須田朗のレビュー一覧

  • 新装版 ソフィーの世界(上) 哲学者からの不思議な手紙

    Posted by ブクログ

    引き込まれる!

    アリストテレスなど、そのままだとどうしても難解になりがちな哲学の各要点を本当に分かりやすくまとめてくれている。そしてそれまでの哲学者の動きや思想がどう後世に繋がっていくのかという影響の流れがよく掴める。これは中々見事です。特にキリスト教が席巻した中世~宗教革命後への流れは今までよく把握していなかったけれど、おかげで近代以前の哲学史を1本の串で通して理解することが出来た。

    各時代における問題解決方法は限られていて、その中で真理を追い求めるとなれば選び取れる方法は少ない。

    科学の発展がそれを後押しし、方向づけてきたとはいえ、アリストテレス以降にもキリスト教世界感がこれだけ深く探求され、そして約1000年にもわたって真理追求という道に関わり続けたのは未だに不思議に感じる。

    ルネサンスで人間に目が向き、宗教革命で宗教を批判的に見ることが可能になり、そして哲学的に再び宗教を捉え直すことでようやく、長かった呪縛から抜け出せたのだろう。恐ろしく時間がかかったものだ。

    こうして歴史を通して哲学を眺めてみて、人というのはよくこれだけややこしいことを考え続けるものだな感心した。

    0
    2026年08月30日
  • 新装版 ソフィーの世界(下) 哲学者からの不思議な手紙

    Posted by ブクログ

    本書は「哲学者からの不思議な手紙」とサブタイトルがあるように、哲学について書かれたファンタジー小説です。

    哲学というと何やら小難しい印象がありますが、小説の形式をとったストーリー仕立てで、物語を楽しみながら読み進めることができました。

    とは言え、上巻と下巻の両方を通して読み終えた時の感想は、ただストーリーをなぞり、それを楽しんだだけで、何か大切なものに気づかず通り過ぎてしまっているような気がして、続けてもう一度読み直しました。以下は上下巻を通して再読しての感想です。

    主人公は「ソフィー」という名の14歳の普通の女の子。そんな彼女のもとに、
    「あなたはだれ?」
    とだけ書かれた差出人不明の手紙が届きます。

    なにやらミステリータッチな雰囲気で始まりますが、この手紙をきっかけに、ソフィーは手紙の差出人である謎の哲学者から、ヨーロッパの哲学の歴史について教えを受けることになります。

    当然、ソクラテス、プラトン、アリストテレス、デカルト、カントなど、数多くの哲学者と、彼らが説く哲学について紹介されていますが、それらの解説は別の哲学書に任せるとして、ここではストーリーに沿って、印象に残ったところを紹介しようと思います。

    ご存知のように、英語で哲学は Philosophy(フィロソフィー)といい、「フィロ」は「好む」「愛する」というような意味で、「ソフィー」は「智恵」「知識」などを差す言葉だそうです。

    だから、「ソフィーの世界」というこの本のメインタイトルは、ソフィーという名前の女の子を主人公としたファンタジー小説であると同時に、哲学の世界についての解説という、両方の意味を掛け合わせた実にうまいタイトルだなと感心しました。

    さて、この不思議な手紙を受け取った後のソフィーの心境について、こんな描写があります。

    「まるで自分が、魔法の力で生かされている人形のような気がしたのだ。わたしはこの世界にいて、不思議な物語のなかを動きまわっている。」

    二度目に読んで気づいたのですが、これが物語の中盤以降に判明する、驚くべき事実を暗示する記述になっています。ソフィーはまるで予言者なのかと、つい思ってしまいます。

    そのあと再びソフィーのもとに
    「世界はどこからきた?」
    とだけ書かれた第二の手紙が届きます。

    こうして、手紙で問われた「あなた=人間」と「(住んでいる)世界」、この2つの対象の「存在の謎」をめぐり、ソフィーと謎の哲学者との間で、いよいよ哲学の話が始まります。

    読んでいて、まず印象的だったのは、ソフィーが初めて謎の哲学者アルベルトと直接会って対話した教会での出来事です。対話を終えて教会をあとにする時、ソフィーは、マリア像の目の下に小さな水滴(涙)があるのを目にします。

    マリア像が突然涙を流すというこの非現実的な状況は、このときのソフィーはまだ気づいていませんが、ソフィーが存在する世界についての事実、つまり自分が住む世界が現実でないという事実を、示唆しているのだと思います。これも二度目に読んで気づいたことです。

    それまでは、哲学者アルベルトからの一方的な手紙だけの教えでしたが、この教会で二人は初めて顔を合わせ、言葉を交わし、ここから対話による哲学の教えが始まったところでした。そんな物語の転換期に挿入されたこの描写は、最後まで読み終えてからこそ分かることで、初めて読んだ時には気づくこともなく読み飛ばしていました。

    そして物語前半の最後(上巻の最後)、哲学者アルベルトがイギリスの哲学者バークリーについて紹介する章で、ついにソフィーは自分の存在についての事実を知ることになります。

    【以下、ネタバレとなります】

    ソフィーと哲学者アルベルトとが哲学について対話するストーリーとは別に、ソフィーとは全く関係のない同じ年の女の子ヒルデが、15歳の誕生日祝いに父親から贈られた、分厚いバインダーに綴じられた長い物語(父親自身が書いたもの)を読むという場面が、物語後半(下巻の冒頭)から登場します。それまでもヒルデという名前は所々に出てきていたので不思議に思っていたのですが、ようやくここでソフィーとヒルデとの関係が判明します。

    そこでは、ソフィーはヒルデが読んでいる物語の登場人物に過ぎなかったこと、すなわち、ソフィーという存在も、哲学者の存在も、哲学者との対話も、すべてヒルデの父親の創作であった、ということが分かります。

    ソフィー自身、自分は実在する世界に住んでいる実存する人間とばかり思っていたのに、実は非現実世界に住む実体のない存在であり、単なる紙とそこに書かれた文字に過ぎなかった、ということを知ります。

    想像もしていなかった展開に、最初に読んだときには、しばらく頭の整理ができませんでした。まさにファンタジー小説です。

    しかし、哲学者アルベルトは薄々このことに気づいていて、ソフィーと一緒に実体の無い非現実世界からの脱出を計画します。

    物語の冒頭の「あなたはだれ?」という問いは、その「存在」を問うもので、ソフィーが哲学の歴史を学ぶことで、存在するということの意味を、読み手の自分も少しは理解していたところなので、その後の展開は、考えさせられるものでした。

    やがて、ソフィーとアルベルトは脱出に成功し永遠の世界に存在することになります。そこは身体から解放された純然たる精神の世界なので、人間のような生活はできないけれど、死ぬこともなく永遠に生き続ける世界です。

    一方、ヒルデは人間として実在し時間の限られた世界に存在しています。時間の限られた世界とは、やがて死が訪れる世界ということです。しかし、不死の世界に存在することになったソフィーは、ヒルデの生活を見て涙を流します。

    いつか必ず死ぬという思いがあればこそ生きているということを実感できるのであり、そんなヒルデをソフィーは羨ましく感じたのだと思います。

    果たして、どちらの世界の在住者が幸せなのでしょうか?

    哲学は誰にでも関係することばかりで、本書は繰り返して読めば読むほど、新しい発見や気づきが、必ず見つけられる気がします。

    0
    2025年11月27日
  • 新装版 ソフィーの世界(上) 哲学者からの不思議な手紙

    Posted by ブクログ

    本書は「哲学者からの不思議な手紙」とサブタイトルがあるように、哲学について書かれたファンタジー小説です。

    哲学というと何やら小難しい印象がありますが、小説の形式をとったストーリー仕立てで、物語を楽しみながら読み進めることができました。

    とは言え、上巻と下巻の両方を通して読み終えた時の感想は、ただストーリーをなぞり、それを楽しんだだけで、何か大切なものに気づかず通り過ぎてしまっているような気がして、続けてもう一度読み直しました。以下は上下巻を通して再読しての感想です。

    主人公は「ソフィー」という名の14歳の普通の女の子。そんな彼女のもとに、
    「あなたはだれ?」
    とだけ書かれた差出人不明の手紙が届きます。

    なにやらミステリータッチな雰囲気で始まりますが、この手紙をきっかけに、ソフィーは手紙の差出人である謎の哲学者から、ヨーロッパの哲学の歴史について教えを受けることになります。

    当然、ソクラテス、プラトン、アリストテレス、デカルト、カントなど、数多くの哲学者と、彼らが説く哲学について紹介されていますが、それらの解説は別の哲学書に任せるとして、ここではストーリーに沿って、印象に残ったところを紹介しようと思います。

    ご存知のように、英語で哲学は Philosophy(フィロソフィー)といい、「フィロ」は「好む」「愛する」というような意味で、「ソフィー」は「智恵」「知識」などを差す言葉だそうです。

    だから、「ソフィーの世界」というこの本のメインタイトルは、ソフィーという名前の女の子を主人公としたファンタジー小説であると同時に、哲学の世界についての解説という、両方の意味を掛け合わせた実にうまいタイトルだなと感心しました。

    さて、この不思議な手紙を受け取った後のソフィーの心境について、こんな描写があります。

    「まるで自分が、魔法の力で生かされている人形のような気がしたのだ。わたしはこの世界にいて、不思議な物語のなかを動きまわっている。」

    二度目に読んで気づいたのですが、これが物語の中盤以降に判明する、驚くべき事実を暗示する記述になっています。ソフィーはまるで予言者なのかと、つい思ってしまいます。

    そのあと再びソフィーのもとに
    「世界はどこからきた?」
    とだけ書かれた第二の手紙が届きます。

    こうして、手紙で問われた「あなた=人間」と「(住んでいる)世界」、この2つの対象の「存在の謎」をめぐり、ソフィーと謎の哲学者との間で、いよいよ哲学の話が始まります。

    読んでいて、まず印象的だったのは、ソフィーが初めて謎の哲学者アルベルトと直接会って対話した教会での出来事です。対話を終えて教会をあとにする時、ソフィーは、マリア像の目の下に小さな水滴(涙)があるのを目にします。

    マリア像が突然涙を流すというこの非現実的な状況は、このときのソフィーはまだ気づいていませんが、ソフィーが存在する世界についての事実、つまり自分が住む世界が現実でないという事実を、示唆しているのだと思います。これも二度目に読んで気づいたことです。

    それまでは、哲学者アルベルトからの一方的な手紙だけの教えでしたが、この教会で二人は初めて顔を合わせ、言葉を交わし、ここから対話による哲学の教えが始まったところでした。そんな物語の転換期に挿入されたこの描写は、最後まで読み終えてからこそ分かることで、初めて読んだ時には気づくこともなく読み飛ばしていました。

    そして物語前半の最後(上巻の最後)、哲学者アルベルトがイギリスの哲学者バークリーについて紹介する章で、ついにソフィーは自分の存在についての事実を知ることになります。

    【以下、ネタバレとなります】

    ソフィーと哲学者アルベルトとが哲学について対話するストーリーとは別に、ソフィーとは全く関係のない同じ年の女の子ヒルデが、15歳の誕生日祝いに父親から贈られた、分厚いバインダーに綴じられた長い物語(父親自身が書いたもの)を読むという場面が、物語後半(下巻の冒頭)から登場します。それまでもヒルデという名前は所々に出てきていたので不思議に思っていたのですが、ようやくここでソフィーとヒルデとの関係が判明します。

    そこでは、ソフィーはヒルデが読んでいる物語の登場人物に過ぎなかったこと、すなわち、ソフィーという存在も、哲学者の存在も、哲学者との対話も、すべてヒルデの父親の創作であった、ということが分かります。

    ソフィー自身、自分は実在する世界に住んでいる実存する人間とばかり思っていたのに、実は非現実世界に住む実体のない存在であり、単なる紙とそこに書かれた文字に過ぎなかった、ということを知ります。

    想像もしていなかった展開に、最初に読んだときには、しばらく頭の整理ができませんでした。まさにファンタジー小説です。

    しかし、哲学者アルベルトは薄々このことに気づいていて、ソフィーと一緒に実体の無い非現実世界からの脱出を計画します。

    物語の冒頭の「あなたはだれ?」という問いは、その「存在」を問うもので、ソフィーが哲学の歴史を学ぶことで、存在するということの意味を、読み手の自分も少しは理解していたところなので、その後の展開は、考えさせられるものでした。

    やがて、ソフィーとアルベルトは脱出に成功し永遠の世界に存在することになります。そこは身体から解放された純然たる精神の世界なので、人間のような生活はできないけれど、死ぬこともなく永遠に生き続ける世界です。

    一方、ヒルデは人間として実在し時間の限られた世界に存在しています。時間の限られた世界とは、やがて死が訪れる世界ということです。しかし、不死の世界に存在することになったソフィーは、ヒルデの生活を見て涙を流します。

    いつか必ず死ぬという思いがあればこそ生きているということを実感できるのであり、そんなヒルデをソフィーは羨ましく感じたのだと思います。

    果たして、どちらの世界の在住者が幸せなのでしょうか?

    哲学は誰にでも関係することばかりで、本書は繰り返して読めば読むほど、新しい発見や気づきが、必ず見つけられる気がします。

    0
    2025年11月27日
  • グラフィック版 ソフィーの世界(上) 哲学者からの不思議な手紙

    Posted by ブクログ

    借りたもの。
    西洋哲学とその歴史を分かりやすく、児童文学にした名著のバンドデジネ……コミカライズ版!30年越しの……
    日本語訳版の、高橋 常政氏が描いた知性と神秘性を滲ませた少女の表紙絵のイメージとかけ離れた、普通の少女の姿。

    原作小説の冒頭では、ソフィーは友人と「人間とロボットの違い」について話し合っていたが、こちらでは環境問題について議論していた。……時代の移り変わりを感じさせた。
    そしてアルベルトからの手紙による無料の哲学通信講座は、ソフィーのくしゃみによって、ソフィーの世界に展開されるという、コミックの絵と文章を同時読み出来る特性?漫画ならではの演出になり、読み手を哲学の不思議と歴史と驚きの世界に引きずり込んでゆく。

    上巻は自然哲学からバロックまで。
    原作ではあまりイメージができず、「そういうものなんだ」くらいに読み流してしまった、中世ヨーロッパ……後世に暗黒とも言われた時代の哲学…停滞ともいえるその時代だが、ヴィジュアルを伴い雰囲気が理解できた。

    コマを縦横無尽に動き回るソフィー。
    原作でもキモになるメタ発言。
    「この先もまだまだ驚きがいっぱいよ!」

    0
    2025年06月14日
  • 新装版 ソフィーの世界(上) 哲学者からの不思議な手紙

    Posted by ブクログ

    学生の時以来の再読です
    久しぶりに読みましたが相変わらずわかりやすくて面白いなぁと感じました
    哲学について全く知識がない人でもすんなり読むことができると思います
    むしろ全く知識がない人の方が楽しめるまであるかもしれません
    ミステリ要素もあるので物語としても楽しめます
    多くの日本人がうっすら抱いている宗教への嫌悪感について、本作を読むと違った見方ができるようになるかもしれません
    宗教と哲学は切っても切れない仲なのだということを教えてくれます
    下巻もこのまま読みます!

    ❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀
    いま、ふたたび自分の存在を問い直すときがきた

    14歳の少女ソフィーのもとに見知らぬ人物から届いた手紙。そこにはたった1行「あなたはだれ?」とだけ書かれていた……。本書が発行された1995年、日本では阪神・淡路大震災と地下鉄サリン事件が相次いで発生し、人々は命の価値と自らの存在意義を模索した。そしていま、未曾有の災害が日本を襲った。「哲学」は私たちの生きる道を照らすためにある。世界50か国1500万人超が読んだ名作が、著者の新たなメッセージを加えて再登場!

    0
    2025年06月10日
  • 新装版 ソフィーの世界(上) 哲学者からの不思議な手紙

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    神話の時代からバークリまでの哲学史を物語調で説明されており、また、文体も平易なため、難解そうな哲学の内容も分かりやすく理解できた。

    0
    2025年01月13日
  • 新装版 ソフィーの世界(下) 哲学者からの不思議な手紙

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    小説の形式で哲学を語る、ということがはたして可能なのか? 本作と出会ったとき、最初に胸に兆した疑問がこれだった。
    読み始めると、殊の外相性がいい。著者ヨースタイン・ゴルデルの筆力に負うところが大きいのだろうが、日ごろ「哲学」と聞いただけで忌避してしまいがちな人にこそお勧めしたい。

    このレビューは、『ソフィーの世界』の上下巻を通読しての感想となる。
    著者はノルウェー出身なので、ここで語られる「哲学」は、西洋哲学である。
    古代ギリシャのソクラテス・プラトン・アリストテレスと続く哲学に始まり、中世哲学やルネサンス、啓蒙主義などに触れ、近世の合理論や経験論の解説がなされる。最後に近代哲学に分類されるニーチェやサルトルが語られる。
    せっかくなので現代の哲学についても触れてほしかった思いはあるが、本作を一通り読めば、西洋哲学の系譜を俯瞰することができるだろう。小説なので、なおかつ読みやすいのはうれしい。
    深く掘り下げるには、なお専門書の類を渉猟しなければならないが、哲学の入り口としては申し分ない。子供たちに向けたバージョンも発行されているのもうなずける。

    小説としては、物語の中で、別の世界の物語が語られる。メタ構造の物語であり、それがミステリー要素を生み出している。こうしたギミックも小説ならではであり、ややもすればとっつきにくさを感じてしまう哲学を、平易な次元に下ろして読ませることに寄与している。
    哲学を学ぼうとするよりも、物語を楽しむという気持ちで読み進めるほうがよい。
    本作でも哲学が投げかける命題は難解だが、ソフィーと先生の軽妙なやり取りのなかで、自然に何となく理解できたような気になる。

    読んでいくうちに、普段とは異なる哲学的な思考方法にいくつも触れて、その中から多くの発見をすることになるだろう。そして、同時に優れたファンタジー小説を読み終えた満足も得られる。
    一つの物語で、たくさんの楽しさを感じることができる。非常に「お得」な作品だと思う。

    0
    2024年06月13日
  • 新装版 ソフィーの世界(上) 哲学者からの不思議な手紙

    Posted by ブクログ

    児童文学×哲学。
    哲学入門にはちょうど良い。
    ヘレニズムのストア哲学、エピクロス主義が好み。
    プラトンの考え方は斬新。
    時間を置いて再読したくなる本。

    0
    2023年11月26日
  • 新装版 ソフィーの世界(下) 哲学者からの不思議な手紙

    Posted by ブクログ

    一番読書をしていた小学生の頃に読もうと思って2度も挫折した本書でしたが、それから何年も経ちふと大人になってから読んでみました。
    それがとっっても面白い!哲学の通史について分かりやすく説明されているし、小説の中で教えられた哲学の考えが小説全体の構造にまで練り込まれて作られているという、二重に楽しみのあるとても良い本でした。
    またふとしたときに読み返したいです。

    0
    2023年05月28日
  • 新装版 ソフィーの世界(下) 哲学者からの不思議な手紙

    Posted by ブクログ

    さらに哲学を学びたいと思わせてくれる作品。今後、何度も読み直すと思う。子供が生まれたらぜひ読ませたい一冊。

    0
    2022年11月06日
  • 新装版 ソフィーの世界(上) 哲学者からの不思議な手紙

    Posted by ブクログ

    ノルウェーの少女と一緒に古代ギリシャからの西洋哲学の流れを学べる。一冊目としてはとっつきにくいかもわからないが、他の哲学入門書を読んだあとであれば、各哲学者の思想が整理されて理解が深まる。繰り返し読みたい本。

    0
    2022年10月27日
  • 新装版 ソフィーの世界(下) 哲学者からの不思議な手紙

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    戦慄のミステリーでしょうか、哲学史の指南書としても秀逸ですし物語としてもぐいぐい引き込まれていきます。ヒルデとソフィーの交錯がなんとももどかしい。

    キェルケゴールあたりの実存主義は全くノータッチだったので、大前提としてそこにあるのであって、生きる意味といった根本的な真理は存在しない、個々人がそれぞれに見出さなければならないのだといった思想の到達点だと知れただけでも有意義。そこに暗澹たる雰囲気とシュールレアリズムが内包されているけど、どうも自由を付与されたことでがんじがらめになって指針を無くした個人主義たる現代に通ずる空気をびしびし感じます。

    占いや霊媒師やらなんやらのオカルト物に関する痛烈な批判、生きることとはその生まれた時代ごとにアジャストした思想を構築していく、そんなことが大切なのではと思ったり。娘に将来お勧めしたいリストに加えねば。

    0
    2022年04月23日
  • 新装版 ソフィーの世界(上) 哲学者からの不思議な手紙

    Posted by ブクログ

    サスペンスミステリー調のストーリーにも引き込まれることはもちろん、ソフィーに対する哲学講義が非常に筋道だってて哲学の系譜があらあらっと理解増しました。

    序章で哲学者とは白兎の毛の先っぽで踏ん張り奮闘する知的好奇心オバケなんていう、哲学者の心得みたいなところから始まり、まだ手をつけていなかった自然哲学者から古代ギリシャ三代哲学者なんかをさらってくれて(プラトンのイデアとアリストテレスの経験主義的な対比なんかも)、18世紀イギリス経験主義まで駆け抜けてくれてます。個々の哲学者の思想と、前時代とのつながりを拾ってくれてるので、体系だった学習としても最適ではないでしょうか。

    ソフィーの気だるいツッコミなんかもちょうど良いアクセントになるし、北欧だからか全体的に重苦しい雰囲気も哲学のテーマにマッチしてて、児童書のようですがおじさんにも良い負荷をかけてくれます。後半からのストーリー展開気になる、これハッピーエンドするんかな?

    0
    2022年04月16日
  • 新装版 ソフィーの世界(下) 哲学者からの不思議な手紙

    Posted by ブクログ

    哲学史に分け入りながら、ファンタジーな冒険物でもあり、ミステリーでもある。
    この本を知った16歳の時に、素直に読んでおけば良かったなぁとも思うけど、43歳になってまた読むチャンスが巡ってきたことを喜ぶことにしよう。

    0
    2021年06月21日
  • 新装版 ソフィーの世界(上) 哲学者からの不思議な手紙

    Posted by ブクログ

    最初の30ページくらいまでは我慢がいるが、その後は面白い!
    哲学は文系のもの、と思っていたけど科学から始まっているんだな。
    西洋哲学史がしっかりと解説されながらも物語としても面白く、何より「問いを立てる」姿勢の重要性が伝わるのが良い。

    この本が流行った頃は高校生だった。
    当時は興味なかったけど、思春期に読んでおけば良かったなぁ。
    娘が15歳になったら、薦めたいと思う。

    0
    2021年06月15日
  • 新装版 ソフィーの世界(下) 哲学者からの不思議な手紙

    Posted by ブクログ

    再読。上巻がソフィーが主役の本ならば、下巻はヒルデが主役の本。上巻でまさにミステリーだったことが解き明かされる。下巻は上巻以上に読み応えがありました。この本はまた再度読みたくなる本だ。
    娘に宛てたミステリー哲学小説。哲学もだけど、フェミニズム、国際連携、宇宙などの観点からも描かれた物語。呪いのガーデンパーティにならぬよう、自分の存在を自分で創造せねば。

    0
    2021年03月07日
  • 新装版 ソフィーの世界(上) 哲学者からの不思議な手紙

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    哲学を少々学んでから再読。ミステリー要素もあり、物語のキーとして哲学がうまく機能しており、哲学を理解することで物語や謎を解いていくような感覚がしました。
    ヒルデとアルベルト、そしてソフィー。哲学とミステリーという観点で下巻も楽しみになる上巻だと思います。上巻はソクラテス、プラトン、アリストテレス、ロック、ヒュームの部分が個人的には特に面白かったです。
    上巻を読んだ後だと、"ソフィーの世界"の中で、クナーグ=神、ヒルデ=天使、ソフィー=天使の幻視の中にある神の母性??という謎で終わる。

    0
    2021年03月05日
  • 新装版 ソフィーの世界(下) 哲学者からの不思議な手紙

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    後半の方が断然面白いね!
    ソフィーとヒルデの二重構成ってのが非常に◎
    この2人のストーリーを通して哲学を学べる!

    哲学の話も近代になってきて、より興味深い。
    人間の心理?的な事に興味があるので、前半は、生物や世界の成り立ち?的な感じであまり自分の興味分野ではなかった。
    けどそれはその当時分かっていた事が少なく時代を重ねる事に生物とは、人間とは、世界とは、って事が分かってくるからや!

    現代はどんな主義で、これから先どのように変化するんやろ?!

    0
    2020年07月19日
  • 新装版 ソフィーの世界(下) 哲学者からの不思議な手紙

    Posted by ブクログ

    長年読みたいと思いつつなかなか読む機会のなかった本。やっと読むことができました。読んだらそう感じるだろうなとは思っていたけどやはりいちばん強く感じたのは「もっと早く読めばよかった」ということ。この本の存在自体を知ったのが20代になってからだったけど、10代で読めてたらもっと色々なことを感じていただろうなと思う。

    初心者向けの哲学入門書、というか西洋哲学史の紹介本といった内容。すでに高校も大学も卒業し、紹介される哲学者やその思想の概要も知っているものがほとんどだったので、その点個人的には復習しながらで、あとは小説としての筋を楽しむ感じになったけど、お話を楽しみながら、思想の内容もソフィーと一緒に新鮮に知ることができていたらどんなに楽しかっただろうかと思う。

    それでもこの本は単なる哲学入門書なのではなくて、あくまでも小説だし、しかもミステリー仕立ての小説だ。ミステリーとしての仕掛けと、紹介している思想の内容を所々で交差させながら進めていく展開が非常に上手くて、ひさしぶりにドキドキしながら先を読み進めた素晴らしい小説だった。

    0
    2020年06月22日
  • 新装版 ソフィーの世界(上) 哲学者からの不思議な手紙

    Posted by ブクログ

    哲学は難しいもの、と漠然と感じていたけれど、この本を読んで、もっともっと身近なもので、私たちが日々何かを考えたり感じたりするのとおなじように昔の人が1人で、あるいはたくさんの人と考え、感じたことであると知れた。哲学ってどういうものだろう、ということはかなり分かりやすく、すっと理解出来たけれど、でもやっぱり自分の中に落とし込むにはもう少し自分の頭で考えたい、と思ったのが読み終わってからの1番の感想。何年かしてもっと世界の見方が変わってから読み返したい。

    0
    2020年06月15日