宇能鴻一郎のレビュー一覧

  • 姫君を喰う話―宇能鴻一郎傑作短編集―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    本書をどういう経緯で知ることになったのか忘れてしまった。けれど、この本はきっと面白いのだろうなという予感がして、それは裏切られなかった。
    少し奇妙な感覚だと思う(のは自分だけかもしれない)けれど、例えば表題作「姫君を喰う話」や、「鯨神」、「ズロース挽歌」については、ある意味読み始める前に予想していた通りの物語だったと感じた。
    本書をそういう型にはめた呼び方をしてはいけないのかもしれないけれど、純文学的な作品は、自分にとっての気晴らしや安らぎになるようなミステリーなどの小説とは違って、緊張感をはらんだ読書体験になることが多い。それは、思っていたよりも悲劇的だったり、または反対に笑えるものだったり

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    2021年10月10日
  • アルマジロの手―宇能鴻一郎傑作短編集―(新潮文庫)

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    「アルマジロの手」
    怪談としてはオーソドックスなパターン
    南米風に味付けしている

    「心中狸」
    夜の淡路・洲本城にて化け狸の悲恋話を聞く
    もてない男は悲観的

    「月と鮟鱇男」
    若い愛人に会社をのっとられるおっさん
    自然界に定められた負け組

    「海亀祭の夜」
    徳島の東南部じゃ海亀の産卵をことほぐ
    亀には迷惑かもしれない

    「蓮根ボーイ」
    終戦直後、福岡市西部の沼沢地にて
    最底辺の労働に従事する美少年

    「鰻池のナルシス」
    母親への愛憎が張り合う心を産み
    少年をホモセクシャルに導く

    「魔楽」
    ホモセックスの快楽は精神的なものに限定される
    そう決めつけながらも興味は尽きない

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    2024年03月10日
  • 姫君を喰う話―宇能鴻一郎傑作短編集―(新潮文庫)

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    表題作の前半は、語り手である私がモツ焼き屋で内蔵料理を食しながら、性を絡め語る独特の世界観に戸惑いながらも圧倒されました。後半は、語り手が虚無僧に変わり、姫君を喰う話へ。人肉を食べるなんて…と思う以上に、虚無僧の姫君を愛おしく思う気持ちを想像し、愛し過ぎたが故の悲しい結末に切なくなりました。他の話も、男の妄想の行き過ぎた感があるような物だけど、心の機微などにやるせなさを感じる。「鯨神」は男のロマンというか別格だなぁ。この本は、たぶん女性より男性が読む方が共感できるのではないかと思いました。

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    2022年10月22日
  • 姫君を喰う話―宇能鴻一郎傑作短編集―(新潮文庫)

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    「姫君を喰う話 宇野皇鴻一郎傑作短編集 宇野鴻一郎 新潮文庫 2021年」卒読。題名の短編だけ読んだ。食と性欲についておぞましく書いてある話。膣と肛門に親指と人差し指を入れて内臓の厚みについて書いてあるところが妙に鮮明に脳裏に焼きついた。篠田節子の解説で少し落ち着いた。

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    2021年10月24日
  • 味な旅 舌の旅 新版

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    購入済み

    ちょっと待って

    鉄砲撃ちとかはじめに書いてますけど、
    自分一人でやるとなると、2025年の法体系だとすげえ金がかかるし、現実的ではない。
    目的の県で猟友会に入会し、鉄砲を扱うのだから保険に入るの意味。猟期3月で5万円くらい。
    目的地が複数あると、複数県猟友会に入る必要がある。
    おおらかな時代で、戦時中に訓練で鉄砲使ったことがあって、鉄砲の問題を解決した友人と共に
    ちょっと鉄砲貸してよ的なやり取りで、鉄砲使ったくさい。
    ライフルとか借りてたのかな、散弾銃初めて10年経たないとライフルの使用許可は降りない。
    編集が仕事して対応するのが筋な気がする。
    本体の話は面白いです。

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    2025年08月03日