川上徹也のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
江戸時代で商業的に成功した人の行動を、マーケティング視点から現在でも通用する事例を紹介している。
いわゆる藩主と呼ばれる人も2名(富山藩前田氏、富山の置き薬、佐賀藩鍋島氏)紹介されている。
鍋島氏は司馬遼太郎の短編小説で書かれていた内容と同じ箇所もあり、おぉ同じだと思いつつ読んだ。
マーケティングなどと行ってありがたがっているが、実際は顧客のニーズを見極めてそれに会う制度を作れば成功に近づくと言う事がよく分かった。
そしてここでしょう解されている人は学術的な視点ではなく、商売の中で、現在のマーケティングでも通用する手法を採用するという事は、やはり大天才だと言うことだと言うことなんだろう -
Posted by ブクログ
今の時代に一番必要だと思っている〝重要なあるモノ〟――物語――について。
モノ消費に関しては、ネットショッピングの普及で実店舗の存在価値が失われた事は言わずもがな。
著者は“ストーリーブランディング”という言葉を提言する。
「何かの体験をする=コト消費」ではない。
体験型コト消費を狙っても、なかなかうまくいかない。単発消費に留まってしまうため。
大切なのは「コト」と「モノ」を結ぶこと。
そしてお客さんと深い関係をむすんでいく(リピーターか?)「物語(ストーリー)」が必要と説く。
それを「モノガタリ消費」と呼称。
一種のブランディングか。
読んでいて、目に見えない体験だけでは人は金を落とさない -
Posted by ブクログ
年末、宝塚の中山寺にお墓参りに行った帰りに、尼崎に住む息子の下宿に立ち寄った。大通りに面した駐車場に車をとめ、息子の下宿に向かう道すがら小さな本屋さんがある。その書店の店主、小林由美子さんのエピソードをまとめたものが本書だ。その小林書店の一面は本書がずらりと並んでいる。
ノンフィクションである由美子さんのエピソードの間に、フィクションである本の取次会社の新人社員の成長譚が差し挟まれる。ノンフィクションのエピソードは心打ち、痛快でもある。エピソードを引き出すノンフィクション部分も面白かった。
町の本屋さんが成り立っていた頃を知っている。本好きは、本屋さんで本を買わないといけないな。