大貫三郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ奇跡的に内容を知らずに読み始めて、思わぬ悲劇の結末だったことに驚いた。
いい人があまり出てこないという印象。人を見下していたり金でしか人を見ていなかったりして誰にも共感はできないが、そこが良かった。
過去のデイジーもトムを選び、今のデイジーもトムを選んだのだと思うと複雑な気分になる。
心理描写が巧みで、ニックの言葉だけで場の空気感までよく伝わってくる。感情の目まぐるしく変わっていく様子がありありと。
唯一振り回された形になったニックには少し同情するが、ニックもまたここでの人間関係や生活を終わりにして新たな一歩を踏み出していく。結局元通りというか、何かはあったが何も残らなかったひとときの交流だっ -
Posted by ブクログ
新旧映画も観たことがあるし、宝塚でもやるし、かなりの有名作品だけど、プルーストさん同様形容詞過剰な文章なので読みにくい。意識高い系の人が「好き」って言ってそう。
特に前半が間延びしていてキツかったので、そこは短くしたうえでギャツビーとデイジーが再会してからをもっと掘り下げて欲しかったです。
プルーストさんの『失われた時を求めて』のような長編ではなく、薄い1冊であったことは助かりました。
デイジーとトムは実はお似合いのハイクラス出身の軽薄夫婦で、生真面目で視野の狭い下層階級出身のギャツビーだけが勝手に盛り上がって愛に殉じてしまった喜劇でした。
デイジーも娘に対して女は美人でちょっとおバカなほ