堀文子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ白寿記念・堀文子展で購入した書籍。
堀文子さん語録。
読んでいくと、折に触れ、繰り返し語られる言葉がある。
「今」「初めて」「新鮮」「感動」「美」
慣れることを堕落の始まりと言って
なによりも恐れた堀さんは、
今日は誰にとっても”初めて”の日であると、
その”新鮮”な気持ちを大切にし、
自然が織りなすいのちの”美”を見つめて、
”感動”に心を震わせながら”今”を生きる。
そのためには一所不在を貫き、
常に不安の中に身を置き、
岐路に立ったときには
わざと困難な道を選ぶ。
自分を決して甘やかさない厳しさは、
好きなことだけを追い求め、
嫌いなことを寄せ付けない毎日を送るため。
「息 -
Posted by ブクログ
〈本から〉
物を作る人間は都会にいてはいけないという強い決心を抱きました。
美というものは、歴史を離れて、どんな時代でも、国や、男女や、学問のあるなしに関係なく、胸を打つものでしょう。勉強しなくてはわからない、といういうような性質のものではないと思うのです。
極寒の寒さに耐える山の草木には、次の春に芽吹く命が眠っています。冬の中には春の予兆があり、死の中に、生へのエネルギーを秘めた命が息づいているのです。生と死は常に隣り合わせで、決して別々に存在するものではないことを、自然はわたくしに教えてくれました。
描くものに対しては、感動とか興奮といった生易しいものではなく、逆上に近いような感情を