安部結貴のレビュー一覧
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Posted by 読むコレ
実は兄が30年近く精神病院に入院しているんだが
開放病棟なのに、この著者さんの描く閉鎖病棟よりも
もっと、いわゆる精神病院っぽさを感じる。
もう一目瞭然に、あちら側に行ってしまっている
という感じを兄にも患者さん達にも感じていたのだが
このエッセイを読むと、なんだ、普通の人達じゃないか
と感じるのは、やはり、著者が内側から見たからなのか
あるいは、このマンガがオモシロ可愛らしいからか?
実際、この絵柄とユーモア感で随分救われている。
ただ、携帯電話の使用が禁じられている院内で
かかってきた電話に応え話していた面会人に対する
著者の怒りには、ちょっと、尋常では無いものを感じた。
確かに思いやりの無い行動ではあるが
一発殴られたほうが良かったとまで言い切れるほど
ひどい行動だとは共感できなかったのだ…。
確かに、ケータイやスマートフォンを規制されていたら
強く反応するのは理解できなくはないのだが
なんというか、世の中、こういったところでも
激怒していたら生きるのは辛いだろうとしか思えなかった…
おすすめです!!
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Posted by ブクログ
うつ、って、最近たくさんの種類があります。
本当につらい人もいれば、誤魔化しのために鬱だと名乗る人もいる。それはまあ人それぞれですから、こういう症状は甘えだ!ということは一概に言えるものではないと思います。
バリバリのキャリアウーマンが、鬱とパニック障害を患い、それとうまく付き合っていけるように努力していく軌跡の話です。
病気っていうものはしんどいもので、人によっては乗り越えられたり乗り越えられなかったり、一生付き合うなんてと絶望する人もいれば、落ち着いて付き合っていける人もいる。
たくさんのことがらを抱え過ぎた結果、なのだろうと思います。
かくいうわたしも一時期鬱になりかけたであろう時期がありました。過食と拒食に悩まされたり、薬をやめるときに急にやめると絡んでくるめまいだののリバウンドとか……。
今は薬を飲まずとも仕事を続けていられていますが、落ち込む具合とかはやっばり他人と比べると波が合ったりします。
むりをしなくていい。
完治できたらいいね。
殺伐とせずに、歩いて行けたらよいのでは、と思います。 -
Posted by ブクログ
エッセイまんがというジャンルがあるなら、これはドキュメンタリーまんがですかね? とりあえず実体験まんが、といっておきます。
精神科、それも閉鎖病棟への入院体験が、非常に前向きに描かれています。病気を治したいと思って病院に行くのは当たり前であり、通うのが苦しい患者にとっては、入院が「救い」になるのだということを事実を思い出しました。
閉鎖病棟には鍵がかかっているし、面会できるのは医師の許しを得た患者の親兄弟ぐらいに限られるから、内部の様子を知る人は少ないでしょう。多様な精神疾患を持つ患者たちを疾患によって隔てることなく、自分に連なる人として観察している、とても貴重なレポートです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「HIV(ヒト免疫不全ウイルス)は、主に、性交渉によって感染するが、特に、同性愛者が行う、不自然なアナルセックスによって感染の度合いを高めるということで、メディアが大々的に取り上げ、ー 303ページ」
という表記は同性愛者への差別を助長するのではないでしょうか。「不自然」という言葉には「正しくない」という価値評価が含まれるように思います。
また
「女性の場合は、母子感染の危険が大きく、出産をためらわざるを得ない。ー 306ページ」
という表記も気になります。母子感染の危険は1%(石井光太さんは0.5%と書いていたと思いました)に満たない現況、出産をためらう人も多いでしょうが、「ためらう人が多い」じゃなく「ためらわざるを得ない」と言い切るのはどうなんでしょうか。
確かにマリコは可哀そうでした。犯罪被害によってHIVキャリアになってしまったのだから。しかし、その薄幸さが強調されることで、犯罪のないところでHIV感染した人が不利益を被らないように祈ります。
マリコという女性の運命にそくして読めば、不運に翻弄されながらも悪に染まり切らず、最後には大切なものを見つけた物語(ドキュメント)であり、縁あってマリコを見守り続けた著者の、友愛とその限界のドキュメントでもあります。とても貴重なドキュメントだと思います。