青山潤のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
東大海洋研究所のウナギチームによるアフリカへのラビアータ捕獲調査の紀行文。
本書でも、また解説の高野秀行氏も触れているが、あくまで調査目的であって冒険目的ではないし、冒険をするための行動は一切とっていない。にもかかわらず、命からがらのアフリカ大冒険になっており、まさにあえて冒険をしている人よりも冒険をしているのにそのことに気付いていない人の方が面白い。
旅が進んで危険度が増していくと、マラウイがとんでもない先進国に思えてくるし、「クマモト」で盛り上がっていたのが遠い昔に思えてくる。
ウナギの絶滅危機についてはよく話題になり、それゆえ私もウナギにはほとんど手を出さないようにしているが、いつか彼らの研究が実を結ぶことを願う。
とりあえず、続編?は読む。 -
購入済み
素晴らしい作品です
筆者の方の文章には何か人を惹き込む素晴らしい
力があります。この作品を読んで人生には冒険が必要だと心から共感できました -
Posted by ブクログ
面白かった!まぁ、途上国、それもアフリカとくればそこでの旅はいやでも面白くなるとは思うけどね。
それにしても、学術研究のフィールドワークって本当に大変なのね。もっと、環境をしっかり整えてやるのかと思っていたけど、これじゃバックパッカーより酷いよね。それに、気楽なバックパッカーと違って目的を達成しなければ帰れないというプレッシャー!そりゃ病気にもなるわな。
こんな地道と言うか、地を這うような努力のもとに研究って成り立つんだね。まさにプロの根性を見ました。
命がけの挑戦
モンキーベイ
水!汝、尊きものよ
シレ川のンコンガ
ムリバンジ!野良象
テテ回廊に地獄を見た!
カボラバサの嘘つき日本人
地獄からの生還
ロワーシレの消耗戦
懲りない男たちに女神は微笑む
待ちぼうけ地獄
旅はまだ続く!
第23回講談社エッセイ賞
著者:青山潤(1967-、横浜市、海洋生物学)
あとがき:渡邊俊
解説:高野秀行(1966-、八王子市、ノンフィクション作家) -
Posted by ブクログ
にょろり旅。そう、研究のためアフリカへウナギを捕獲する旅に出るという話。
こちらエッセイなので、マジな話ですぞ!!!
というところで読む方も自然と盛り上がっちゃいました。
だってね、状況は常にギリギリなんです。
これ、あたしだったらムリと絶叫する場面続出。
トイレ事情も食事事情もなかなかにして過酷。
誰だよウ*コを流してないの!
だって、水がないもん
てな感じなんですもん。
食堂での食事に縮れ毛混入!?
食堂のおばさん
「そりゃヤギだ」
とそっけないですしね。
うーん、若い男性でもキツイ旅だったのではないでしょうか?
これで目的のウナギがバンバン捕れれば気分も高揚するんでしょうけどね。
バンバンではなかったけれど、そこそこ捕獲できたから研究には役立ったハズですね。
読みながら、何回も笑ってしまいましたぁ。 -
Posted by ブクログ
にょろり旅もとうとうファイナルだそうだ。血気盛んな(盛んすぎ?)若手研究者だった著者も、今や東大教授。本書でも、学内の雑務に追われ、後先考えず体を張った研究に没頭するわけにはいかなくなったことを嘆くくだりがある。まったく、にょろり旅の素晴らしさは、誰も知らないことを知りたい!というシンプルな姿勢と、それを実行していくむやみやたらなパワーにあったわけで。楽しくシリーズを読んできた身には感慨深いものがある。
どこへ行こうが「うなぎ!うなぎ!」と叫びまくって、あれこれとんでもない目に遭いつつも、結局は目的を達してきた著者だが、新種うなぎを探して、久しぶりに乗り込んだフィリピンではどうもうまくいかない。これはもしや自分たちがトシをとったせいじゃないか、以前の旅では若かったから現地の人たちもさほど警戒せずに心を開いてくれたんじゃないか、と思い至るところが、うむむ、切ないなあ。ほんと、若いということはいろんな扉を開ける鍵を持っているようなものだよねえ。そのありがたみも、なくしてはじめて知るものの一つだろう。
とは言うものの、著者は最後には大逆転で新種うなぎをゲットするのだが、その生息地である未開部族の居住地への旅がすさまじい。みなさんよくぞ無事に帰ってこられたものだなあと、半ば呆れてしまう。特に、おなじみ俊さん!結婚して子供さんも生まれたばかりだったというのに、こんな無茶したらダメじゃないですか!でもまあ、それでもいっちゃうところが「うなぎバカ」たる所以なのだけど。
基礎的な研究にお金が出ないということを、ここのところよく聞く。わたしの娘は、比較的実用性のある有機化学系の研究者の卵なのだが、この分野でもその傾向は著しく、とにかく何かの役に立つという理由を無理矢理にでも付けないと、全然予算が下りないのだそうだ。「実用」からほど遠いところにある研究の現状はどうなっているのだろう。青色LEDでノーベル賞というニュースの時(これ自体はまことにメデタイ事であるが)、「役に立つ、役に立つ」という大合唱だったが、うーん、そりゃそうだけど…と割り切れない気持ちになったものだ。
しかしまあ、こういう状況下でもやはり、著者と同じような志を持つ若者はいるのだ。最後のトンデモ旅に同行する学生君の存在が「ロートル部隊」のなかで輝いている。案外、にょろり旅もまだまだファイナルにはならないのかもしれない。そう思わせてくれるラストだった。 -
Posted by ブクログ
(No.14-7) ノンフィクションです。
この本が出版されたのは昨年暮れですが、雑誌への初出は2011年5月~2012年2月。
2007年から3年、3回に及んだフィリピンでの新種のウナギを発見する調査の様子です。
そういえばいつだったか新種のウナギ発見!のニュースを見た記憶が・・・・。
もうそんなに前になるんだと感慨深い。
ニュースを見た私は「へ~っそうなんだ」と思った程度でしたが、その成果を得るためにこんなに大変だったんですね。
私は「アフリカにょろり旅」「うなドン」を読んでいるので、会ったこともない青山さんに親近感があります。
以前太平洋で塚本教授率いる調査隊の様子をレポートしたテレビ番組で、少しだけ青山さんが写っていて「この人なんだ!」と、とっても嬉しかったです。
地球上に存在するウナギ全18種を採取した塚本チームが、なぜ今さら「にょろり旅」を再開したのか?
それは・・・採取したウナギのレセプトファルス(つまりウナギの赤ちゃん)のなかに、今まで知られていない遺伝子をもつのがいたから!
もう70年も新種のウナギは見つかっていなかったのに、本当に新種はいるのか?今後のことを考えても、なんとしても親ウナギを見つけなければ。
各種情報を検討の結果、親ウナギが生息するのはフィリピンの可能性が高いと推測。にょろり旅が始まったのです。
以前の旅と同じようでいて、でも違うことが多い。青山さんたちはそれぞれ年齢を重ねているし、世界的に動植物の採取への権利意識が高まり、前みたいに行き当たりばったり的なことが出来なくなっている。
経験で補えること、逆に困難になっていること、そしてよくもまあそんなことをやるなあというお馴染みのびっくりさ加減が満載。
読んでいて何となく感傷的になってしまうところもありました。もうこんな無茶をやる人達はこれからいないんじゃないか?なんて思ったら、あらら跡継ぎになりそうな学生さんもいるのね!
ものすごい経験を、楽しく読ませていただきました。ありがとう青山さん。