橋本健二のレビュー一覧
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格差社会の形成が1970年代から始まっていた等、ジニ係数の推移からデータに基づいて説明があり説得力がある。一億総中流の古き良き時代の幻想は勘違いだったとの主張は面白い。たしかに設問方法が3段階なら中流と答えるし、過去の比べて暮らし向きが良くなったら中流と思えるし、他国のアンケートでも中流が多くて日本だけが中流と思う人が多かったわけではないという証拠をつきつけられると、うならざるを得ない。他国や他人の生活を知らなければNepalが幸福の国と信じていたネパール人と同じだね!
中間階級を資本家階級でも労働者階級でもない層と分類して、独立自営の旧中間階級とホワイトカラーの新中間階級に分ける。労働者階級 -
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自分の暮らす社会の現状は、大雑把でもいいので把握しておきたいものだ。その点で本書は、格差拡大の現状分析、各階層の意識を知る良いきっかけを与えてくれる。
「格差拡大は社会に対して多くの弊害をもたらす」
自由競争の社会で自らの弛みない努力の結果、富を得ることは良くないことなのか?
過度な競争主義は徒に格差拡大を加速させるのか?
社会はどうあればよいのか?
考えることが沢山ありそうだ。
本書は、日本社会における階級構造の固定化と格差の拡大を、独自の調査データ(東京、名古屋、大阪の20から69歳の住民約4万人)をもとに明らかにし、日本の社会がどのような方向に進むべきかを問いかける。
この調査デー -
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何かで紹介されていた。
東京23区の各区を住民の学歴や収入、就労している業種などで比較して、分析するという内容。
確かに区によって雰囲気や物価が違うし、住宅にかかるお金も違う。でもそこまで区による違いがあるだろうか?と思う。
学歴や将来の収入は、どの区の出身か?ということよりも、本人の意思や、両親の経済力や考え方で決まってくると思う。大人になってからどこに住むかは個人の価値観だと思う。
周辺区は収入が低く、都心区は収入が高い傾向はあると思うが、それが区の価値を決めるわけでもないのに、底辺や頂点などと序列をつけていて、自分自身は周辺区、都心区のいずれの出身でも在住でもないが不愉快に感じた。 -
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興味深い内容ではあったけど、表面を撫でて終わっちゃったなーという感じ。特に一般的な読者にとっては各区の分析が本書のキモだと思うので、そこにページを割いてもらいたかった。港区の意外な一面とか、杉並区内においても所得格差に西高東低が見られるとか、もっとセンセーショナルにぶち上げてもいいじゃん。ダメ?そしてそのあたり深掘りしたらいいじゃん。
下町と山の手の混淆という解決策も曖昧で、具体的にどうするの?って感じ。著者からすると新中産階級が下町に降りてきて混淆が進んでるのよね?よりフラット化することにならない?そうであるにもかかわらず格差は依然解消されていないように思われるけど。
とはいえ面白かったので -
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東京23区を町丁目単位まで分解して格差と階級について視覚的に分かりやすく分析。大きな話の流れとしては東京の東西、山手・下町に格差があるというもので、違和感のあるものは少なかった。
学びのあった点をいくつか挙げると、
・東京23区は他の都府県と比べても格差の大きい都市であること
・江戸期の山手は田舎侍が多く、むしろ下町の方が商売の活気もあり文化的に優位であったこと
・明治期以降、山手と下町に逆転が見られ、山手側住民は子供への教育等を通じて下町を下に見る考えを再生産・固定化させていったこと
・そうした中にあっても、所得の高い区に低所得者層の多いエリアがあったり、所得の低い区に利便性の高い沿線一帯な -
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2030年、フリーター第一世代が65歳になる。この世代は内部格差が大きい。
21世紀になって、老人の非正規労働者が増えた。
アンダークラスと失業者と無業者は同類。
就職氷河期は1994年から2007年まで。
戦後、専門学校は大学に昇格。一部できない学校は短大になった。やがて廃止されるはずが、女子学生が増えたため、恒常的制度になった。今は4年制大学が増えたため、全盛期の2割程度になっている。
第三次ベビーブームは幻だった。
第2次ベビーブーム世代は、氷河期世代とかなりダブっているため。
氷河期世代のアンダークラスは、塾や予備校に通ったことがない人が44%と多い。
アンダークラスはネオリベラ -
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秋葉原で通り魔殺傷事件を起こした加藤智大の掲示板には、誰にも相手にされない孤立感、派遣労働者である自分の境遇からくる劣等感、そして将来への絶望が、赤裸々に綴られていた。雇用は不安定で、職場は固定せず、しかも仕事内容は常に単純労働の繰り返し。書き込みからは製造業派遣で働く若者の寒々とした心象風景が鮮明に浮かび上がってくる。インターネット上には、加藤を非正規労働者の代表として賞賛する書き込みが多数出現している。その後、通り魔殺傷事件は、何度も起きている。いま日本は危機的状況にある。アンダークラスの問題はいつ身に降りかかるか分からない問題。他人事と等閑視はできない。格差を縮小し貧困をなくすことは喫緊
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読み終わってみて、普通。この類の内容のものが非常に多くなった最近の状況で、何か新しいものを付け加える難易度は確実に上がっている。そういうところからすると本書に新味はない。
本書のメッセージがあるとすれば、それは、現時点ではまだバラバラな状態にあるアンダークラスと分類される人たちを結集して、それは政治的な意味においてもそうであるが、他の恵まれたグループに立ち向かう力を発揮させることにあるということであろうか。ある種のアナーキーな、大正後期から昭和の初めにかけて一時期存在した無産勢力にも類似する、そういった新しいグループの組織化である。
革命を起こすのか、テロなのか、言いっぱなしの感がある本