あらすじ
皆が元気で長く生きられる持続可能社会は、こうすれば十分可能だ!
世界一のスピードで、高齢化の進む日本。その中で、増大する一方の高齢者の医療費負担が国家の財政と国民の家計を圧迫している。一方で、医療の進化にも目を見張るものがあり、病気になる前の健康のケアもかなり部分が可能になっている。ところが、現状の仕組みの中では、それが活かされない。それを活かすことによって、いまよりずっと少ないコストで、今よりずっと病人を減らすことができるのに。
東京大学医学部ならびにハーバードビジネススクールでPh.D取得の著者と、東京大学法学部卒業後、厚生労働省に入省。現在は、マッキンゼーに籍を置く著者の共著による本書は、こうした日本の医療の現状をわかりやすく率直に示すとともに、社会からも個人からも医療費の負担を減らし、かつ健康の増進を図ることが十分に可能であることと、それを実現するための具体的な提言を、医学的知識と制度への理解、さらにはマネジメントの知見をあわせて、医療関係者はもちろん、患者である一般の人々一人ひとりにあつく語りかけている。
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Posted by ブクログ
トラブルシューティング型から投資型医療へ。
国民医療費40兆円(2012年)
かつては感染症による急性疾患で死亡していたが、最近は、がん(30%)、心疾患(15%)脳血管疾患(10%)、5割が生活習慣病。医療費も3割は生活習慣病。
保険者は3000件。
医療費は2013年で約60万円。いずれは72万円(600万円)。世代間格差(生涯受益差)は2005年時点で60歳の者と比べて1億2000万円。
官僚は街に出て、一次情報を集めよ。課題設定をより現実に即した目線で行うことが重要。
医療をアウトカムで評価すべき。
健康に投資した人にはご褒美を、そうでない人にはペナルティを、というインセンティブづくりが必要。