高岡望のレビュー一覧

  • 日本はスウェーデンになるべきか

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     今年の4月からスウェーデン語を勉強し始めた自分にとってスウェーデンの文化について断面的に横断しているこの書は概論として非常に良かった。
     筆者によるとスウェーデン人の強さの秘密には2つの側面「自立した強い個人」と「規則に基づく組織力」にある。人類学者のÅke Daunはスウェーデン人を「北欧の日本人」と表現し、有名洋服ブランド「H&M」の日本市場での成功の一要因として見ている。彼も述べたように、スウェーデン人の国民性には横並び意識の強さ、内気で上下関係に敏感、など日本人のイメージに近いものがあり、親しみを持つ事ができた。この内気な国民性は外国人を受け入れることに乏しかったこと、日照時

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    2014年08月12日
  • 日本はスウェーデンになるべきか

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    スウェーデンの実生活からスウェーデン人の価値観や社会システムのあり方に切り込んでいる。僕の実感とも近い。

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    2012年02月18日
  • アメリカの大問題―百年に一度の転換点に立つ大国

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    アメリカの大問題―百年に一度の転換点に立つ大国
    著:高岡 望
    PHP新書

    大転換時期を迎えた21世紀のアメリカの大問題というか、特徴といったほうがいいのではないかと思います。

    その問題とは3つ
     ①格差と移民
     ②力の行使
     ③エネルギー(=シェール:頁岩からとれる、天然ガス、石油)
    である

    ■格差と移民
    世界的な傾向として、格差が広がっている
    その象徴が医療費 10分の診療で錠剤を処方してもらっただけで、なんと30万
    その計測は、ジニー係数と、実効税率、西側では格差は広がりつつあるが、顕著なのは、USAだ
    人種間の所得格差は過去40年間驚くほどかわっていない その比は、白人100:黒人

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    2023年12月18日
  • 外交官が読み解くトランプ以後

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    トランプを支えたのは、自由貿易の結果、大学にもゆけなかった貧しい白人層であった。
    取り残された白人、虐げられた白人に光を当てて、かれらを救おうとしたのがトランプだ。
    トランプ政権の発足から5カ月たった状況をまとめたのが本書です。

    気になったのは以下です。

    ■選挙に勝つための方法
     ①穏健戦略 中道、無党派層を取り込む戦略
     ②大衆動員戦略 トランプが採用した、従来からの支持者の投票率を劇的に上げるもの

    ■トランプの政策は、ポピュリズムか
     ・アメリカで唯一、死亡率が増大している層があった、それは、高卒以下の貧しい白人層だった。忘れられていた存在、失業、不法移民、イスラムのテロ、そして、世

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    2023年07月21日
  • グローバリズム後の世界では何が起こるのか?

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    この100年で政治のルールが変わり、大転換をむかえた混沌を極める世界情勢の要点を、アメリカ、ヨーロッパ、中東、東アジアの四大地域に分けることでかなり分かりやすくまとまっています。アメリカやヨーロッパに見られるグローバリズムとナショナリズムの綱引き。日本を含む東アジアでこの政治の流れが必ずしも当てはまらない事を理解しないまま、アメリカのマネばかりしていると将来を見誤ると思いました。地政学の入門、復習に良いですね。良書!

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    2021年10月24日
  • 日本はスウェーデンになるべきか

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    スウェーデン気質が非常に良くわかる本です。それを踏まえた上で日本がどうなりたいか?問われてる気がします。が、ここまでの逞しさはない気がします。

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    2019年06月12日
  • 外交官が読み解くトランプ以後

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    文字通り、元外交官がトランプ大統領就任以降のアメリカや世界情勢を分析する一冊。

    トランプ大統領就任は決して偶然ではなくある種必然であり、そして今後の世界情勢について非常に勉強になった。

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    2018年04月14日
  • 日本はスウェーデンになるべきか

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    日本はスウェーデンになるべきか――本書を読んだ感想としては、NOです。
    否定される一番の要因は、国民が政府を信頼している点にあります。国家が国民を一元管理し、プライバシーもへったくれもない管理国家の印象を受けましたが、これが可能なのは、政府が国民の期待に応えているからです。年金や保険、医療等、政府が一元管理する方が合理的ではありますが、これが日本だと杜撰な管理になってしまい、個人情報が漏れて大変なことになるだろうと思います。またマイナンバー法案成立にも苦戦したことから、もはや日本国民は政府を信用していません。
    民主主義の要請、体現が政府の責任で、スウェーデン政府はそれにきちんと応えているのに対

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    2017年03月29日
  • アメリカの大問題―百年に一度の転換点に立つ大国

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    大統領選の結果を受けてアメリカに興味が出たので購入。アメリカの問題を①移民と格差②力の行使③エネルギーの3カテゴリに分けて論じている。話題のトランプ現象については主に①②で言及される。トランプ氏の当選について日本では「ナショナリズム」「差別主義」の高まりである衆愚的な結果であると扱われている側面があるが、本書を読むとそうは言い切れないと感じられる。アメリカの文化背景を踏まえるときわめて合理的な選択だったのではないか、そのあたりが簡潔にまとまっているので一読の価値アリ。

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    2016年12月03日
  • アメリカの大問題―百年に一度の転換点に立つ大国

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    著者の高岡望氏は、2013~15年にヒューストン総領事を務めた外交官。
    本書では、(著者曰く)「テキサスがわかれば、これからのアメリカがわかる」というテキサス州・ヒューストンという視座から見た、アメリカが現在直面している3つの最重要テーマ(problemというニュアンスの“問題”ではない)である、「格差と移民」、「力の行使」、「エネルギー」について分析している。
    主な内容は以下であるが、私には、日本人には分かりにくい、「低所得者層がなぜ共和党を支持するのか」についての考察が、特に興味深く感じられた。
    ◆アメリカで格差が拡大している理由は、①「小さな政府」への指向が強く、高所得者層から低所得者層

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    2016年07月11日
  • 日本はスウェーデンになるべきか

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    スウェーデンの特徴が、「自立した強い個人」「規則に基づく組織力」「透明性」「連帯」に現れているというのを裏付けるような事実や数字、体験談があってよく理解できた。
    特に国際養子縁組数が世界一多いことと、非英語圏では難民受け入れ世界1位になるなど、それを可能にする土壌・決してユートピアではない側面もよく説明されているように感じた。
    単純に日本もそうするべきと言わず、現実的に考えていきたい。(日本だと、負の側面、治安悪化や職を奪われることばかりに焦点を当てすぎな嫌いはあると思うが)。
    タイトルは変えてもよかった気もする。

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    2014年02月17日
  • 日本はスウェーデンになるべきか

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    スウェーデンで公使(大使の次のポストらしい)を務める著者がスウェーデンのシステムについて日本と対比しながら紹介する本。

    詳細なデータや自分の経験に基づいた文章は理論的で説得力がある。何よりも、スウェーデンの歴史的、地理的な背景に触れながら、スウェーデン・モデルを可能にした国民性というところにフォーカスしている点は、とても興味深かった。

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    2013年06月02日
  • 日本はスウェーデンになるべきか

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    ネタバレ

    「住みよい国」の代表としてあげられる事の多いスウェーデンだが、その実態は殆ど知らなかった。人口はわずか1000万人足らず。高税率/高福祉の「大きな政府」の代表格。真面目で内気な国民性は日本人とも共通点がある。スウェーデンモデルは果たして成功しているのか。日本はこれに学ぶところはあるのか。と思い読み進める。長い冬、厳しい気候がもたらした、逞しく自立心のつよい国民性がこの国の有り様を支えている。従って単純にこのシステムを日本に導入することは難しいだろう。なによりも政治家と国民との間に信頼関係が築けない我が国では、このような高負担を国民が飲むことはできない。なぜスウェーデンでは透明性の高い政治が可能

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    2011年12月31日
  • 日本はスウェーデンになるべきか

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    スウェーデンは、「自立した強い個人」が「連帯」しているから、とてもしっかりとした社会になっているんだね。

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    2011年09月30日
  • 日本はスウェーデンになるべきか

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    自立した個人が、それぞれのベストを尽くして国を支えている!それこそ、人口900万人の国の成功の秘訣だと思う。果たして日本は一部だけを真似て短期的な成功を手に入れるべきなのか?この本を読んで、個々の持つべき意識や根本的な社会のあり方を考えた。

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    2011年04月19日
  • 日本はスウェーデンになるべきか

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    スウェーデンを考察することで、日本の政策を考えようとするものだが、実際はスウェーデンを知ることそれ自体で十分興味深かった。
    日本との共通点も有しながら、日本にはない4つの特徴からスウェーデンという国を辿っていくのがとても面白い。
    その特徴故に、無批判ににスウェーデン的な政策を日本に取り入れることに警鐘を鳴らす。ただ、日本に対しての政策上の提案がもう少し欲しい。

    しかし、中立を維持しようと努めた歴史的な流れや、強い個人としての国民性など、実に面白かった。そして、それを支える国家的な機能も、もっと日本において議論されるのがいいだろう。

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    2011年04月17日
  • 日本はスウェーデンになるべきか

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    福祉先進国として、福祉の分野ではよく注目されるスウェーデン。だけど、実際のところどんな国でどんな制度なのか、実はあまりわかってなかったので、話題のこの本を読んでみた。
    筆者が考えるスウェーデン国民のキーワードつまり高福祉高負担に必要な要素は、「自立した強い個人」「規則に基づく組織力」「透明性」「連帯」。
    この本を読むと、“地域包括ケア”を掲げる日本の介護制度がスウェーデンに近い形をめざしてるのがわかる。
    びっくりするのは専業主婦率2%という数字。さらに親との同居率も低い。一体どうやって子どもを育てているのか。社会全体の理解があるとはいえ、これはすごいことだと思う。
    あと私が強く感じたのは政治に

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    2011年01月14日
  • アメリカの大問題―百年に一度の転換点に立つ大国

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    ●感想要約:
    医療格差や移民統合の課題を通じて日本社会の将来をも考えさせられる本であった.特に小さな政府を志向する政治文化やシェール革命の背景分析は示唆に富んでおり、米国の構造的強みを感じ取れました.トランプ大統領2期目もあり,格差・民族・宗教対立や外交政策を巡る不確実性の動向が,日本にも影響のある点と思います.

    ●科学博士の書評指数:
    楽しみ度:★★☆☆☆
    共感度 :★★★☆☆
    学び度 :★★★★☆
    話題度 :★★☆☆☆
    お薦め度:★★★☆☆

    ●概要:
    外交官であった筆者がテキサスから観察した米国の歴史・政治・移民・格差・外交・エネルギーの複合的危機に直面するアメリカを分析している.覇権

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    2025年11月09日
  • グローバリズム後の世界では何が起こるのか?

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    <小川コメント>
    「日本人は地政学をきちんと勉強していない」
    とはよく言われる。
    正直私自身も社会科の授業は高校時代に終わっているから、今となってはほとんどゼロベースだ。
    しかし、今後の未来を考えると、ヨーロッパ、アメリカ、アラブ、そして東南アジア&中国で起こっていることを正確に把握していないと、確実に未来を読み間違えてしまう。
    地政学には世界史で習う部分も含まれるが、そんなものは断片的にしか覚えていない。
    歴史を知らねば「なぜ今がこうなっているのか?」が分かる訳がない。
    そして「未来がどうなるのか?」について予測できる訳がない。
    日本はあまりにも特殊な環境すぎた。
    それ故に、世界の動きに鈍感

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    2020年05月16日
  • 外交官が読み解くトランプ以後

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    トランプ大統領の当選は必然である的な説明もこれまでいくつか耳に入って来ている。つか、いくつかしか耳に入ってこないのが日本のマスコミのあかんところかもしれないけど。

    案外というか、大統領選に挑んだ戦略がぴったりハマったようなところがあって驚いた。
    ある意味、米国の底にドロドロと渦巻いていたものを噴き出させてしまったというか。

    別段トランプ大統領を評した本ではなく、まさにそれ以降、米国を中心とした国際社会の変動とそこに日本がどう関わっていくかを論じている。

    日本はまだ、幸運なんだろうなと思うわ。

    ただ、このままでいいのかどうかは全く違うわけで。

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    2019年08月03日