広木隆のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
気になっていた新NISAを活用した高配当利回り銘柄投資について詳しく学べた。
基本的に投資したら何もしなくていいのだ。
例えば1株あたり100円の配当を支払っている銘柄を2000円の株価で買うことができたら、その時点で5%の配当利回りが確定する。その後、株価が変動しても、買い増さない限り5%の配当利回りは不変で、その利回りで良しとするならば何もしなくてよい。
しかし、株価が大幅に値上がりし、売却すると「何十年分かの配当」になるとすれば、そちらも視野に入れてよい。
そして、資産を大きくするために重要なのが、リターンを再投資して長期に複利で運用することだ。
現在、マンションを購入する直前で引越し -
Posted by ブクログ
日本企業は生産性が低いといわれている。低い理由として、売上至上主義が根強く、利益率に対する意識の低さや、株主不在のガバナンス(政策保有株式が多く、株主の意見が反映されにくい)が指摘される。
また生産性を図るひとつの尺度として、ROE(自己資本利益率)がある。アベノミクス前で日本企業のROEが4%程度だったのが、2014年経済産業省がまとめた報告書(通称「伊藤リポート」)で8%を目指すことが盛り込まれ、その後新型コロナウイルス感染拡大前で8%程度まで上昇した。
しかしながら、その上昇要因はコストカットと円安が大きく、その企業収益の向上が給料に反映されていない(労働分配率が上がっていない)こと -
Posted by ブクログ
またまた広木隆好きなので確認。
投資本と思ったら経営者向けの本、巡りめぐって投資家のための本でもあるが。読んだ後で自分の所属する会社のことを検証してみたくなった。
日本企業が過小評価されている理由をデータで丁寧に説明しているが、終章会談にある、要するにプロ経営者が少ないことと、現状で致命的に困っている人が少ない構造が理由。困ってないのに強制されるとどうなるか、手段が目的になる。
『ESGのためのESGではなくて、企業価値創造の為のESG』とは、確かに結論。
統計が少し分からないと辛いかもしれない。分かってても分からない(確められない)部分があり、少し不満。
-
Posted by ブクログ
「モーサテ」のゲストで、私が一番信頼している方です。いつも深刻な表情でコメントされているので、内容が悲観的に聞こえがちですが、本書ではそうしたバイアスを持つことなく、広木さんの意見を聞くことができました。
この本が執筆されたのは、私が読み終えた(2021年3月下旬)の半年ほど前ですが、予想は当たっています。
最終章では、広木さんがあまりメディアでは語られることがないことが載っています。
「相場の変動は、理屈で説明できる部分と、そうでない部分に分けて考えることが大切だ。(中略)理屈がないから、理屈が大事なのである」の考え方には、とても興味を持ちました。 -
Posted by ブクログ
著者の広木さんはロマンチストである
文中のいたるところで相場とは関係のない話を挟んでくるのだがどれも詩的
相場は理屈だけでは語れない
理屈のところは論理的思考で考える
理屈じゃない部分は、感性が大事
P.227より引用
ストラテジストとして長くマーケットを生き抜いてきた著者が到達した境地は文中にも度々登場している将棋の羽生名人と似ているかもしれない
論理的に考えて考えて…行き着いた先は感性の必要性
逆に言うとアベノミクスの流れから始めた投資初心者にとって『手っ取り早く知りたい情報』を求めている人にはまったく的はずれな本だとも言えそうです