マルク・レビンソンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
コンテナによって世界の物流がいかに変わったかが詳細に描かれていて、イノベーションが起きる際のリアルを感じられた
ただ、細かすぎて読み物としては、読むの大変
【感じたこと】
・イノベーションが起きるときに社会へのインパクトがいかに大きいか (例えば、港で荷物の積み下ろしをしていた人たちの仕事がなくなる)
・それに起因していかに多くの人の思惑が絡み合って物事が進むか (例えば、荷物の積み下ろししていた人たちから票を得ていた政治家がコンテナ化を阻止しようとする)
・タイミングをつかむことの重要さ
・参入障壁が低いビジネスにおける価格競争の激しさ -
Posted by ブクログ
コンテナがどう発明され、広がり、世界を変えていったかを説明した本。
世界を変えた発明というと、火薬、羅針盤、活版印刷、蒸気機関、トランジスタ、インターネットなど、最新技術を用いたものが思い浮かぶが、ただの箱であるコンテナも、これらと同じレベルで世界を変えた発明なのだと理解できた。
作るための技術的ハードルが低いので、何だか百年以上前くらいからあるような感覚だったが、以外と歴史は浅く、1960代から普及しだしたとのこと。当たり前のもの過ぎて、考えたことなかったが、コンテナ導入以前は、そりゃ港の荷役は大変だったろうなと思うし、今日まで繋がる港湾の独特な文化の起源も知れた気がした。
発想と規格化が持っている力のすごさを知れて、とても興味深かった。
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Posted by ブクログ
ネタバレコンテナのおかげでニューヨークとリバプールは凋落した。
釜山やシアトルが世界のトップになった。
コンテナは労働者にメリットもデメリットももたらした。労働環境は改善したが待遇改善に終止符が打たれた。
海上貨物運賃は、輸出輸入の10%以上を占めていた。関税以上に強力な参入障壁だった。
積み出しと荷揚げに費用がかかる。コンテナで削減できないか。しかし貿易に与えた影響は軽微だった可能性もある。
エジソンの白熱電球は20年後でも普及率は3%。普及には発明だけでなくイノベーションが必要。コンテナも同じで普及には時間がかかった。
コンテナの規格は紆余曲折を経た。鉄道、トラックなどと合わせる。
マルコム・パーセル・マクリーンが改革してコンテナを普及させた。運送業者から身をおこし、旺盛な事業拡大意欲で事業を拡大。海運業に全財産をつぎ込む。
トラックに箱ごと積み下ろしする。
ニューヨーク対ニュージャージー。ニューヨークは古くからの港で設備が老朽化、ニュージャージーがコンテナ化した。
コンテナの規格は鉄道のように、自然には定まらない。高さは8フィートまたは8フィート6インチ、長さは20フィートから40フィートまで。幅は早くから8フィートと決まった。航空便のコンテナは別仕様になった。荷重の問題。
コンテナ輸送は過当競争を呼ぶ。荷揚げ設備が必要なので寄港地は削減し、その間をトラック鉄道輸送がまかなう。クレーンと巨大なコンテナヤードが必要。
その結果。ロッテルダムが世界最大のコンテナ港になった。
マクリーンのシーランドは、たばこ会社のレイノルズに売却された。巨額の投資が必要になった。安価な石油価格を背景に高速船を建造。エレクトロニクスメーカーにコンテナは活用された。
コンテナは、スタートから大規模にやる必要がある。在来船は荷物を求めてあちこちに寄港したが、コンテナは定期航路、高頻度サービスで大量に持つをさばく必要がある。その結果供給過剰になる。
コンテナ船はランニングコストがかかるから、船を休止させておけない。
オイルショックの原油高で、荷物の量が減る。
高速船は燃費が悪く使えない。マクリーンの高速船は海軍に引き取られた。
レイノルズは海運事業を売却。景気に左右されやすい。海運業者が売るのはコモディティと同じ。
マクリーンは、従来のライバルユナイテッドステーツ海運を買収。超大型船で低燃費の船を建造。速度が落ちたため、流線型にしないで荷物を大量に詰める形。
パナマ運河を運航できる最大舟型=パナマックス級。さらにオーバーパナマックス級も建造された。限られた港を往復する。シンガポール~ロッテルダムなど。
寄港地は少なくなる。日本からサンフランシスコ行きの荷物はシアトルで下ろされる。
サッチャー首相は港湾施設に多額の投資が必要なことに嫌気を刺し、21の港を売却した。他の国も追従。
原油価格の下落で産油国向けの荷物が減少し、ユナイテッドステート海運は倒産。
コンテナによって巨額の費用が必要となり、生き残った海運会社はわずか。
船の速度は、原油価格に左右された。
コンテナは動く倉庫。保管費用が削減された。
混載船の時代は荷主は力が無いが、コンテナになると荷主がまとまれば海運会社を左右した。オーストラリアの輸出農家の例。
公定運賃は力を失う。コンテナは世界経済の規模を大きくした。
バービー人形は1959年の時点で、生産を日本で行うことにしていた。当初から世界のサプライチェーンを使っていた。
製造業は当初、垂直統合を目指した。運賃が安くなるとサプライチェーンを作るようになった。
世界のコンテナの20%は空。
コンテナによって反映する場所と不利な場所ができた。
アントワープ、ドバイなどコンテナによって都市化した都市ができた。
かつてはパナマ運河、今はマラッカ海峡で船のサイズを決める。マラッカマックス。さらに船が大きくなるか。 -
Posted by ブクログ
結論としてはタイトルに全てがあるのだろうなと思っている。「The BOX」。結局はモジュール化するという事が様々な効率を最大限に上げるという事なんだよ。単位を統一する事で全てがそれに則って動けるようになるんだよ。めちゃくちゃ哲学的に深いのではないのかこの結論は?応用がありとあらゆるところに効く。本当にコンテナ輸送を考えた人は天才だったな。途中なかなか読み進められないので何故だ?と思っていたのだが半分読んだところで、この物語がアメリカ国内ベースだからだなと気がついた。そこが発端でそこは他の多くの国の港に通じるだろう事はわかるけれど個人的にはその辺は端折って世界レベルでの話で読みたいのだなとわかった。
考えてみれば当たり前なんだけれどパナマックスと呼ばれる巨大コンテナ船が出てきたのはここ数十年の話だし、コンテナ輸送自体も歴史的には60年程しかないという事実にあらためてなんかびっくりしていた。本の最初1/3はアメリカでコンテナ輸送が始まってから現状を維持しようとする勢力とのすったもんだが主だったのもあり、個人的にはラストの様々な港の名前が出てきた現在の話のところが面白かった。結局ユニット単位で物事を捉えるというのが物流の今の流れだし、ユニット単位にすると言う事は世界標準が必要とされるという事だし、標準が発生するという事はその標準を最も効率よく維持できるところに全てが集中するという事なんだよな。
コンテナだけの話としてではなく現代の物や情報の流れとしても非常に示唆的でよかった。