橋本健二のレビュー一覧

  • 東京23区×格差と階級
    タイトルとちょっとイメージが違ってきちっとしたデータや研究に基づいていてとてもおもしろかった。

    品川・大田編の北品川は品川駅の南にあるくだりは「ほんとそれ」という感じ
    ずっと都内に生きてきているが、知らないこともまだまだ多く、これからのことも考えさせられる
  • 東京23区×格差と階級
    ブルデューの理論を基に格差と階級に言及し、それを東京23区にあてはめているのが面白く感じた。

    下町のジェントリフィケーションが進んでいく結果、経済的に豊かな人たちはますます新自由主義的な考え方を強め、経済的に貧しい人たちが空間的にも政治的にも追いやられてしまうという予測が著者によって提示されている...続きを読む
  • 新・日本の階級社会
    階級ごとの説明が詳しくて、わかりやすい。
    自分はここの階級だろうかと想像して読み進めたが、異なる階級の人とは普段暮らしていて接点がないものだと改めて自覚できた。
    階級ごとの性別役割・軍備・中国韓国・外国人などへの考え方の違いも、こんなに大きいのかと驚いた。自民党のコア支持層のある種の安定感は、驚くも...続きを読む
  • 〈格差〉と〈階級〉の戦後史
    日本は比較的格差が小さい社会である…というのはたいへんな誤解で、日本の貧困率は先進国の間でもたいへん大きく、また拡大し続けている。それは昨今始まったものではなく、1980年代頃から続いているものである。
    本書はその日本の格差について、簡単な傾向や、調査方法・説明方法について解説したあと、敗戦後から2...続きを読む
  • 東京23区×格差と階級
    p202ほか 誤植かと思ったら、どうやら東西線の「南砂」駅だと思い込んでるみたい。門仲に住んでいたとのことなのになぜ…?
    p220ほか 東海道線→京浜東北線のほうがよいのでは?
    とはいえ全体的に大変興味深く読みました。猫も杓子も港区信仰の雰囲気が少しでも薄れるとよいですね。
  • アンダークラス ──新たな下層階級の出現
    一般的に日本は中流家庭が多く、その上下に
    少しの特別な家庭が存在すると信じられて
    きました。

    しかし現実は違います。

    下流よりもさらに貧困層と言われる人たちが
    存在して、その数は増え続けているそうです。

    この本では、それを裏付けるデータをいくつ
    も提示して現実を突きつけます。

    しかも、このま...続きを読む
  • アンダークラス ──新たな下層階級の出現
    おそらく、500年に一度くらい格差が縮小して全体が上昇する数十年くらいの時期というのが国ごとにあって、それが昭和中期に起きて、終わったということだろう。アンダークラスがあるのはどこの国にでもあることで、日本の素晴らしいところは、アンダークラスがあることを問題にできることだ。とはいえ、対策は必要だし、...続きを読む
  • 新・日本の階級社会
    格差を認識しているのは主にアンダークラス(負け組)であること。
    “自己責任論”はアンダークラスが自分自身をさらに追い詰めてしまうイデオロギーであること。
    “新中間階級”の親に育った子どもが“新中間階級”になれず、強い敗北感を感じていること。
    女性は、結婚相手の階級に依存せざるを得ないこと。

    書かれ...続きを読む
  • 新・日本の階級社会
    「橘玲/言ってはいけない 残酷すぎる真実」を読んだ時と同じような気分になるが、良書、ただこれだけの分析が出来た上で、今後の対策がこれなのは現状の問題の深さをより深く感じました。
  • 「格差」の戦後史 階級社会 日本の履歴書【増補新版】
    ピケティ「21世紀の資本」の後に読んだ。本書は戦後からを扱っているが、潮流としては日本の格差も一致する。そこに日本独自のもの、例えば戦後の農地改革や財産税で格差が一気に縮小したり、正規/非正規などの雇用形態によって生じる階級など。ピケティと同じく高度成長期の後から現在に至るまでは格差が拡大傾向にある...続きを読む
  • 「格差」の戦後史 階級社会 日本の履歴書【増補新版】
    実は格差拡大が密かに始まっていた80年代、低所得層を置き去りに賃金アップを求め続けた労組≒革新政党への反感が中曽根時代の自民党大勝、民営化政策の流れを作ったという分析には非常に納得。
  • 階級社会 現代日本の格差を問う
    武蔵大学教授の橋本先生の本。日本人が避けがちな「階級」という概念を用いて、日本の階層社会を丁寧に説明している。漫画を分析に用いたり、フリーター、女性、格差問題を丁寧に分析するのは圧巻。文章も平易で読みやすい。そして丁寧な参考文献リストも著者の読者への愛情が見られる。
  • 東京23区×格差と階級
    東京に引っ越してきたので購入。
    実際に歩いて見て感じた東と西の違いをエビデンスを用いて書いてあるのでわかりやすかった。
    親の学歴や地域の学校による学歴によって子供の学歴が決まってしまうこと。
    元々は東の方が栄えていたが東京大空襲と地震で西の方が栄えてきたこと。
    昔は山手の子、下町出身を町っ子と呼んで...続きを読む
  • 東京23区×格差と階級
    最初から最後まで本当に面白かった!馴染みがあるのは,生まれた中央区,終の住処と心の中では定めている渋谷区,勤め先だった港区や新宿区あたりだったけど,その他の地域についても,是非街歩きしてみたくなる情報満載でだった!
    渋谷区笹塚についての記載は,かつて自身のブログで論じた内容ともかなりの範囲でリンクし...続きを読む
  • 東京23区×格差と階級
    街歩きが好きなので東京を歩いて感じる街の雰囲気の変わり目には興味があった。結局のところ歩いて感じる雰囲気の違いも、データから明らかになる実際にそこに住んでいる人々の属性の違いも、豊かさと貧しさの歴史から生まれてくるもので、近年その変化のスピードが変わりやすい場所ではどんどん早くなっているし、変わりに...続きを読む
  • 東京23区×格差と階級
    データでみる。
    わかりやすいけど…

    小難しい…。

    旧35区
    年収の推移、世帯比率
    学歴分布
    管理職、マニュアル職分布
    未婚率、離死別率
    15歳未満、65歳以上、生産年齢人口比率。

    階級…か。
  • 〈格差〉と〈階級〉の戦後史
    読みながら、本を読むのは結論だけじゃなくて、それに至るまでのプロセスを体験すること、それがその結論への信頼となるんだなあと思っていた。
    戦後すぐの格差の縮小が意外で、だけど誰かとの差を感じざるを得ない状況だったということに納得。いまの自分は、2000年代以降、アンダークラスの出現した後の時代を生きて...続きを読む
  • 東京23区×格差と階級
    「格差と階級」というどちらかと言えば、センセーショナルな題名とはうらはらに、実態データを丹念に分析した、どちらかと言えば、学問的な雰囲気を持った本だ。実際に社会学の研究をベースとして本書は書かれている。
    例えば「中央区銀座一丁目」というような単位を、「町丁目」と呼ぶらしいが、その町丁目ごとに色々な統...続きを読む
  • 東京23区×格差と階級
    東京23区におけるその街のブランド力や住みたいまちランキングにみられる格差がどのように生じたか、歴史的、地形的な観点からその秘密を掘り起した、意欲的な一冊といえるでしょう。

    さまざまな統計データ(年収や職業など)、さらには著者の長年のフィールドワークの成果を駆使して、街ごとの”格差”が示されていま...続きを読む
  • 東京23区×格差と階級
    東京23区内の経済的格差の歴史。下町と山の手がどのように形作られてきたのか。都心3区から今の23区に至る歴史。鉄道の沿線に沿って単身世帯が集中するのは交通の利便性や身軽さがあるから。
    ある程度の年収のある世帯は所得再分配は必要ないと考え、そうでない世帯は必要と考える。
    23区は様々なステータスの人が...続きを読む