あらすじ
前漢帝国に君臨する武帝劉徹の御世。大月氏(だいげつし)と対匈奴(きょうど)同盟を結ぶため、初めて西域=シルクロードを開いた張騫、父の志を継ぎ大著『史記』の執筆に挑む若き日の司馬遷、群盗蜂起の陰に仕組まれた陰謀を暴く青州刺史雋不疑。太陽の如き皇帝の下(もと)で活躍した3人の物語を通じ、時代の光と影を描く中国歴史名品集。(講談社文庫)
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中央アジアとの関係描写が欣快
張騫については日本の高校の世界史の本では、ただ対匈奴外交同盟を結ぶため中央アジア諸国に派遣された一人の官吏、そしてそのことによりシナは西域の事情を学習できたとだけ記載されているのみだが、当著では彼らの実態が仔細に描写されており(完璧に時代考証ができているとはいいがたいが)とてもダイナミックな歴史書に仕上がっている。
張騫自身の人物描写も上出来に思えた。ただ短編なのが残念だった。