後藤雅洋のレビュー一覧
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ネタバレ著者は、四ッ谷にあるジャズ喫茶イーグルの店主。
まずジャズ手法はあらゆる音楽ジャンルに浸透している、として紹介されるアルバムには、ビリー・ジョエル「ストレンジャー」、荒井由実「ひこうき雲」、大貫妙子「サンシャワー」、椎名林檎「無罪モラトリアム」、マイケル・ジャクソン「BAD」など。
映画では、「死刑台のエレベーター」「バード」「スウィングガールズ」「ラ・ラ・ランド」「ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」「ラウンドミッドナイト」。
他にもジャズの歴史、ジャズのスタイル(《ビバップ》とは、個人技を駆使したアドリブ中心、《ハードバップ》とは、ビバップにバランスと構成力を加味、《モードジャズ》とは、従来のコード進行ではなくモードと呼ばれる奏法重視)、ジャズの先駆者(ルイ・アームストロング、デューク・エリントン、チャーリー・パーカー、セロニアス・モンク、マイルス・デイヴィス、ビル・エヴァンス、ジョン・コルトレーン、ウェイン・ショーター、ハービー・ハンコック、ジョー・ザヴィヌル)、ジャズスタンダード25曲(マイルス・デイヴィスの名演「いつか王子様が」抜けているのが残念)、21世紀のジャズとジャズマン(ブラッド・メルドーなど)、全国のジャズ喫茶(リクエスト不可店もあり)やライブハウスの紹介、ジャズキーワードと盛りだくさん。
この一冊でジャズ入門知識は完璧です、知らんけど。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ■きっかけ
趣味のウクレレでジャズ曲(Isn't She Lovely)に挑戦したときに、色んな角度でジャズを理解して演奏に活かしたいと思い、本書を手に取った。
■結果
演奏に活かせるかはわからなかったけど、ジャズのスタイルや思想に親しむ事ができたので満足だ。
目的と得られた結果が違うのは大いに歓迎。回り道最高!
■詳細
ジャズのスタイルの章では具体的な曲とリリースの背景を学べて良かった。章ごとにSpotifyのプレイリストが作られているのが本書の特徴の1つだと思う。このおかげで、頭でっかちになりすぎず実際の演奏を聴いてイメージを感じることができた。
最も印象に残ったのは、【ジャズは「人を聴く」音楽である】という言葉だ。
ルイ・アームストロングの活動は【ジャズは自分の音を出してもいい音楽だ】という道筋を示したそうだ。僕はこの言葉を「ジャズでは演奏するプレーヤーの存在自体が肯定される」という解釈をした。プレーヤーは演奏することで我ここにありと主張できる。苦しい環境にある人々にとってジャズは生きることを肯定してくれる希望だったに違いない。きっと今でもジャズプレーヤーは、演奏を通じて自己表現し、自分を実感しているのだ。そんなジャズのこと僕は好きになりそうだ。 -
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同じアーティストのアルバムが多い。エラ・フィッツジェラルドは16枚。サラ・ヴォーンは13枚。カーメン・マクレエは9枚。この3人は別格扱いとしても、クリス・コナーが9枚。アニタ・オデイが8枚。現代のヴォーカリストでも、ダイアナ・クラールは5枚、メロディ・ガルドーは3枚。だが、ヘイリー・ロレン、ソフィー・ミルマン、ヒラリー・コール、カレン・ソウサ、アレクシス・コールは1枚も載っていない。一人当たりの枚数を減らして、もっと多くのアーティストの盤を取り上げた方が、バラエティが豊かになり、より有用なガイドになっただろう。
前著の『一生モノのジャズ名盤500』(小学館、2010年)を読んだときにも感じたが、収録曲は掲載した方がわかりやすい親切である。パーソネルは巻末に載っているが、やはり紹介されているページ内で一望できた方が便利だ。たとえば、中山康樹&村井康司との責任編集で出した『JAZZ“名盤”入門!』(宝島社、2006年)のようなフォーマットで。あの本で紹介されていたアルバムは336枚だったが、たとえ全体の枚数は減ってもそのほうが、便利に使用できる。
解説文が短いのも物足りなく感じる。各章の最初の1枚だけは1ページを使って、長めの解説文になっているが、全アルバムでこれくらいの記述が欲しかった。
以上、ないものねだりの要望を挙げてみた。
本書のあとがきには、こう書いてある。
本書はジャズに関心を持っているが (中略) 前に踏み出せない潜在ファンをジャズの世界に招待しようという狙い (中略) つまり普通の音楽ファンが聞いて楽しめることを第一に考えて選曲しました(p261)
このような方針なので、ジャズとは思えないようなアルバムも多数取り上げられている。AORの名盤中の名盤である、ドナルド・フェイゲンの「ナイトフライ」。ボサノヴァの名盤、アストラッド・ジルベルトの「おいしい水」。ほかにも、スティーリー・ダンの「彩(エイジャ)」や、スティーヴィー・ワンダーの「マイ・シェリー・アモール」など。これらは一般的にはジャズとは認識されていないが、ジャズという枠組みでも聴けると著者が考えるものに該当するのだろう。
やはり著者の意図したとおり、ジャズファンというよりは、ジャズを聴いてみようかなと思っている人たちに適した本となっているといえる。 -
Posted by ブクログ
最近よく聞く曲は?と聞かれたら「う~んJazzかな」と最初に答えるくらい、徐々に、しかし中途半端にjazzの魅力に惹かれつつある。
そこで、jazzのことはまだ何も知らなかったので、この本を読んで体系的に知ってみようと思い購入しました。
何が名曲で、誰が有名で、どんなジャンルがあるのかをざっくり知るのにはもってこいです。
この本が面白いのは、曲やアーティストの分類を「一般的」なジャンルで分類するのではなく、著者の「主観的」な感性によって分類されているところ。
だから、正確な分類ではないのだが、一人のjazzファンが「どれだけJazzに愛着があり、どんな曲が好きなのか」を垣間みることができる。
逆に、だからこそこの本は魅力があると思う。 -
ネタバレ 購入済み
ブルース、ロック好きの人へ
ブルースやロックを聴いてきた人は読まない方がいいです。アルバムに対するコメントが黒いからいいの連発で、鼻に付きます。あと、B面の何々から聴くのがいいとか、マニアはそうするとか、聴き方のアドバイスは最低です。編集版ではないオリジナルの音楽アルバムは曲順も含めて一つの作品です。フーのトミーや、ピンク・フロイドのウォールをアルバムの途中から聴く馬鹿はいません。
ただ、裏名盤みたいなものを紹介しているので、名盤と呼ばれるものをある程度聴いてきた人にとってデータ部分は役に立ちます。
まっさらの状態でジャズを知りたいと思うなら、CD化でオリジナルにおまけトラックをつけることにさえ、疑問をもつ中山氏の入門書をおすすめします。特にロックを聴いてきた人には、同氏のジャズの分類はわかりやすいと思います。