武内和久のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
介護・福祉をとりまく社会環境と業界の構造的な問題(外部環境)と、事業者や働き手からみた内部環境をバランスよく整理している本。
成長が見込まれる介護事業の参入・拡大にあたり戦略を練るための基礎資料となる。
今回読んだ本は『介護再編 介護職激減の危機をどう乗り越えるか 』(武内和久、藤田英明 著)
読書のきっかけ
社長から、「施設長向けに薦めようかと思うのだけど、どう思うか意見を聞かせてほしい」と依頼された。
何について書いてある本?
人口は減少しているが、介護が必要になる人はこれからも増え続ける。
介護職不足は避けられず、このままでは立ち行かなることは誰の目にも明らかである。
大きな社会 -
Posted by ブクログ
昨今、少子高齢化がもたらす近未来の重要課題について述べた本が多いと感じるが、その重要課題の一つに「介護」の問題もあると思う。
本書の副題には、「介護職激減の危機をどう乗り越えるか」とあるが、その背景には要介護人口の激増という問題がある。また、本書の帯には、「2025年には介護士が38万人不足!」とも書かれている。
本書の冒頭に「団塊の世代」(1947年生~1949年生)が75歳の後期高齢者になるのは2024年で、その数806万人と。つまり、6~7年後に、要介護人口が激増する予測だ。
これに対し、介護に携わる人の人口は、その時になって38万人も不足しているという実態予測である。しかも現行の -
Posted by ブクログ
ネタバレトラブルシューティング型から投資型医療へ。
国民医療費40兆円(2012年)
かつては感染症による急性疾患で死亡していたが、最近は、がん(30%)、心疾患(15%)脳血管疾患(10%)、5割が生活習慣病。医療費も3割は生活習慣病。
保険者は3000件。
医療費は2013年で約60万円。いずれは72万円(600万円)。世代間格差(生涯受益差)は2005年時点で60歳の者と比べて1億2000万円。
官僚は街に出て、一次情報を集めよ。課題設定をより現実に即した目線で行うことが重要。
医療をアウトカムで評価すべき。
健康に投資した人にはご褒美を、そうでない人にはペナルティを、というインセ -
Posted by ブクログ
医療に関わるすべての人へ。
医療者や研究者だけじゃない、患者さんにも読んで欲しい。
日本の医療問題について「お金」を切り口に学ぶ本。
治療することではなく、病気にならないことこそ、医療の目的である。
病気になったとしても、価値の高い治療を受けることができれば、
いい医療となり、結果として安く済む。
現状と問題については、これ以上にわかりやすく書かれた本はないと言えるのではないだろうか。何も知らない人が前半部を読み、それぞれの立場で医療に対する姿勢を改められれば、この国の医療の風向きは変わるだろう。
これからの改善については、方向性としてはとても賛同でき、今、まさに国で有識者が議論してい -
Posted by ブクログ
医療系の改革に興味のある人向け。
国費に占める保険費の割合は右肩上がりであり、若年層の人口減少という事実からも改革が急務である。しかし、現在の医療制度は「トラブルシューティング型医療」である事から病気を、発症してからしか手を出せず無駄な医療費を計上してしまっている。これらを解決すべく、著者が提言するのは「投資型医療」である。
全般として賛成なのだが、投資型医療を進めるにあたって、「健康」の指標を定める必要がありこの難しさが大きな課題になるのではないかと思った。この辺は、近年のアクティビティトラッカーと既往歴などを付き合わせるなどの横断的な試みが必要なのでは、と感じた。
何れにしても、挑戦