昼ドラになった、あの!「真珠夫人」を読みました〜。
ドラマは凄かったけど、原作はどんなかしらね?と兼ねてから興味はあったものの、流行りものは敢えて避けると言う天邪鬼な性格なんで、ずっと読まずにきたのだけれど。。。
ストーリーの大筋はドラマと大体同じなんだけれど、ドラマの後半の娼館は、テレビの完全なる
...続きを読む創作。
主人公、瑠璃子は周囲に男を群がらせているけれど、その場所は嫁ぎ先の自分の家であり、女郎屋の女将に仕立て上げられたなんて作者が知ったら激怒するんじゃないかしらねぇ。。。。
まぁ、ドラマはかなり脚色してて、原作とは別物と思った方がいいわね。
あの局のあの時間帯のドラマは、どの作品も原作をかなり歪曲・脚色しちゃっているのは、いつもの事だしね。
それは置いておくとして、小説の方だけれど、登場人物達の価値観には驚く事が多い。時代のせいなのかしら?
一番驚いたのは、貴族院議員をしている瑠璃子の父親。
元々金持ちだったわけでもないのに、政治活動にお金を惜しまない。
自分の事だけならまだしも、他人に借金を申し込まれて簡単に貸す。
連帯保証人にも簡単になる。
手元にお金が無くなると、人から簡単に借りる。でも出る方が多いので返さない。高利貸に借りる事になり、その期限も毎回延ばしてもらってなんとか凌いでる。
正直、開いた口が塞がらない。
それで、その借用証書を全て荘田に買い取られ、期日を迫られて。
その場凌ぎ(娘の為ではあるけれど)に、人から預かった骨董品を質に入れて金を作るその事を訴えられて窃盗罪を問われる羽目に。
他人の物を、本人に断り無く勝手に質に入れたんだから、当然でしょうって私は思うんだけど、このお父さんに娘の瑠璃子は「法律が悪人に味方してる」
とか、「そんな事、世間ではよくあることなのに・・・」なんて言ってるんだよ〜。
これを読んで、当時の読者は「そうだ、そうだ」と同調したの?それが普通の感覚なの?
これは立派な犯罪よ、って思うのは現代の感覚?それたも私だから?なので、全然、彼らに同情できない。。。。。。
こういう事は、これ以降も多々あって、結局、瑠璃子とはシンクロできなかった。
だって、どう読んだって自業自得としか思えないんだもの。