千玄室のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
お茶の本は二冊目。
読んでいる途中もそうだけど、読み終わって、大宗匠のプロフィールを読んでいるときに、感動して涙が溢れてきた。
読み終わったあとに、なんともいえないけど、自分への影響が確実にあるんだろうと思う。
また、戦争後、渡米したときに、パスポートではなく「占領国民として、保護されたし」という紙切れで渡航したこと、
戦っていたアメリカで知ったあたたかいファミリーのことが印象的だった。
茶道の精神 和:平和と調和 敬:互いに敬いあう 静:清らかな気持ち 寂:何事にも動じない気持ち/お茶をいただくときは、正面を避けるために碗をまわす/思いをいれる前に、型から入り、それを通り越す/体力的なの力関係を越える「文化の力」/国連ミレニアム総会で、韓国と北朝鮮の代表団が二人揃ってきて、お茶を手にした -
Posted by ブクログ
自分を認め、他者を認める。そこにこそ平和の原点がある。
千利休の言葉、叶うはよし叶いたがるは悪しし、が深く心に残った。何かを成し遂げたいと思ったとき、そのために努力して結果として叶うのは大事なこと。けれど、小手先のことに気を取られて、ろくな努力もせず、ただ叶えたい叶えたいという気持ちばかりが先走ってしまうのはよくないということ。何事も作為があってはダメ。すっと自然に叶うがよしなんだそうだ。
これは私の英語勉強に当てはまる。話せるようになりたいな、英語ができるようになったらいいなと思うばかりで、ろくな努力もせずさまざまな勉強法に気を取られてここまできた。ようやく一念発起して、ラジオ英会話1つに絞り勉強しているところだから、とにかく継続して勉強しようと改めて思った。
善人になろうなんて気持ちを持ったらダメ。人に迷惑をかけない、これだけでいいとの言葉に気持ちが軽くなった。善人なんてものはいない。だから、善人になろうとすることにそもそも無理があるのだ。さんざん無理してきたのかもしれないなあと思う。
それからもうひとつ、まさに自分のことだと思ったのが、先読みのし過ぎ。自覚というのは、自分がしたことに対して感じたことを受け入れ、納得すること。それを何もしないうちから、ああでもないこうでもないと考えようとするから訳が分からなくなるのだ。ことさら迷わなくてもいいものを自ら進んで迷いに踏み込んでいくようなものだ。自分一人で都合のいいイメージを思い描いて、その通りにならないからといって迷う。勝手に自分で迷路にはまるこれぞ自分のことかと思った。選ぶときは正体不明の妙な自信をもたず、今ある事実や現実を材料にすること。自分の勝手な想像まで比較や判断の材料にしない。そして、選んだならそれが今の現実の自分。目の前にばーんと白い紙を置いて、そこに自分自身で絵を描いていくのだ。
大きな白い紙を前にした自分を想像し、1日1日の積み重ねで絵が少しずつ作られていくんだなと思った。自分と向き合い、自分に責任を持つ。そして人に惑わされずに信念を持って自分の絵を描いていこう。しんみんさんに重なり、あらためて心豊かに大事に生きようと思った。 -
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最高齢90歳の小野田寛郎氏から最年少72歳の江口克彦氏までの13人が語る生涯現役の知的生活術。
楽しく読めました。
旦那である三浦朱門さんに始まり、奥様であられる曽野綾子さんがラストの編集の仕方も面白かったです。
それと、やはり90歳、80歳代後半のかたの語りが人生の枯れ方が熟成していてすんなり納得。
しかしながら、70歳代前半から中盤の方々は、まだ枯れ方が足りないように感じました(笑)。
共鳴したのは、小野田さんの「原始力」と社会の重要性、村上和雄さんの「何歳からでも遺伝子のスイッチはオンできるでした。
それと、すべての人に言えることは、前向き、クヨクヨしない、自分で納得している健康法の継続的実践でした。
死を客観視する人生観も共通でした。
まだまだひよっこの63歳、今後の生きかたで参考になる情報が満載でした(笑)。 -
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裏千家の前家元(今はご子息が家元です)、千玄室氏の実体験を踏まえた哲学、生き方の本です。
これは実母から借りた(押しつけられた?)本です。
実母は娘時代から裏千家の茶道を習っていたので、そういう繋がりかな、と思っていたのですが違いました。
これは日本人が忘れてきたものを再度問い掛けてくる本でした。良書ですので、是非お薦めしたいと思い、わざわざ寸暇を惜しんで記事にしました。
「礼に始まり礼に終わる」
この言葉がいかに大事か。
これは私が若い頃(今も若い方なのですが精神年齢ははるかに年老いています。50代くらいのおばさんかと思った、と言われたくらいですからね!)、礼がなっとらん、と厳しく育てられました。
実母が茶道を習っていたので、そういうマナーや礼儀に関してだけものすごくうるさい方です。
お陰で私も食事のマナーなどもうるさい。鬱陶しいくらいうるさいです。
日本料理に留まらず、フランス料理のエチケットやマナー、手順なども嫌というほど習わされました。
祖父がそういうコース料理を嗜む習慣があったせいでしょう、祖父の誕生日に必ず親族が集まり、そんな感じで接する機会がありました。
その中で自分よりも年上の方には無条件に尊ぶ精神を学びました。
そして年下にもしっかりと目を配る、という事も学びました。
高校時代に後輩の教育(生徒会をしていたので引き継ぎなどで結構関わりが深かったのが幸いでした)、部活で部長になって後輩達を連れて色んな所へお世話になる、という事も学びました。
ボランティア部だったので、外部との繋がり、色んな方と出会う機会がはるかに多かったのです。
当時の私はやはり若いですし、反抗期みたいなものもありましたし、悩む事がいっぱいで自分の事で精一杯、余裕なんてなかったので、礼儀にちょっと気が回らなかった面がありました。
今思うと礼儀というのはとても大事であったことを再認識させられました。
「こんにちは」「さようなら」「ありがとうございます」
これだけを実践してみても、その日が良い日になります。
家族や親しい友人にはついつい手を抜きがちですが、「ありがとう」ぐらいは言いたいですね。
気をつけています。
仕事に関してはバカ丁寧に礼儀を重んじます。
まず自らの名前を名乗り、礼に始まり、礼に終わる。
そんな感じで一日を終えるように心がけております。 -
Posted by ブクログ
裏千家家元であった千玄室氏による、日本人の生き方に対する助言集。戦前、戦後の日本を知っており、かつ戦時中、特攻隊員であった著者は、まさに厳しい時代を生きてきた多くの経験を有する。著者の経験からは、戦前期の日本と今の日本とを比較すれば、現在の日本人はあまりにも情けなく映るのもわかるような気がする。茶道の世界の頂点に立つ偉大な人物ではあるが、純粋で地味な方のように思う。我々は、このような先人にもっと学ばねばならないと感じた。
「無防備であることは罪です。構えができていないから、相手につけいる隙を与えてしまうのです。攻めるためでなく守るための、抑止力という力を持つ。それが、国際社会の中で生きていく国としての責任ではないでしょうか」p29
「大学へ復学して一番びっくりしたのは、先生たちの態度でした。出征するときには、泣いて送り出してくれた教授なんてひとりもいなかった。万歳!万歳!元気で行ってこい、お国のために死力を尽くせよ!みんなそう言って、それが口先だけじゃなく、けっこう本気な雰囲気だったのです。ところが帰ってきたら、俺、そんなこと言ったことあるか?もともと戦争には反対だったんだ、君たちが戦争に行ったのは間違いだったと思う、なんて言って、すっかり民主主義者になっている。自分こそがデモクラシーを唱える男だと、堂々と講義する教授までいる。これにはびっくりを通り越して、もうあほらしくなってきました」p34
「(教育で大事なことは)広く浅くではなく、たとえばお茶ならお茶といったひとつのことを徹底的に学ばせ、そこからいろいろ学び取らせる。そしてそれを芯にして世の中の物事を考える力、判断力、そして実践力をつけさせることです」p100
「本当に大切なのは、いじめに対する抵抗力とか対処能力を子供自身の身につけてあげること」p107
「どんな場合にも「当て舵」が必要なのです。人と人との付き合いというものは、時にはわざと力を抜くことも必要なのです。がむしゃらに自分の思うままにやっていたら、目標とは全くかけ離れたとんでもないところに行ってしまう」p117
「1に国を守る。2に家を守る。自分という個人はその後にある。それが、私たちの子供時代の教育です」p133
「僧堂でいただく典座料理は、お茶の懐石のもとになった精進料理ですが、本当にあっさりとして素朴なものです。量は多くはないので、お腹が空きます。でも、限られたものだからこそ、そこにありがたみを感じる。こんにゃくひとつ、菜っ葉ひとつ、粗末にしないで食べようと思うのです」p177