上杉隼人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
仏教に関する記述は少なかったけど、私はキリスト教の知識の方が無知なので、このくらいキリスト教全フリでも良かった。まぁ、キリスト教主体の国の人がその若者へ向けた本なのだから、この割合なのは納得。
キリスト教って、教徒が多すぎてあんまり意識してなかったけど、政治との結びつきや気持ち悪い思考な時も多くて、印象がガラリと変わりました。
宗教って当たり前のように各国の文化に組み込まれてるけど、女性差別や暴力との関係などもこの本で話してくれてて、これからはヒューマニズムがメインになっていくのかなとか、「つまり女性の権利獲得って、対全ての宗教への全面戦争ってことなんだな」と、根の深さを実感してゾッとしまし -
Posted by ブクログ
人生の晩年期、脳の経年劣化に空しく抗う毎日、
突然、「種の存続・人類の存否」にかかわる衝撃的な話に遭遇した。この本はテクノロジー(AI)の進化が人間の脳を超える現実と人類の発展か破滅かの未来を予見して生成AI暴走の「封じ込め(Containment)」を訴える警醒の書である。
著者のムスタファ・スレイマンは共同創業したDeep Mind社(英)をGooglに売却し同社でAI開発を担い、現在はMicrosoft AIのCEOを務める合成生物学の専門家である。豊富な経験にもとずいてAI進化の潮流と人にとっての本質的な意味を探り、よくあるシンギュラリティの話をさらに深く論究する。
ビル・ゲイツ、 -
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Posted by ブクログ
本書は、「仕事で結果を出したい、成功したいと強く望む」意欲ある野心家が、3つの心配と4つの罠のために、身動きができなくなっているところに、手を差し伸べて、どうしたらいいのかを導くのが目的です。
シニア向けです。
そのためには、「命綱なしに飛べ」。飛ぶためには、勇気を出して「恰好悪くてもいいから望ましいことをする」、そして、「望ましいことを見事にこなす」が結論です。
■Aランクプレイヤーの悩み
・結果を残したいという思いを満たそうとすればするほど、思いは大きくなる。クリアするたび、「次の欲」がうまれる。
・野心に駆られるとまわりが見えなくなる
・結果に固執する人の11の特徴
①自分は高い実行 -
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Posted by ブクログ
終章に取り上げられていた世俗的ヒューマニズム。特定の信仰は持たなくても、宗教の思想から精神性を享受できる考え方。人生の節目にあたる儀式は、過去には宗教が独占していたけれど、今では当人に個人的な意義を与えることができるものになってることが一つの例。
日々の生活に超自然は受け入れられなくても、願うことだけじゃなく、祝うこと悼むことなんかに対する基本に、神やら仏を基準とする宗教が間違いなくある。とすると、宗教は物事の考え方に対する糸口を与えてくれるものになるんだろうなと。
若くなくてごめんなさいシリーズ、読むのはアメリカ史、経済学史に続いて3作目。相変わらずダイナミックで歴史の情熱を感じられる読書で -
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Posted by ブクログ
高品質なリトルヒストリーシリーズの最新刊は、こと日本においては意識されない(意識することがタブー視されているきらいもある)宗教について。
いわゆる四大宗教にとどまらず、歴史のうねりの中で生まれ、形を変えてきた様々な宗教たち。
また、一つの大きな宗教からの分裂(カトリック/プロテスタントが最たる例)であったり、宗教と政治、宗教と暴力、そして宗教間で相互に及ぼした影響など時間軸、空間軸を掘り下げながら生々しい事実が語られる。
宗教と触れ合う機会が少ない(数としては少なくないが、極めて浅い)日本人にとって、世界情勢のバックグラウンドを捉えるためにはこういった宗教の大きな流れを抑えておくことは重要 -
Posted by ブクログ
イェール大学リトルヒストリーシリーズは、哲学史、経済学史ともに良書だった。
そしてこのアメリカ史。
これまでの2冊がややカタログ的な作りだったのに対してこのアメリカ史は物語性を前面に打ち出している。
1492年、アメリカ大陸への上陸を端緒として物語が始まるわけだが、
それはアメリカ大陸自体の物語としてはほんの最近の出来事にすぎないという前置きがなされる。
ネイティブアメリカンへの配慮、というのももちろんあるだろうが、それ以上に偉大なる歴史への敬意が感じられる。
独立し、奴隷解放宣言がなされ、大陸を横断し
都市が縦に、そして横に広がり、2度の大戦を経て超大国へ…という成長の物語と
ヨーロッパ -
Posted by ブクログ
トム・ソーヤーの友人にしてトラッシュ(白人貧困層)で浮浪児のハックは父親からの暴力から逃れ、逃亡奴隷のジムと自由州に逃れるためにミシシッピ川を下る冒険に出る。
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トム・ソーヤーの冒険のスピンオフ的作品にして原作を超えると評価の高い本作です。冒頭に、この本に何らかの教訓や批評を求めるなかれ、と書いてありますが、まあ無理な話でしょう。ストーリーを通じて権威主義・資本主義をあて擦ったり奴隷制を批判したりという記述が出てくるし、最後のトムの怒りのセリフはどう読んでも奴隷制批判です。トム・ソーヤーの冒険に出てくるインジャンジョーにせよ本作のジムにせよ、アメリカ社会が何