四方田犬彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ気難しいゴダール論が多い中で、さらっと読めるゴダール論の新書。
大島渚が
「(自己変革が)到底不可能な女に、自己変革しろと迫るのがゴダールの趣味なのかもしれない。どうもゴダールにはそういう不可能へ寄せる情熱のようなものがある。そして美女たちは結局逃げ、ゴダール自身はそのことによって必然的に自己変革を迫られるという、ゴダール自身にとってはある意味でなかなか都合のよいシステムが出来上がっていて、だから私は、女房に逃げられるという一種の才能もこの世にあると感嘆したのである」
と言っていたらしい。この文章を出発点として、ゴダールの奥さん又は周辺の女優について解説した本。彼女たちの詳しい経歴・人生とゴダ -
Posted by ブクログ
四方田さんによる書名どおりの内容の本。もはや「言わずと知れた」と形容したほうがよいかもしれないくらいに著名な一冊でございます。
書名が全てを表しているように、日本独自の感性である可能性もある「かわいい」に関して網羅的に述べている。それこそ、連綿と続く日本文化の中の「かわいい」を紡いでみたり、一般的に「かわいい」がどう捉えられるのかを論じてみたり、メディアがどう「かわいい」を利用しているのかを眺めてみたり、世界に広がった「かわいい」を見てみたり。四方田さん自身も述べているように、雑多な印象を受けないわけではありませんが、「かわいい」がこうして論われたこと自体が大切なことなんだろうなあ。