橋本健二のレビュー一覧
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著者を中心とした研究グループの大々的なアンケート調査をもとに、日本の社会が5つの階級に分けられて詳しく分析されている。特に「アンダークラス」になる要因、現状などのデータを示し、階級間の経済格差はもはや無視しえないほどに進んでいることを明らかにする。また、どの階級でも依然として女性の置かれている立場は厳しいという分析は、日本ではLGBT以前にまだまだ男女差別自体が構造的に解消されていないことを物語っており、興味深い。
ただし、いかんせん、データの開示と分析が主で、率直に言って大半は退屈である。詳細なデータの開示と分析は別に論文として公表し、本書ではその結果とこれに基づく著者の見解を示す、という方が一般にも受けた気がする。
本書の肝は、格差拡大への警鐘のみにあるのではなく、政治意識による日本人の類型化と、格差解消のための政治体制の提言にあると思われる。
格差はやむをえないし、自己責任から所得再配分に反対という「新自由主義右翼」の層が一定数いるものの、実は「リベラル」と「伝統保守」の層の大半は、共に格差拡大を問題視し、再配分にも理解を示す点で共通している。伝統的な保革対立の陰に隠れた「格差縮小」では、リベラルと伝統保守とは同じ価値観を持っている。それゆえ、リベラルと伝統保守との2大政治体制が実現すれば、格差縮小をめざす健全な政治社会が実現する、とされている。希望的観測すぎるとも思うが、この最後の著者の主張には個人的に共感できる部分が少なくない(伝統保守への見方も変わった)。
とはいえ、本書の刊行後には、本音は新自由主義右翼とも思われる高市首相が誕生した。高市政権のもとで格差がさらに放置され拡大されるのか、それとも、自民党内または野党の伝統保守とリベラルが巻き返すのか。「格差」を念頭に置いて、今後の政治体制を見ていきたい。この点で、本書は示唆深かった。 -
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書名:新しい階級社会 最新データが明かす〈格差拡大の果て〉
著者:橋本健ニ
発行:2025年6月19日第一刷
現段日本社会には明確な階級が存在するという立場から、その背景を考察。数日に分けて読んだのが悪くて読後感は不完全燃焼。全体をまとめてみると、資本主義のは段階変化→社会構造の変化(格差の拡大と固定)→社会全体の持続可能性低下 と言える。ほったらかすとまずいことになるね。
政治:
自民党が民主党に政権を奪われ野党化した後、差別化のために国家主義的右翼によって行った。(新自由主義右翼=豊かでマッチョな思考の男性)安倍首相から岸田首相までの間、新自由主義右翼の意見が強く反映され、格差社会が固定した。実際の日本人の政治感においては実際この感覚は少数派で、リベラルと伝統保守が主流。政党が国民の政治意識を正しく反映できていない。よって無党派層が極端に多い構図が生まれる。
アンダークラス:
パート主婦以外の非正規雇用労働者 890万人で就業人口の13.9%にあたる。資本家階級と親中間階級の一部がアンダークラスを使い捨てては、他の階級の子供を引き入れる。彼らは労働力の価値を、次世代再生産費用を含まず定義されている。過去から例外的少数派として存在してきたが、現代は他の階級と肩並べる規模感で階級構造の主要な構成要素として存在している。これが貧困化・未婚化・少子化の強い背景の一つ。これが行き過ぎると、社会全体の持続可能性が低下する。アンダークラスはフレクシ=グローバル資本主義の生んだブラックホールであり蟻地獄。
所属階級の固定要因:
所属階級=父親の所属階級によって決定されがち
学歴=所属階級に影響受けがち
在学中に困難な経験をして、学卒後にスムーズに就業できないと、後々まで所属階級に影響し、アンダークラスへ導かれる。
背景としての「フレクシ=グローバル段階」:
これをもたらしたのは現代資本主義が「フレクシ=グローバル段階」に到達したことが背景。生産活動に必要な諸要素の流動性が高まる。過去、多くの低学歴労働者の安定雇用受け皿となっていた製造業の現場は、先進国からは消滅してしまった。この流れを推進してきたのが政治的には新自由主義右翼にあたる。
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ネタバレ◯第一章
現代日本は、単なる「格差社会」を超え、固定化された「階級社会」へと変貌を遂げた。
かつての「一億総中流」意識は崩壊し、所得、職業、生活スタイルが階級ごとに明確に分断されている。
格差は一時的な現象ではなく、構造的なものとして定着している。
◯第二章
現代の階級構造は、従来の「資本家階級」「新中間階級」「労働者階級」に加え、巨大な「アンダークラス」の出現によって特徴づけられる。
資本家階級:企業経営者や役員。高所得で資産も多い。
新中間階級:専門職や管理職。比較的高学歴で安定している。
旧中間階級:自営業者。かつては厚かったが衰退傾向にある。
正規労働者階級:現業・非専門的な正規社員。
◯第三章
アンダークラスとは、非正規労働者のうち、専門職でも既婚女性(主婦パート)でもない人々を指す。
平均年収は極めて低く、貧困率が高い。この層が約910万人に達し、日本社会の最下層を形成している。
彼らは地縁・血縁からも孤立しやすく、生存そのものが危ぶまれる「新しい貧困層」である。
◯第四章
階級は経済状況だけでなく、趣味、嗜好、生活習慣までも支配している。
高位階級は健康意識が高く、クラシック音楽や読書を好む傾向がある。
一方、下位階級、特にアンダークラスは健康状態が悪く、余暇の過ごし方も受動的になりがちである。
◯第五章
教育格差を通じて、親の階級が子供の階級を決定する「階級の再生産」が進行している。
経済的余裕のある家庭の子供は高い教育を受け、再び新中間階級や資本家階級へと入る。
格差を是認する意識も階級ごとに異なり、構造の固定化を助長している。
◯第六章
階級によって支持政党や政治的関心が大きく異なる。
資本家・新中間階級は現状維持を望む保守層が多い。
アンダークラスは政治的無力感から棄権する割合が高いが、潜在的には強力な再分配を求める勢力となり得る。
◯第七章
このまま放置すれば、アンダークラスの増大とともに社会の分断は修復不可能になる。
少子高齢化と相まって、消費の冷え込みや社会保障制度の破綻が現実味を帯びてくる。
◯第八章
-「自己責任論」の克服
アンダークラスの窮状は個人の努力不足ではなく、社会構造の欠陥(労働市場の規制緩和など)によるものであるという認識の共有が必要である。
-労働市場の改革と非正規雇用の是正
「同一労働同一賃金」の徹底だけでなく、非正規雇用という形態そのものを縮小させる法的強制力が必要である。
最低賃金の大幅な引き上げ(時給1500円以上など)により、フルタイムで働けば自立した生活ができる水準を保証すべきである。
-所得再分配機能の強化
累進課税の再強化や法人税の見直し、相続税の強化により、資本家階級に偏った富を社会に還元させる。
給付付き税額控除の導入など、低所得層への直接的な所得補填を検討すべきである。
-社会保障と教育の無償化
「教育の機会均等」を名実ともに実現するため、高等教育の無償化を推進し、親の経済力が子供の将来を縛る構造を打破する。
住宅手当の整備など、生活の基盤となるコストを社会全体で支える仕組みを構築する。
-「アンダークラス」の連帯と政治参加
分断されたアンダークラスが自らの権利を自覚し、政治的圧力団体として機能することが、政策転換の最大の鍵となる。
リベラル・左派勢力は、これら下位階級の声を吸い上げる受け皿として再編されなければならない。
-階級を超えた共生社会へ
格差の放置は、上層階級にとっても社会の不安定化(治安悪化や経済衰退)というリスクを招く。
「公正な配分」はチャリティではなく、社会全体の持続可能性を確保するための投資であるという視点への転換が求められている。 -
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現代日本社会の階級を六種類に分けて、さまざまな調査データを紹介していく。
六種類というのは、資本家、新中間階級、旧中間階級、正規労働者階級、パート主婦、アンダークラス、の六つである。
平たく説明すると、新中間階級は管理職や専門職であり、旧中間階級は自営業者である。正規労働者階級は正規雇用だが平社員、アンダークラスは非正規雇用者である。
本書では主にアンダークラスについて、特に詳しく触れられることが多い。これはきわめて現代的な(とはいえ本書によると80年代以降の現象なのだが)事象だからである。
なお、アンダークラスの出現は先進国において起きていることであり、「アンダークラス」という呼称は英米で使われているらしい。国によっては差別的なニュアンスがまとわりつくことを回避するために、もっとマイルドな呼称がされているらしいが、本書では単刀直入でイメージしやすい、という理由で「アンダークラス」を使っている。
本書の調査結果自体に驚くようなものはないと思う。おそらく、上に挙げた階級への直感的な印象を裏付ける以上の意味はない。
本書のメッセージとして重要な点は、格差の拡大は議論の余地なく問題である、という点だろう。
現代の資本主義においてアンダークラスの人材は必要である。契約社員やアルバイトがいないと成り立たない会社など、誰でもいくらでも思いつくだろう。
しかしアンダークラスは再生産されない。再生産されない、というのは結婚ができない=子どもを持てない、という意味である。なぜならアンダークラスへの賃金にそんな余裕はないからだ。
ということは、アンダークラスの人材は他の階級の子どもから補充するしかないのである。つまりアンダークラスはすべての階級において他人事ではない、ということだ。
ちなみに本書内でも調査されているが、Aの階級の親ならAの階級の子になりやすい、というのは部分的な事実である。階級の移動はそれなりに起こる。
本書内で、この本の読者は新中間階級が主だろうといったことが書いてある。たぶんそうなんだろう。しかし、アンダークラスも他人事ではないことが本書を読めばわかると思う。 -
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なんとなく格差拡大は進んでいると思っていたけど、具体的にどういう状況になっているんだろうと興味が湧いて手に取った。
たくさんのアンケートデータで格差があることがはっきり示されていて、アンダークラスの人たちが生活において命や幸せに関わるレベルで切羽詰まっていることを知った。そしてこの格差は他人事じゃなくて、別の階層の人間にも不利益があるという指摘も印象的だった。
ただ、それ以上に驚いたのは自分自身のことだった。読み進めていくうちに、自分が無意識に「努力は報われるべき」とか「頑張ってこなかったら貧困でも仕方ない」みたいなことを思っていたことに気づいて、正直怖くなった。
冷静に考えれば、自分が今の地位を築けたのは、ある程度の生活ができている両親に育てられて、教育を大事に思っている母親がいたからだと思う。「努力できる環境」があったこと自体が、すでに恵まれていることを認識できた。
本を読み終わって一番大きかったのは、政治にどう参加するかというか、どういう目で政党を選ぶかっていう視点が増えたこと。自分の利益だけじゃなくて、社会全体としていい方を選ぶっていう目線を持てるようになった気がする。
ちょっと数字やグラフが多くて読むのは大変だったけど、読んでよかったと思う。 -
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本書は、大規模調査データを元に、日本に住む人を5つの階級に分けて、それぞれがどのような傾向にあるかをまとめている。
複数のデータを組み合わせることにより、その階級に属する人はどんな人達なのかを多面的に見ることができるのが一つの特色と感じた。
また格差是正には政治との関わりが不可欠ということで、階級と政治との関わりもまとまっている。 支援の必要な層が政治に無関心で、結果支援を受けられないという現実がある一方、与党、野党の掲げることが国民の求めることと一致しにくいという点は、個人的に納得感を感じた。
この点が変わってくると、政治への向き方というのも変わっていくのかもしれない。 -
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最初は、格差の固定の話かと思ったら、そうではなくて、アンダークラスの生活が悲惨という話と、男女間の格差の話になり、コロナの影響の話が続き、最後には、政党ごとの支持者の傾向と格差の関係を持ち出し、自民党は、所得再配分については、野党主流派とそう変わらないのに、一部の新自由主義者を取り込むために、政策が右傾化しているという。そして、新自由主義者を集める別の政党が出てくれば、最右翼は自民党を離れてそちらに行くので、自民党は、逆にリベラル陣営との協調をしやすくなるだろうと予測している。
この本が出たあとの、2015年7月の参院選では、現実に、参政党などの新自由主義政党が躍進したので、この著者の予測が正しければ、自民党は、立憲民主党などとの協調路線に移行するだろうということになるが、果たしてそうなるのか、あるいは逆に、参政党などにより近づく方向に移行するのか、今後の政治の変化が興味深い。 -
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格差社会の形成が1970年代から始まっていた等、ジニ係数の推移からデータに基づいて説明があり説得力がある。一億総中流の古き良き時代の幻想は勘違いだったとの主張は面白い。たしかに設問方法が3段階なら中流と答えるし、過去の比べて暮らし向きが良くなったら中流と思えるし、他国のアンケートでも中流が多くて日本だけが中流と思う人が多かったわけではないという証拠をつきつけられると、うならざるを得ない。他国や他人の生活を知らなければNepalが幸福の国と信じていたネパール人と同じだね!
中間階級を資本家階級でも労働者階級でもない層と分類して、独立自営の旧中間階級とホワイトカラーの新中間階級に分ける。労働者階級から中間階級に一定の率では移動できるが、父親の階級と子供の階級が同じになりやすい等、階級の固定化も見て取れる。中流の思想をクラスター分類うすると10%の中流右翼、40%の中流保守、50%の中流リベラルに分けられる。自民党の受け皿は中流右翼・中流保守であり、中流リベラルと中流保守を統合する政治団体が望まれるとする(民主党政権が失敗して混乱の時期)
NISA等、中流が資本家に移行する方策議論があると、もっと良かった。 -
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自分の暮らす社会の現状は、大雑把でもいいので把握しておきたいものだ。その点で本書は、格差拡大の現状分析、各階層の意識を知る良いきっかけを与えてくれる。
「格差拡大は社会に対して多くの弊害をもたらす」
自由競争の社会で自らの弛みない努力の結果、富を得ることは良くないことなのか?
過度な競争主義は徒に格差拡大を加速させるのか?
社会はどうあればよいのか?
考えることが沢山ありそうだ。
本書は、日本社会における階級構造の固定化と格差の拡大を、独自の調査データ(東京、名古屋、大阪の20から69歳の住民約4万人)をもとに明らかにし、日本の社会がどのような方向に進むべきかを問いかける。
この調査データ、質問に対する回答に対し、さまざまな角度から分析している。年収とか金融資産の残高とか自分はどの辺なのかとついつい数字を見て、安心したり、不安になったりする。
やはり人は、悲しいかな同世代の中でどの辺に位置しているのか、とても気になると思う。幸福の度合いは絶対的水準があるのではなく、相対的なもの、つまり、あの人より多い、上だと思う意識何だろうと思ってしまう。(この辺の記載は本文とはあまり関係ない)
格差拡大は多くの社会的弊害がある。貧困層が拡大し、多くくの人が困難な人生を強いられる。教育の格差、そして命の格差が生み出される。社会保障支出は増大し、国家は財政危機に陥る。消費が伸び悩み、景気は低迷する。社会から連帯感が失われ、人々の社会活動への参加が減少し、犯罪が増加する。こして社会が病んでいく…
所得再配分だけでは最終的な問題解決にならない。格差拡大の背景にある階級構造を一変させる必要がある。
ここはやはり政治の力が必要なんだろうな。選挙を前にバラマキ政策だけが横行する現状を鑑みるにやるせない気持ちになるのは僕だけなんだろうか。
失礼ながら日本の政治家の皆さんに是非とも読んでもらいたい1冊。 -
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何かで紹介されていた。
東京23区の各区を住民の学歴や収入、就労している業種などで比較して、分析するという内容。
確かに区によって雰囲気や物価が違うし、住宅にかかるお金も違う。でもそこまで区による違いがあるだろうか?と思う。
学歴や将来の収入は、どの区の出身か?ということよりも、本人の意思や、両親の経済力や考え方で決まってくると思う。大人になってからどこに住むかは個人の価値観だと思う。
周辺区は収入が低く、都心区は収入が高い傾向はあると思うが、それが区の価値を決めるわけでもないのに、底辺や頂点などと序列をつけていて、自分自身は周辺区、都心区のいずれの出身でも在住でもないが不愉快に感じた。 -
Posted by ブクログ
興味深い内容ではあったけど、表面を撫でて終わっちゃったなーという感じ。特に一般的な読者にとっては各区の分析が本書のキモだと思うので、そこにページを割いてもらいたかった。港区の意外な一面とか、杉並区内においても所得格差に西高東低が見られるとか、もっとセンセーショナルにぶち上げてもいいじゃん。ダメ?そしてそのあたり深掘りしたらいいじゃん。
下町と山の手の混淆という解決策も曖昧で、具体的にどうするの?って感じ。著者からすると新中産階級が下町に降りてきて混淆が進んでるのよね?よりフラット化することにならない?そうであるにもかかわらず格差は依然解消されていないように思われるけど。
とはいえ面白かったので三多摩バージョンも書いてくれないかなーニュータウンの盛衰とか分析してさ。 -
Posted by ブクログ
東京23区を町丁目単位まで分解して格差と階級について視覚的に分かりやすく分析。大きな話の流れとしては東京の東西、山手・下町に格差があるというもので、違和感のあるものは少なかった。
学びのあった点をいくつか挙げると、
・東京23区は他の都府県と比べても格差の大きい都市であること
・江戸期の山手は田舎侍が多く、むしろ下町の方が商売の活気もあり文化的に優位であったこと
・明治期以降、山手と下町に逆転が見られ、山手側住民は子供への教育等を通じて下町を下に見る考えを再生産・固定化させていったこと
・そうした中にあっても、所得の高い区に低所得者層の多いエリアがあったり、所得の低い区に利便性の高い沿線一帯など比較的所得の高いエリアがあったりと、東京の空間構造は複雑であること
・江戸期の山手・下町がそれぞれ東西に延伸する一方で、旧来の山手・下町は都心としての一体性を強めていること。
最後に著者は高齢化や新中間層の都心回帰などによって山手的なものと下町的なものの混在が今後進むとしている。個人的には西側の住宅地の地盤沈下はあるかもしれないと思ったが、山手・下町の形成について歴史を振り返ってせっかく詳細に解説していたのに、最後に曖昧な山手・下町論に走ったのは残念だった。