塚本青史のレビュー一覧

  • 則天武后(下) 万歳通天篇

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    上巻に続いて下巻も一気に読み終わった。周から唐に健全な形で?戻ったというのが興味深かった。いつの時代も優秀で、正義感がある人材がいるものだと思った。将の采配、考え方が、戦況を左右するといった箇所は、現代にも通じるところがあった。

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    2024年02月12日
  • 則天武后(上) 皇后立志篇

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    著者がとても丁寧に書いてくれたおかげで、いちいち周辺情報を調べることもせずに、読み終えることができた。
    中国に女性の皇后がいて則天武后が唯一ということをはじめて知った。
    東アジア、日本もそうかもしれないが、身内や好き嫌いによって人事が決まり、それが現代にも続いていると思った。

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    2024年02月12日
  • 則天武后(下) 万歳通天篇

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    弱々しい性格で、判断力も政治力も乏しい唐皇帝李治の皇后へのし上がった後の則天武后、武照。夫の能力をすでに見限った彼女は、皇帝を傀儡とし、自らの手腕で国家を動かす。白村江の戦いで日本軍を破ったのもこの時代だ。

    最初から武照には政治の才能があったらしく外交も内政も順調、領土も拡大を続け、若い愛人とも関係を持つ。

    実力を誰もが知られるところとなった彼女が目指すは皇帝就任。が、何でもアリっぽい中国におい、て皇后を皇帝にするのはなかなか困難だったらしい。女性天皇が次々と現れた同時代の日本とは対象的だ。

    それでも、どうしても皇帝になりたい武照が選んだ手段はなかなかの強引策。自身の家柄では唐の皇帝には

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    2022年11月05日
  • 則天武后(上) 皇后立志篇

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    人的ネットワークを駆使して、のし上がる。
    この時代に在宅勤務みたいになったら、どのような手段を使ったのだろうか?

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    2022年01月15日
  • 張騫

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    中央アジアとの関係描写が欣快

    張騫については日本の高校の世界史の本では、ただ対匈奴外交同盟を結ぶため中央アジア諸国に派遣された一人の官吏、そしてそのことによりシナは西域の事情を学習できたとだけ記載されているのみだが、当著では彼らの実態が仔細に描写されており(完璧に時代考証ができているとはいいがたいが)とてもダイナミックな歴史書に仕上がっている。

    張騫自身の人物描写も上出来に思えた。ただ短編なのが残念だった。

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    2017年04月02日
  • 始皇帝

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    秦の始皇帝といえば、中国初のエンペラー。

    彼は皇后と愛人の間に生まれたと疑われ、周囲から常に不信の目を向けられていた。しかし、兄弟が早逝し、国王である父も在位数日で亡くなり、若くして国王となった。そして、彼は生まれてから死ぬまで人を信じることはなかった。

    数々の裏切りや暗殺を乗り越え、中国を統一するが、領土全てを自らの直轄地とし、法律で統治した。家族や配下に領土を分け与えるようなことはせず、頼るのは法と己の能力だけ。彼は国の権力全てを自らで管理した。「国=始皇帝」の結論のもと、彼が求めるのは自らの不老不死だったのは必然だ。

    だから、彼の死とともに中国統一国家、秦が滅びたのも当然だ。

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    2013年08月30日
  • 仲達

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    ネタバレ

    歴史ミステリな部分がおおおおとなりました。
    諸葛亮が孫権に対してめぐらせた策とか、それがどんどん解っていく様とか、面白かったです。
    是非仲達後も書いて欲しいなあ。

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    2012年02月11日
  • 三国志 曹操伝(上) 落暉の洛陽

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    幕開けは20歳の青年曹操。三国志と言えば黄巾の乱辺りが幕開けで、物語が始まったときには太平道は一大勢力になっており、漢王室は手がつけられない状況になっているのが通り相場だが、本著では太平道がどんなものか、また漢王室がどのような腐敗をしていたか詳らかにされるのでとても見晴らしがいい。物語は全三巻の一巻を費やして董卓による長安遷都まで。普通の三国志なら二章程度かな。

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    2011年08月19日
  • 三国志 曹操伝(上) 落暉の洛陽

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    三国志演義やそれに類する作品では悪役として描かれている曹操が主人公。
    彼の青年時代から没するまでが描かれている。

    不正に厳しく、才能を重んじ、頭の切れる将だと感じた。
    その考え方には学ぶところが多いと思う。

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    2011年06月13日
  • 三国志 曹操伝(下) 赤壁に決す

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    三国志の中で好きな方の人物曹操がテーマだ。面白くて直ぐに読み終えた。三国志は、自分的な見解として、明暗がはっきりしているし、三つ巴の攻防に、心が沸き立つ。

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    2011年02月19日
  • 中国英傑伝

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    小学館ウイークリーブック 週刊中国悠遊紀行』連載の書籍化。勾践、蘇秦、始皇帝、項羽、司馬遷、王昭君、孫権、フビライ、ヌルハチ、西太后…。春秋戦国から近代まで、中国の英傑50人の軌跡を紹介する。
    (TRC MARCより)

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    2009年10月04日
  • 始皇帝

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    キングダムの結末気になりすぎて読んだけど、思ったより簡単に中華統一してた。
    物語調で読みやすい。

    キングダムでは呂不韋は悪いやつって印象やったけど、実際は頭の切れる敏腕商人やったと知って好感度上がった。個人的にはウツリョウが良かった。優秀で国に尽くした割に、秦王を見限るとあっさり身を引くところが世渡りうますぎる。あんな人になりたい。
    逆に、始皇帝は思ったよりも偉大じゃなかった。始皇帝が中華統一を成せたのは、始皇帝の有能さもあるけど、それよりも環境が整ってたってのがでかいんやな。特に、法家主義だったこと、それに伴い有能な人材に囲まれてたこと、母親が墨家の拒子やったこと、いろんな条件が上手く重な

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    2023年08月30日
  • 則天武后(上) 皇后立志篇

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    日本史において推古天皇や持統天皇など、女性天皇はたびたび見られる。が、中国の女性皇帝は則天武后ただ一人。上昇志向、知識、美貌を備え、下級女官から皇太子の后、そして唐の皇帝へとのしあがっていく彼女の生涯が描かれる。

    上巻では信頼する父を亡くした則天武后が、正妻とその娘たちに虐げられながらも、唐の皇太子、李治に接近。信頼と愛情を得た彼女は身内への復讐を開始。そのうえ、生まれついての政治力を発揮し、優柔不断な李治は彼女の尻に敷かれっぱなし。

    彼女のスタンスは明確だ。利用価値のある者は利用し、そうでない無能な者は切り捨てる。その人物評価にはヒステリック性はなく、冷酷だが正確。彼女の異母兄弟姉妹やラ

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    2022年10月29日
  • 光武帝(上)

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    歴史上重要人物の割には

    洪武帝はシナ史上かなり重要な役割を果たしている(漢帝国の復興)わりには、あまり歴史上で語られない人物だ。それゆえ映画化やドラマ化が少ないゆえこの作品は刮目な著者が描いた貴重な作品といえるかも。

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    2020年06月18日
  • 仲達

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    死せる諸葛、生ける仲達を走らす
    「死諸葛走生仲達」
    実は、仲達は走ってなかったって話。
    三国を統一した晋の礎を築いた仲達を深掘りしていて面白く読めた。

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    2016年10月13日
  • 凱歌の後

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    古代中国史の偉人伝を次々と発表している著者。しかも、その人選が結構マニアックなのだ。「光武帝」とか「司馬仲達」とか。本書の登場人物はそのマニアックさでも1,2を争う。

    超有名人の項羽と劉邦の対決「垓下の戦い」が終わり、項羽の死から劉邦の死までのわずかな期間に滅びてしまった9人の劉邦の配下と側室たちの運命を描いた短編集。

    メンバーは、臧荼、曹姫、韓信、趙姫、彭越、薄姫、鯨布、威姫、盧綰。どれも「誰?」ってカンジだ。

    熾烈な対項羽戦が決着し、彼ら劉邦側は恩賞を得るが、休む暇はない。劉邦とその妻一族の猜疑心に備え、ひたすらに劉邦への忠誠をアピールする努力が求められたのだ。しかし、戦乱の世に生き

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    2013年07月17日
  • 光武帝(下)

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    最終巻
    結構順風に進んでいく
    史実だから仕方ないか?
    蓬莱(日本)を目指す脇役(力士都など)が日本人作者の作品か
    中国史にしては少し地味かもしれない

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    2012年03月14日
  • 仲達

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    ネタバレ

    日本でもっとも有名な中国時代小説「三国志演義」終盤の諸葛亮孔明のライバルとして名高い司馬懿仲達を主人公とした小説だ。いわば三国志演義を反対側から眺めた話といえるかもしれない。もちろん作者の考えかたが入っているので単純な別視点の話ではないのではあるが。

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    2012年02月29日
  • 三国志 曹操伝(中) 群雄の彷徨

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    物語は董卓による長安遷都から官渡の戦いを経て袁術・袁紹の死まで。曹操、齢35から50歳位まで。「官渡の戦い」は三国志全体から言うと「緒戦」というイメージだけれど、曹操もはや壮年。頭痛に悩まされ華佗を探す日々。全3巻のうち2巻の最後でやっと三国鼎立の基礎が。

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    2011年08月19日
  • 三国志 曹操伝(上) 落暉の洛陽

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    続きを読むのが、とても楽しみ。

    若きころの曹操。
    曹操をみていると、才覚とは、努力ではなく
    センスだと思ってしまう。

    努力して引出を数多く持つことは当然で
    時流にのり、一番いいタイミングで、最もマッチした引出を
    さらっとあけちゃうセンス。

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    2011年04月09日