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Posted by ブクログ
トラブルシューティング型から投資型医療へ。
国民医療費40兆円(2012年)
かつては感染症による急性疾患で死亡していたが、最近は、がん(30%)、心疾患(15%)脳血管疾患(10%)、5割が生活習慣病。医療費も3割は生活習慣病。
保険者は3000件。
医療費は2013年で約60万円。いずれは72万円(600万円)。世代間格差(生涯受益差)は2005年時点で60歳の者と比べて1億2000万円。
官僚は街に出て、一次情報を集めよ。課題設定をより現実に即した目線で行うことが重要。
医療をアウトカムで評価すべき。
健康に投資した人にはご褒美を、そうでない人にはペナルティを、というインセンティブづくりが必要。
Posted by ブクログ
医療制度改革の問い直し。制度の持続=誰が保険料、医療費を負担するか?の議論から、健康保険の目的そのもを転換することの提言です。保険はいわば、支え合い。私が健康管理を怠れば、隣の兄さん、向かいの姉さんの負担になるし、私も何処かの暴飲暴食メタボさんの医療費を負担している。健康管理は社会のためです。
Posted by ブクログ
医療に関わるすべての人へ。
医療者や研究者だけじゃない、患者さんにも読んで欲しい。
日本の医療問題について「お金」を切り口に学ぶ本。
治療することではなく、病気にならないことこそ、医療の目的である。
病気になったとしても、価値の高い治療を受けることができれば、
いい医療となり、結果として安く済む。
現状と問題については、これ以上にわかりやすく書かれた本はないと言えるのではないだろうか。何も知らない人が前半部を読み、それぞれの立場で医療に対する姿勢を改められれば、この国の医療の風向きは変わるだろう。
これからの改善については、方向性としてはとても賛同でき、今、まさに国で有識者が議論しているところまで到達している。しかし、筆者らが考える問題点(医療技術評価の導入に伴う評価指標の選択、抽出および評価)解決に筆者らなりの具体性が乏しかったことは、この領域を日頃、学んでいる私には期待はずれだった。
それでも冒頭に記したように、医療に関わるすべての人に手に取ってほしい本である。
Posted by ブクログ
超高齢社会を迎え、破綻しつつある医療制度を維持していくためには、予防の重視をはじめ、さまざまな角度からの改革が必要であることことを論じた本。
いろんな論点がうまくまとめられており、好著だと思う。
ただし、その語り口がね。
普通にしとけばいいのに、タイトルをはじめ、猫なで声が気持ち悪い。
Posted by ブクログ
医療系の改革に興味のある人向け。
国費に占める保険費の割合は右肩上がりであり、若年層の人口減少という事実からも改革が急務である。しかし、現在の医療制度は「トラブルシューティング型医療」である事から病気を、発症してからしか手を出せず無駄な医療費を計上してしまっている。これらを解決すべく、著者が提言するのは「投資型医療」である。
全般として賛成なのだが、投資型医療を進めるにあたって、「健康」の指標を定める必要がありこの難しさが大きな課題になるのではないかと思った。この辺は、近年のアクティビティトラッカーと既往歴などを付き合わせるなどの横断的な試みが必要なのでは、と感じた。
何れにしても、挑戦的な提言書であり、大変興味深く読んだ。