時岡敬子のレビュー一覧

  • 朝鮮紀行

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    官僚の腐敗等で貧困饑餓等ひどい状態の国を旅するスーパー旅人イザベラ・バードは60歳すぎの女性。過酷な旅ほど旅行記として面白いという訳で、お国の事情はその時代たまたまそうだっただけ。隣国にありがちな優越感で読む輩は器が極小だろう。

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    2010年04月07日
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

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    平凡社の「東洋文庫」版の『日本奥地紀行』は随分前に買っている・ただ、平凡社のものはバードが東北、北海道の旅に出てから部分しか収録されていない。そこで、とりあえず(上)だけ買った。確か、後半部も「東洋文庫」に収録されていないものがあったはずなので買うことになると思うが、書店には(上)が二冊並んでいて(下)はなかったのだ。

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    2009年10月04日
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

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     1878年、横浜港に上陸した英国人女性旅行家イザベラ・バードは、欧米人未踏の内陸ルートで、東北・北海道への旅を敢行した。欧化の希薄な、日本の原風景的色彩を色濃く残す地域の探訪を試みて。現地交流を通し、つぶさに観察された維新後の日本の文化、習俗、そして、北方の自然の美しさが、活き活きと綴られる。本書は、著者が故国の妹に日本の見聞を書き送る形でまとめられている。
    「植生と緑の豊かさは実にすばらしく、日本はエメラルド諸島と充分呼べるくらいである」。序章にそう書かれた日本の印象は、東北の米沢に辿り着いたところで、「申し分ないエデンの園で…微笑みかけているような実り豊かな地です。繁栄し、自立した東洋

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    2009年10月04日
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

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    江戸以外の地方について、淡々と書かれていて、当時の農家の悲惨さが驚きと共に、沁みてくる。
    100年足らずで、よくもここまで津々浦々まで近代化したものだと驚く。

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    2025年08月08日
  • イザベラ・バードの日本紀行(下)

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    多和田葉子の本に出てきたので。
    東北は雨ばかり。アイヌの記述は興味深い。
    形容詞の使い方が直截的。

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    2025年06月28日
  • イザベラ・バードの日本紀行(下)

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    前半部分は、蝦夷への旅。

    気候も、本州を旅していた時ほど雨にたたられなかったためか、北海道はかなりバードさんの好みに合っていたようです。
    旅自体は、相変わらず、危険を伴う部分があったり、困難だったりする部分もあったけれど、風景を愉しむ描写が、かなりあります。
    バードさん、植物の種類にも詳しく、地形や地質についての知識もあるようです。

    蝦夷では主に、アイヌとの触れ合いについて、描いています。
    私のもっていたアイヌのイメージは、自然の中で自然に生かされ、神を感じながら生きる、力強い人々というモノでしたが、少し違うようでした。
    未開人で、発展というようなことは考えず、穏和である、お酒を飲む事を無

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    2024年10月01日
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

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    佐々大河さんの漫画『不思議の国のバード』を読んだので、やはりこちらも読んでみようと思いました。
    が、思った以上に時間がかかってしまって、、
    以前は、もっとどんどん読み進められたのに〜と思う今日この頃、、、

    それはともかく、漫画のバードさんのイメージがさすがに強くて、あのバードさんがガシガシ歩いている場面とか馬から落ちそうになっている場面が目に浮かぶのですが、とくに違和感は感じません。


    こちらは、全文、妹に宛てた手紙の形式で書かれています。
    青森に着くまでが上巻なのですが、とくに後半、天気に道を阻まれ、なかなか進むことができません。
    六月から七月にかけて梅雨の時期に旅をしようというバードさ

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    2024年09月18日
  • イザベラ・バードの日本紀行(下)

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    下巻で印象的だったのはアイヌと仏教についての視察や考察。イザベラ・バードは蝦夷地に辿り着き、アイヌとも触れ合う。アイヌへの印象は悪くなかったようだ。

    ー 「多毛のアイヌ」と呼ばれてきたこの未開人は、鈍くて、温和で、気立てがよくて、従順である。日本人とはまったく異なった民族である。肌の色はスペインやイタリア南部の人々に似ており、顔の表情や礼儀・好意の表し方は東洋的というよりむしろ西洋的である。背こえ高くないとしても、日本人よりずっと肩幅が広くてどっしりとした体格をしており、髪は水黒で、非常に柔らかく、頭にふさふさと生えてたれていて、くせ毛はときおり見られるが、巻毛の性質はまったく示していない。

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    2024年07月26日
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

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    150年前の自分のご先祖さまの厳しい生活ぶりを目の当たりにしたような作品だった。

    暑さ寒さ、自然や病気との戦い、食べ物や着るものにも不自由する暮らし。
    また、この時代に生きる女性がどれだけ虐げられていたか。
    その中でも、日本人の慎み深い生き方や、旅人に対する心遣いが知れて、うれしくなった。
    また、運送会社の前身の描写にも、現代に近いものを感じ、資料としても素晴らしいと思う。
    今を生きられることに感謝。

    金谷ホテルにもぜひ行ってみたい。

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    2023年02月17日
  • イザベラ・バードの日本紀行(下)

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    蝦夷を旅し、東京に戻る。京都を旅し、伊勢神宮へ。京都へ戻り、大阪へ。神戸に寄って東京に戻る。
    そして帰国

    アイヌ民族を見つめる眼差しは、個人的な印象を含めて公平というかフラットな感じを受ける。観察者の目という気がする。思い出すのは「ゴールデンカムイ」、本筋は別のところにあるのだけれど、背景に描かれるアイヌの生活や彼らとの関わりが面白い。

    宗教面やこの後の日本の進路などの考察にうなずけるところが多々ある。今は少しは良くなっていると思えるところもあるし、変わってないねぇと思うところもある。
    ある国のやり方が全部素晴らしいって言うことはあり得ないと思っているので、良い所は取り入れて見たら?という

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    2021年07月09日
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

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    明治になって10年ほど経った日本をイギリスの女性が旅をする。この感では東京~新潟~青森、自動車も鉄道もほぼ無くほとんどは「村」泊まるのはほとんど旅籠。ノミやダニが多く空調はなく個室とは名ばかり。通訳兼従僕として一人を雇い移動する。2021年の日本人にはとても無理な気がする。
    訪れた場所で感じたことが妹や友人への私信という形で描かれる。マイナス的な表現がたくさんあるけれど、嫌いとかいやという感情は感じられない。何よりも自然が好きなんだろうなと思う。

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    2021年07月08日
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

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    明治初期に日本に来た英国女性探検家の紀行文。ネット上で書かれていたので読んでみたが、比較的冷静な書き方をされていて好感が持てた。この時代(明治初期)の田舎暮らしの非衛生的な部分、その一方で女性一人で旅しても全く危険がなかったという点、特にスリ・かっぱらい・置き引きなどが全くなかったといって驚いていた点は非常に興味深かった。暮らしが貧しくても人のものをとろうとしない当時の日本人の精神性の高さがにじみ出ていた。でも唯一の欠点は翻訳者のせいなのか冗長な部分が多く読むのに骨が折れた。もっとすらすらと読み解く事ができたら星5だった。

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    2016年03月12日
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

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    1878年にイギリス人女性が日本を旅したときの記録(手紙)をまとめたもの。
    日本人の知らない日本がそこにあるから、この時代のことを知らない方が楽しめるかな。
    けど物が物なので読むのが結構辛くなるかもしれない。(改行が全く無く、びっちりしているため)
    なのでチマチマと読んでタイムスリップ感を楽しむのがいいように思う。
    当時の日本人には今みたいな清潔感の概念がないんだーとか。
    プライバシーがこれっぽちもないとか。
    食事とか。その他色々。
    どうやらイザベラ・バードさんは沢庵と味噌汁が嫌いな様子。

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    2012年07月04日
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

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    明治初期の日本の風土を読み取れる貴重な資料。金谷ホテルの前身の金谷邸の記述が興味深い。
    また、先進国の女性から見た未開の土地の評価とすれば、かなり好意的に日本を見てくれていると考えられる。ここから一世紀と少しで現代の日本があると思うと、やはりちょっとした奇跡のように感じられる。

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    2012年01月10日
  • イザベラ・バードの日本紀行(下)

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    後半は北海道と、観光地。
    上巻ほどわくわくはしないけど、人間性溢れる筆致は健在ですので安心して読めました。

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    2011年07月09日
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

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    ネタバレ

    劇場は最初の演劇が草地で催されたところから、芝居屋と呼ばれます。日本の演劇の原点は、他のおおかたの国と同じように、宗教的なもので、その第一の目的は神神の怒りを沈めることにありました
    日光とは太陽の輝きと言う意味で、その美しさは詩歌に詠まれ絵画に描かれて日本全国に知れ渡っています。山々は1年の大半を雪にすっぽりと、あるいはまだらに覆われ、神として崇められるその王者たる男体山を中心に、大連山を形成しています
    汝あまねく世に出でて神のあらゆる創造物に福音を説け
    宗教能力は日本人の天性から失われてしまったようだ

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    2021年06月08日
  • 朝鮮紀行

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    (01)
    当然のことであるが,朝鮮半島にもさまざまな地域差があって,普通,わたしたちは,ソウルの現代をもって半島の画一を想像する.本書は,海を挟んで向こう側の大陸の多様な事情(*02),とりわけ日清日露戦争,第一次大戦,日中戦争,太平洋戦争などの日本が行った近代戦以前や,その端緒にあった朝鮮の特殊な事情を知る上で,ひとつの資料となりうるであろう.

    (02)
    たとえば,松.アカマツの風景は日本列島でも見慣れているが,当時の朝鮮半島でも著者は,松とはげ山の印象をところどころで捉えている.そして虎.日本列島には生息しない大型の哺乳類であるが,この獣による人的被害が,半島の人々に恐怖を引き起こし,彼

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    2018年07月05日
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

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    今の日本に通じるもの、失ってしまったものがありのまま第三者の目で淡々と語られる。
    動植物に関する洞察はさすが英国人。文明国、キリスト教国としての上から目線に辟易する場面もあるものの、醜くて汚いと言いながら基本的には日本人の勤勉さを称賛する言葉に満ち溢れている。
    彼女が辿った道の地図があるとなおわかりやすいと思った。

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    2016年11月09日
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

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    本紀行 上 イザベラ・バード
    上巻は東京から東北縦断の旅。1878年というと大久保利通暗殺の年で(文中にも事件の言及がある)、そんな時代に外国人女性が東北を旅することの困難さは現代の感覚からは想像もできない。移動手段にしろ食料事情にしろ衛生状態にしろ、相当劣悪だったんだろう。
    それにしても、イザベラ・バードの観察・描写の細かさ正確さには目を見張るものがある。日本に関する情報が圧倒的に少ないなかで、旅で見聞きした事ごとをこれだけ丹念に写し取れるのはすごい。19世紀の日本なんて現代日本人にとっても異世界なので、こうした異人による丹念な描写のおかげで当時の景色をイメージすることができる。
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    2016年03月28日
  • イザベラ・バードの日本紀行(下)

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    イザベラ・バードの日本紀行 下 イザベラ・バード
    下巻は蝦夷探訪と関西方面への旅路。
    関西パートはわりと退屈で、後に出た短縮版で削除されたのも頷ける。
    いっぽう、蝦夷パートはとてもおもしろい。アイヌの村を訪れ、滞在し、アイヌ人と交流した様が、いきいきと描かれる。そしてそれは、今となってはおそらく失われてしまった文化の貴重な記録でもある。
    それにしても、バードさんの情報収集能力はちょっと驚異的だとおもう。単に見聞きした内容だけでも相当な記述だけど、それに加えて文化、政治、経済、風俗と全方位的にたいへんな量の情報を盛り込んでいる。たかだか数ヶ月の旅でここまで日本を知ることができるのかと。その意味で

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    2016年03月28日