真珠夫人

真珠夫人

763円 (税込)

3pt

信一郎は乗合自動車で事故にあい、瀕死の青年から腕時計を託される。返すべきひとは、死に際に口走った「瑠璃子」という女性。帰京後探し当てた瑠璃子は真珠のように美しく、孔雀のように微笑み、自分のサロンに集う男たちを弄ぶ妖婦だった。かつて父の名誉を守るため、没落しかけた家を救うため、将来を誓った恋人・直也と別れて、新興成金の荘田勝平の妻となった瑠璃子には、運命に翻弄された過酷な過去があり──。TVドラマ化され、話題を呼んだ大河ロマン小説。

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真珠夫人 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年01月21日

    芥川賞と直木賞の創設者であり、文藝春秋社の創始者である菊池寛の長篇小説。

    園遊会に招かれた華族に生まれた若い恋人達が、拝金主義の主催者の男と口論になり、お金こそ全てと信じて疑わないその男は、侮辱された恨みを晴らすため、女性の父が金策に窮することにつけ込んで罠に嵌めます。
    追い詰められた女性は、恋人...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年10月19日

    長さを感じず、あっと言う間に読める。面白い。
    人間の表裏一体な感情が見事に描写されているように思う。特に女性の揺れ動く様々な感情が、さらけ出したくないのだが良くわかる。菊池寛、男なのに恐るべし。

    人の感情は常に揺れ動く。しかし信念、信条をもって覚悟を決めれば揺るぎない人になれる。瑠璃子しかり、信一...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年09月18日

    「瑠璃子」さんにどんどん魅かれて、読むスピードも早くなってあっという間に読みきってしまった作品でした。本当に男性が書いたのかと思うような女性目線の作品です。時代設定もあるからか、男性と女性の価値観に関して、当時の社会や文化を知ることもできる。男性優位の社会のなかで、このような強い女性を描かれているの...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年05月04日

    ストーリーの展開を含めて、ぐいぐいと惹きこまれていく。
    大正時代の小説、古臭い小説、との先入観を持つ必要は全くない。いや、大正時代だからこそ、新たな価値観の萌芽の時代だからこそ、男女の価値観において、このような興味深い小説が書けるのかもしれない。

    女性の生き方、フェミニズムをテーマにしているのだが...続きを読む

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    購入済み

    2020年09月26日

    しかし、白蓮さんを重ねて読むのでなく、これはこれで小説として読むと、本の厚みの割りに、ドンドン読み進められ、先の気になる内容で、本当に面白く読んで良かった1冊です。

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    Posted by ブクログ 2015年05月27日

    これは面白かった!
    信一郎屋敷に乗り込むシーンは、瑠璃子の悪女っぷりが憎たらしくて、信一郎も惑わされてるんじゃないわよ!? と、夢中になってしまった。後半の展開も意外で、非常に楽しませてもらいました。

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    Posted by ブクログ 2012年11月25日

    近代文学なのに、このストーリー。
    ちょっと刺激的すぎるところが、ドラマ化した理由なのかしら~。
    まさに、昼ドラの内容。
    でもね~、この菊池寛の描写がきれい分かりやすいので
    自分の身において考えられるのが嬉しかったのよね。

    読んでて
    「ああ、この気持ちよくわかる~」
    って思うところがいっぱいあった...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年07月13日

    瑠璃子の心の奥に秘められた思いの強さ、その苦しみからの行動、なんというか非常に切なかった。最初の可憐な瑠璃子が本当に愛していた人と引き裂かれて不本意な結婚を強いられてしまう。借金と名誉のために、ほぼ身売りのような形で。ただ、それは勝ち気な瑠璃子にとっての「負け」ではすまされなかったのだろう。負けてな...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年11月04日

     ワタクシこれで卒論書いております。
     瑠璃子の人物像、多少不完全なところもあるけれども、大正時代からすればすっごい新しかったんだろうな、と思います。自分を恨んで死んだ男が書いた恨み節をよんでも、「自惚れが強いのね☆」と一蹴してしまうところなんかはかなりカッコヨイ。
     ただし、フェミニストとしてのや...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月07日

    菊池寛二冊目。貞操問答よりも、こっちの方が気に入った。ミステリアスな出だしと、主人公の心理描写が絶品で、(当時としては非常にセンセーショナルであったであろう)社会風刺も効いている。なるほど、これは面白い。

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