歴史ミステリー研究会のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
歴史ミステリー研究会『47都道府県の怖い土地』彩図社。
日本各地にある数多くのホラースポットやいわく付きの土地にまつわる伝承や裏話、噂を紹介するといった所謂コンビニ本。全部で86のエピソードが収録されている。
最近のテレビでは自主規制により幽霊だとか祟りや呪いといった不可思議なことを取り上げなくなったので、興味ある人びとはこうした書籍やYouTubeなどに頼るしかないようだ。
『1章 人の恨みが刻まれた土地』。トップを飾るのは北海道の常紋トンネル。トンネルに幽霊が出るという話は時々耳にする。自分が釜石市に住んでいた小学生の頃、テレビで国道45号線の平田付近のトンネルに白い服の女性の幽霊が出るという話が紹介されていた。その後、たまたま夜に問題のトンネルに差し掛かるとトンネルの出入口にカメラを構えた人や野次馬などが集まっているのを目にして驚いたのだが、トンネルの中で幽霊を見ることはなかった。
京都府の貴船神社の丑の刻参り。たまに小さな神社の敷地内の片隅にある古い杉の木などに藁人形が五寸釘で打ち付けてあるのを目にしてゾッとすることがある。現代にも強い恨みを晴らそうと丑の刻参りをする人が居るのだろうか。
『2章 大量死の現場』。1971年7月30日に岩手県雫石町で起きた全日空58便と自衛隊機の衝突事故のことは覚えている。その日は盛岡市内の小学校3年生の夏休みで、よく晴れてやたらと暑い午後だった。近所の友達と遊んでいた時、南西の方角の空でドーンという音がして、空で何やら光ったことを記憶している。夕方のニュースで全日空機と自衛隊機が空中衝突したと聞いて驚いた。自衛隊機の隊員はパラシュートで脱出して無事だったのだが、全日空機の方は墜落し、162人の乗員全員が生命を失った。全日空機が墜落した雫石町の山中ではバラバラになった遺体があちらこちらにばら撒かれ、中には木に引っ掛かったりしていたようだ。付近に住む農家が飼い犬が大根を咥えているのをよく見たら、人間の腕だったという恐ろしい話もあった。
自殺の名所とされる栃木県の華厳の滝と東京都の三原山火口。何故か自殺は一つ所で連鎖するようだ。死者や霊に呼ばれるということがあるのかも知れない。
新潟県の彌彦神社の餅まきで124人が圧死した事件。餅まきと言えば、自分が小学生の頃、父親の車でドライブしていると通り掛かった道すがらで新築の家が棟上げを終え、餅まきを始める所だった。父親と母親、自分の3人は群衆の中に混じって、夢中で餅を拾っていた。すると父親が眼鏡がどこかに行ったと騒ぎ出し、3人で付近を捜したのだが、眼鏡は見付からなかった。父親は餅まきなんかに行くんではなかった、餅よりも高くついたと怒っていた。
青森県の八甲田山の雪中行軍は有名な話だ。新田次郎の小説も読んだし、映画も観た。助かった11人も凍傷で手足を失ったということは小説でも映画でも描かれていなかった。
岡山県の津山30人殺し。横溝正史の『八つ墓村』のモデルになった有名な事件であり、他にもこの事件をモデルにした小説などが多数ある。
北海道の三毛別羆事件。日本最大の羆害事件とされる恐ろしい事件である。事件の内容は吉村昭や戸川幸夫の小説や木村盛武のノンフィクションなどでも紹介されている。
『3章 人を寄せつけない“異界”』。和歌山県の淡嶋神社の髪の毛が伸びる人形。テレビなどでもたまに目にするが不思議である。
『4章 土地にこびりつく死の記憶』。福岡県の犬鳴トンネルの焼殺事件は知らなかった。この事件が起きた1988年には名古屋アベック殺人事件、綾瀬女子高生コンクリート詰め殺人事件が起きており、異常な年である。
岩手県の八幡平で起きた松尾鉱山圧死事件は全く知らなかった。
『5章 語りつがれる恐怖の伝承』。京都府のタクシー幽霊は様々な場所でたまに耳にする。
大阪府のしおき場、首切り場、生首谷。全国各地に恐ろしい地名が残っている。岩手県には鬼死骸という地名や、人首と書いてひとかべと読む地名や苗字がある。
『6章 怖い聖地』。青森県の恐山には一度行ったことがあるが、この世のものとは思えない不気味な場所だった。確か就職してから両親と3人で恐山に行ったのだが、側にある恐山食堂で両親はかけそばを頼み、自分はラーメンを頼んだらラーメンスープがかけそばのつゆだったのには驚いた。そういうものなのか、間違えたのか。
岩手県の座敷童子は有名だ。遠野市や盛岡市、二戸市などに座敷童子が出ることで有名な旅館がある。
『7章 血ぬられた歴史』。福島県の鶴ヶ城に残る怪異。福島県には戊辰戦争を巡る様々な言い伝えがあるようだ。
定価900円
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封印された日本の離島
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Posted by ブクログ
意外と真面目に書かれた一冊
キャッチーなタイトルとチープな装丁から、興味本位なコンビニペーパーバックの何物でもないだろうと思わせる。
まあ、その感想は、ほぼ合ってはいる。
・入島が許可されていない島は、ほとんどない。
・無人島ですらない島の話題も結構ある。
一方、不謹慎で俗っぽい書きっぷりを期待していると、意外にも現地の自然文化歴史をリスペクトしての情感あふれるリポート、真剣な描写姿勢に驚かされた。
通常と異なる風土風習の存在に期待を持たせて止まない「舞台」離島への憧れをリーズナブルに楽しめる良書とも言えそう。
結構、取り上げている島の数も多く、この手の読み物としても実用的だ。
(ケルンのある島、二つの墓の島など初耳ネタ)
シリーズ化もされているようだが、当り、外れも多いらしい。
まあ、そうだろうなあ。 -
封印された日本の離島
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試し読み
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封印された日本の離島
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試し読み
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Posted by ブクログ
基本的にメインは虐殺の歴史って感じで、差別、飢餓、経済の黒歴史や支配の歴史をまとめています。しかし、一番印象的で衝撃的だったのは飢餓に関する項目です。例えば虐殺の歴史では、ルワンダ内戦によるツチ族100万人、ヒトラーによるユダヤ660万人、十字軍の暴挙、トルコによるアルメニア人全人口250万人のうち150万、ナポレオンのスペインで1万人、第一次大戦2000万、ベトナム戦争700万人弱、日本ではあまり知られていない国民の8割が死んだパラグアイ戦争、アメリカ独立における南北戦争死者62万人などがありますが、それと比較してエチオピア200万、ソ連によるウルグアイ飢餓で700万、毛沢東による中国でも飢餓1700~4000万人は余りにも多く、これがしかも人災である点が虐殺と変わらなかったからです。また、どれも数字と写真を載せてくれているので実感がしやすいかと。他近代や現代の話も沢山あるので是非読んで見て下さい。
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Posted by ブクログ
今年(2024)のGWの大掃除で発掘された本のレビューは大方終わりましたが、その前に娘夫婦が宿泊した時に大慌てでスースケースにしまい込んだ本があり、それらの本のレビュー書きを終了させたく思っています。
記録によれば読破した日が、3年近く前のコロナ真っ只中の頃のようです。その頃は家にいることも多く、ネットで取り寄せた本を読むのが楽しみだったと思います。この本のテーマは世界史で習った有名な事件も取り上げていますが、それには、食糧危機・気候変動・感染症の流行が起因となっていたようですね。これは時代が経ってもあまり変わらないようで。将来を考える上でも、過去に起きたことを学んでおくことは何かの役に立つのではと思いました。
以下は気になったポイントです。
・リスボン地震(1755)の後、今では当たり前とも思われる「国家による復興への動き」が、初めて作り上げられた。これを機に欧州社会全体で、科学と技術の発展の歩みの中に「自然災害から人間と社会を守るにはどうすればいいか」という新しい視点が生まれ、耐震建築が考えだされ、地震学が始まった。(p20)ところが、大地震によりポルトガル経済は大きな打撃を受けた、国内経済が衰退し、その分を植民地経営に依存するようになるが、本国経済が力を失ったため、植民地経営も低迷し、結果的に国際的地位は低下していった(p21)
・富士山噴火はさまざまな形で記録が残されている、中でも特に大きかったのは、江戸時代中期の1707年(宝永4)12月16日のいわゆる「宝永噴火」である。この噴火によって、現在の私たちが目にする富士山の形が出来上がった(p22)この2ヶ月前には、放映の大地震(震源は和歌山)があり、これが富士山噴火の引き金になったと考える研究者も多い(p26)
・西パキスタンの中央政府と対立していたインドが、東パキスタンを支持したことで、そのまま第三次印パ戦争へと突き進んだ、この戦争でインドの勝利で終わったことで、東パキスタンは独立して、バングラデシュとなった(p33)
・1783年にアイスランドのラキ火山が噴火した、これにより気候変動が起き、1784年の冬はアメリカではミシシッピ川が凍った、日本では浅間山が噴火(1783)し、それにより天明の大飢饉が起きた(p36)
・1976年は中国にとって重要な分岐点となった、1月には毛沢東の理解者だった周恩来が死去、7月には紅軍第4軍を作った軍人の、主徳総司令が死去、その直後に唐山地震が起きた、そんな状況で9月に毛沢東が死去、10月には恐怖政治で恐れられた四人組が逮捕されて、ここに文化大革命は完全な終焉を迎えた(p45)
・2013年2月にロシアのチェラビンスクに、大きな人的被害を出す隕石の落下が起きている。近年の隕石の中ではずば抜けて大きく、17メートル、エネルギーはTNT火薬500キロトン(広島型原爆で16キロトン)であった、この落下により、4474棟の建物が損壊し、1491人が重軽傷を負った(p54)
・十字軍は、民衆で構成される民衆十字軍(統率力がなくさまざまなグループに分裂して壊滅)と、皇帝肝入りの正規十字軍があったが、正規軍も規律正しくなかった。十字軍に参加すれば、2年間はどんな罪に対する償いも免除、また戦いで命を落とせば殉教と認められるなど、信仰心を煽る特典があったから(p74)
・十字軍が7回目のチュニス攻撃に失敗したのち(1291年)それまで絶対的だった教皇の権威は大きく失墜し、戦いに参加した諸侯らは長きに渡る従軍の疲弊で経済的なダメージを負い没落した、これにより西ヨーロッパでは、国王の力が強まり、遠征の主要ルートだったイタリアを中心に商業が発展し、イスラムとの交易も盛んになり都市の発達が進んだ(p77)
・第一次世界大戦後の体制を決める「ベルサイユ条約」の交渉中にアメリカのウィルソン大統領は、スペイン風邪にかかってしまった。イギリスとフランスは、ドイツに対して巨額の賠償金を求めていたのに対して、ウィルソンは強く反対していた。しかしスペイン風邪で重症となり、気力と体力を失ってしまうと会議に復帰した後に、あっさりとその条件を飲んでしまった、これが、ヒトラーが再び戦争に出ることになる’p105)
・ペストは身分に関係なく死をもたらした、感染により多くの死者が出て農奴人口が減ったことで、労働力が不足し荘園の維持が難しくなった。農奴の待遇を良くせざるを得なくなった(p115)
・インカ帝国は、スペイン人征服者ピサロと200人以上の荒くれ者、そしてメキシコから伝播した天然痘ウィルスによって崩壊した、ところが先住民の多くが死に追いやられると、現地で植民地を経営していた欧州人は労働力不足に悩むことになり、アフリカから黒人を奴隷として輸入することで問題解決をした、ここから3世紀に渡って、大西洋奴隷貿易が続いた(p122)
・病原菌を兵器として使用するためには、1)短期間で致命的な感染症を引き起こす物質、2)ワクチン、治療薬がある、3)人から人へ感染しない、4)兵器として使った後の環境がすぐに修復できること、炭疽菌は開発を始めてみると、炭疽菌が撒き散らされた土地は除染しても簡単には元に戻らないとわかった。実験が行われた島(グリュナード島)は、48年間放置され続けた、1990年になって立ち入ったが、いまだに汚染されていることには変わりなく、今も無人島のまま(p145)
2021年9月3日読破
2024年6月12日作成 -
Posted by ブクログ
この手の話が好きな人には使い古されたネタばかりで目新しいものは全くないのだが、何度も出てくるということはそれだけ怖いってことなんだと思えばいいってことなのかなーと。
個人的には崇徳上皇の話が好きだが、かなりサラッとしか書いていなくて残念。というか他のものもわりと表面を書いてあるだけなので、興味を持ったものについては自分でさらに他の本をあたってみると楽しめると思う。私は崇徳上皇関連で保元の乱についてもう一度詳しく知りたくなったので、この本の役割をカタログ的なものだと思えば、興味喚起を起こせたということで立派に及第点かもしれない。
まだこういうのを何も知らない若い子にはこのままでも十分楽しめると思う。 -
Posted by ブクログ
今夏の蒸し暑さを払拭出来たらと、毎晩、就寝前に読んでいました。
5章の『歴史的事件に根を持つヤバイ話』が、個人的には面白かったですね。
・岩手県 中尊寺の藤原一族のミイラ
・京都府 三十三間堂の東にある養源院の血天井
・福島県 女性も子供も巻き込んだ会津戦争 etc.
何も知らないで、以前に訪れた観光地へ、もう一度行ってみたいと思いましたが、
しかし、歴史ミステリー研究会さんからの忠告は、「もしも、本書で取り上げた場所のいくつかをあなたがよく知っていたとしても、そこに興味本位で近づくことだけは絶対に避けてほしいのだ。そこで眠っている得体の知れない、“何か”があなたの気配を感じて、長い眠りから目を覚ましてしまうかもしれないからである。」(P3)とのこと。
うーん。機会があれば自分の目で確かめたいですな。