提案ではなく、マッチョな資本主義に対抗する「したたかな経済戦略」でもある。成長を追い求める資本主義と、地域資源を活 -
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里山資本主義。なんて良い響きだろう。
2013年の本であるが、情報と考え方は10年以上経った未だに行きている。
寧ろ、様々なSNSを通して情報共有が盛んになった今からが勝負なのではないだろうか。
もちろん、それらはデメリットもある。
情報だけが先行したり、間違った広まり方をしたり、一時的な流行り廃りに巻き込まれてしまったりなど様々に。
しかし、選択肢として拡がるべき考え方だとこの本を通して改めて思いました。
本の内容としても里山資本主義とは何かと丁寧に説明され、形式として掴みやすかったです。
けれど成功例ばかりが載ってしまっているため、鵜呑みにするのは怖いと感じました。
それと最終総括も急に -
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地方での持続可能な生活スタイルに関する多くの現場の知見と、経済に関する知見を両輪としていて説得力がある。
また文章も凄い。論文調ではなく、ドキュメンタリーのナレーションを読んでいるような心地よさがある。その分だけ自然、健康、地方の人間社会といった要素を消化しやすくするような描写も多いため、素早く要点を読み解いていくには速読的な読み方が必要になるだろう。
文圧があり焚きつけるような熱意、強い主張を感じる。自分の重視する価値観に大半合致するため嫌味は感じないが、冷静に評価するためには意識的に一歩引いて全体像や自分の場合の実現可能性を検討する必要があると思う。
さて内容についてだが、自然と一体 -
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お金の循環が全てを決するという前提の「マネー資本主義」に対して、身近にある資源活用に着目し、お金がなくても水・食料・燃料が手に入る仕組み「里山資本主義」を提唱する。NHKのドキュメンタリー番組を元に書かれた本で、発売から3か月で16万部が売れたとか。
発売されたは2013年。東日本大震災により、都市部での計画停電や物流の脆弱さ、原発への不安といった経験から、お金に頼らない安心安全なエコシステムを作る大切さを説く。当時は東日本大震災であったが、今はコロナや戦争、食糧難など、昨今の情勢に当てはめてもやはり里山資本主義はもっと注目されてしかるべきと思う。
本書で取り上げられていた指標が興味深かっ -
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マネー資本主義が危機を迎えると、対抗運動がしばしば力を持つ。昔はそれが「共産主義」一択で、マルクスがその頃よく読まれたりするが、「里山資本主義」も含めて選択肢が増えているのは良いことだと思う。
2022年現在のような、国際情勢が不安定な時はエネルギーや食べ物を海外に頼るのはリスクが高い。それを国内にある使われてない「資源」=耕作放棄地、手付かずの山林、空き家などを活用していくのは共感できた。
里山資本主義はマネー資本主義を補完するサブシステムと紹介されている。しかしそれは資本主義を一度通すと、ただの里山への回帰に留まらず、一段洗練された姿(スマートシティのような)になるのかなと思い、将来主流に