杉田晶子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ哲学ってなんやねん…小難しいし何の役に立つねん…私には無理無理!
って思っている人におすすめ。
初めから、ものすごく分かりやすい例を挙げて、この場合はどう?どっちが正しい?とサンデル教授がハーバードの学生相手に討論を繰り広げていく。
ハーバードの学生のレベルがすごいんで、まず、よくこんなこと理路整然と発言できるなぁと感心せざるを得ない。
結論、1+1=2みたいな答えはないんだと思う。
哲学にはいろんな宗派みたいなものがあるし、考え方も違う。ただ、この問題をどう考えていくのか、今の世界や政治ができているこの過程も、ものすごく哲学の影響を受けているんだなぁと。
哲学を身近に感じられてすごく -
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Posted by ブクログ
帰結主義者は行為の帰結に道徳性を求める。
行為の帰結ではなく、行為の内在的な性質が道徳的に重要と考えるケースもある。
懐疑主義=道徳に関する議論は無駄。しかし理性はそこに留まれない。
費用便益分析は功利主義の理論を実践したもの。
ジョンスチュアートミル=満足したブタより不満足な人間がいい。
リバタリアリズム=自由原理主義。個人の自由が重要と考える。家父長主義(パターナリズム)は不当と考える。シートベルト、道徳的な立法、分配は認められない。自己所有の原理=功利主義が破綻した理由。
フリーライダーを防ぐためには、最小限国家になるべき。
アーカンソーの「セーラム消防会社」
民主政治と衆愚政治 -
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Posted by ブクログ
大学で哲学を専攻しようものなら、周囲の人に「なんの役に立つの?就職できるの?」と心配される……
若い頃は哲学に対して、そんな印象が強かった。
思考をこねくりまわすのは嫌いじゃないので、一般教養の授業はけっこう楽しかったが、この年になって、
「哲学は、すべての社会の基本である」
ということが、ようやく腑に落ちるようになった。
サンデル教授の「政治哲学」の講義は、私たちが古代ギリシアの時代から哲学とは無関係に生きられなかったのだと、圧倒的な説得力をもって教えてくれる。
ハーバードや東大の優秀な学生さんみたいに、全部が全部ついていけるわけではないけれど、自分もこの社会の、そして哲学の主体者であるとい -
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Posted by ブクログ
ハーバード大学の人気講義の翻訳本(台本)。
正義とはなにか…事例を交えながら、生徒との会話で講義を作り上げていく。
下巻は上巻の続きですが、段々と生徒のキャラクターが浮き出てきたところが、また面白い。ハナの顔が見たいな~!
サンデル先生の話が上手いから、人気講義になるのもよくわかる。言語を越えて、彼の授業(の翻訳本)に触れることが出来るのはありがたい。
結局、偉大な哲学者たちにもひとつの答えを出すことができないけれど、避けられない問題があって、いろんな考えで問題をみて共に考えていくことが重要だってことかな。
なにが私にとって正義と思えるのか、落としこめるところまではまだこの本を読めて -
Posted by ブクログ
ハーバード大学の人気講義の翻訳本(台本)。
正義とはなにか…事例を交えながら、生徒との会話で講義を作り上げていく。
はじめて哲学に触れる人にも生徒と同じ立場で読めるので、とてもわかりやすい。哲学って面白いと思わせてくれる。
『これからの「正義」の話をしよう』はこの講義をもとにして執筆されただけあって、内容は重複している。もっと学問的な視点から知りたい、理解を深めたいのであれば、この本の後に『これからの~
を読むといい。
『これからの~』を平易な表現で分かりやすくしたのが本書という感じ。『これからの~』で十分理解できた人には物足りないかもしれない。
私は『これからの~』と平行で読んでいるけ -
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Posted by ブクログ
この本を読んで思ったのは、悩み多き自分の主張を確かめたくて
ある人の主張や理屈に従い、誰かの考えを受けいれるだけなら
答えだけを壁にコピーして貼って毎日拝めばよいだけ。
自分の主張を表し・現し、
誰かの主張に(従うためではなく)耳を傾け、
自らの主張を別視点から疑問を持って見直したり、
考えた末に受け入れたりの過程とソレを上手く導く
「対話」と「議論」の本来あるであろう親しみやすさと美しさ。
この手の機会に接して思うのは、「自分はわかっている」
「自分以外はわかっていない」という意識がどこかに働き
答えなぞ録に聞かず本当は「議論」していないのではという懸念。
議論はとかく戦わせたという状態に価 -
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Posted by ブクログ
「犠牲になる命を選べるか」「徴兵制の是非」「同性婚について」など馴染みやすい命題で議論が展開されますが、理解するにはある程度、哲学用語の知識が必要だと思いました。
「格率」自分で自分に定めた行動の法則。信念とも言い換えることができる。
「道徳法則」人間界には従わなくては道徳法則があるとカントは考えた。道徳的な行いを善しとする理性は人間だけに先天的に備わっているからである。
「定言命法」道徳法則は目的を達成するための手段ではなく、目的そのものでなくてはならない。
例:人に親切にすることに目的はない。なぜなら親切にすること自体が目的だから。
自分の利益や要求、特別な状況がほかの人のそれよりも重要