あらすじ
糖尿病に1.2兆円。人工透析に1.6兆円。骨粗鬆症骨折に1兆円―。
じつは、健康なあなたも払っています。
自分も家族も健康そのもので、医療の世話になることはほとんどない――そうした人たちにとっても、医療の「これから」は他人事ではない。
皆保険という制度では、医療を使う使わないに関係なく、保険料を支払わなくてはならないのだ。つまり社会全体の負担はあなたの肩に、いや財布に重くのしかかっている。
医療は病気があるから生まれたのではなく、健康を損なわないために生まれた。医療が病気を治すためにあるのか、病気から守るためにあるのか、この違いは大きい。
本書を読んで、ぜひ健康のケアそのものを目的とする「投資型医療」への転換を考えてほしい。それが必ず大きな力となって、やがて社会を変えていくのだ。
※本書は『僕らが元気で長く生きるのに本当はそんなにお金はかからない』(2013年小社より刊行)を改題・再編集したものです。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
①日本の医療制度の本質的問題を容易に解説している。
②"医療戦略の本質"の前の導入書として有用。
③日本医療制度に対する危機感を具体的な例で示している。
Posted by ブクログ
未病のうちに治療を開始し、健康を維持する投資型医療のことが記載されています。何兆円と言う数字やグラフがたくさん出てきます。
とても大きな視野から医療を見ている、専門家、官僚の意見だなと思いました。医師の現場の意見はなく、より高いところから医療が論じられています。厚労省のなかの会議をわかりやすく説明している感じです。賛同する点は多くありますが新しい知見はあまりありませんでした。