久保俊治のレビュー一覧

  • 羆撃ち
    日本で唯一の羆ハンターである著者の自叙伝。北海道に住み、大学を卒業してから40年間、最初は一人で、数年後からは猟犬「フチ」とともに羆、鹿をはじめとする動物と闘う日々を過ごす。また、狩猟の本場アメリカにも修行に出かけ高い評価を受けている。若い時の著者は専業プロハンターのため、自然動物に近い繊細な感性を...続きを読む
  • 羆撃ち
    幼少の頃から実父に猟の手ほどきを受けた著者は、大学卒業後、猟
    だけで食べていくことを決意して、山での生活を始めます。獲物の
    肉や皮を換金して生計を立てる暮し。ウサギ、キツネ、シカなど何
    でも獲りますが、一番の狙いは羆。著者が目指したのは、タイトル
    の通り「羆撃ち」だったのです。

    一人で山に入った著...続きを読む
  • 羆撃ち
    北海道の「本物の」猟師による半生記。
    猟師としてのドキュメントに加え、
    「優れた羆猟犬には一生涯に一度めぐり会えるかどうか」と
    いわれる程難しい、羆猟犬とのエピソード。
    さらにはハンティングの本場アメリカへの
    単身修行記と、ただでさえ魅力的な題材の数々を、
    見事な文章で表現に昇華させている。

    やは...続きを読む
  • 羆撃ち
    北海道でプロの猟師だった著者の半生が書かれた本。
    狩猟生活について、作者のの実体験がとても興味深くて新鮮だった。
    探し追いつめていく過程、研ぎすまされていく感覚におどろく。
    その鋭さを持っての観察力と予測はほんとうに見事で感動する。

    大自然を深く知る作者の経験からあふれ出てくるような自然の描写がと...続きを読む
  • 羆撃ち
    北海道にただ一人の熊撃ち(マタギ)
    雪深い山の中で、わずかな兆候を探り
    熊と対峙する主人公は、アイヌのように
    自然を尊ぶ姿勢で好感がもてます
    木々が風にゆれ、小さな雪塊が転がる
    様子が文章から伝わり、kitanoも幼少の
    ころさんざん彷徨った「山」の世界に
    誘われました
  • 羆撃ち
    自分の命をみつめるということは
    他者の命もきちんとみつめることなんだと思わされた

    例えそれが獣や草木だとしても、何かの命を奪っていること
    そのことを忘れてただ奪っていては、自らの命さえみつめられない

    自分の命をしっかりみつめられれば、他者のいのちをみつめられる
    そして生態系から外れることはない
    ...続きを読む
  • 羆撃ち
    小さな頃から父に連れられて猟に出ていた私は
    成人を迎えてすぐに銃のライセンスを取り
    大学卒業後は故郷の北海道でプロの猟師になった。
    雪の中にテントを構えビバークを繰り返しながら
    何日もかけて羆やシカたちを追う。
    猟師になって2年後に猟の方法を掴んだ私は
    猟犬を育てるという夢を実現するため犬探しをし
    ...続きを読む
  • 羆撃ち
    私の親世代

    大学を卒業後
    職業ハンターとなり
    猟だけで生活を送る

    獲るもの、捕らえるもの
    との間には
    一瞬の隙も許さない
    「気」があり

    研ぎ澄まされた感覚をいっぱいに広げ
    全人格で対峙する尊厳
    が必要なのだ
  • 羆撃ち
    簡潔な文章で分かりやすく、その類い稀なる経験に圧倒される想いがした。命に対する畏れ、大切さ、そしてフチとの絆、筆者のタンタンとした語りにあふれている。
  • 羆撃ち
    大学卒業後、プロのハンターになった若者の半生記。北海道、アメリカンロッキーを駆け巡る。狩猟犬「フチ」との関係が愛おしい。
  • 羆撃ち
    2009年4月25日 初版弟1刷発行(5月中に増刷決定)

    うまく文字にできず、読後ずいぶんたってしまった。
    理由は二つ。ひとを食うヒグマの恐ろしさに怯えたことと、作者の文章がうますぎること。
    ノンフィクションなのに小説を読むように感じてしまったからだ。

    熊は世界では7種いて日本にはツキノワグマと...続きを読む
  • 羆撃ち
    「くまうち」を読んでいると思っていて,よくよく見ると「ひぐまうち」:1947年生まれの現在は牧場主兼羆撃ち猟師でローマ字を読んで「くまうち」と読ませると再認識〜小樽に生まれ,銃猟が好きだった父の影響で大学生の時に免許を取り,山での暮らしを選択した。小樽周辺では鹿を撃ち,標津に羆が出没すると聞いて勇ん...続きを読む
  • 羆撃ち
    実話である、ということが更に感動します。フチというアイヌ犬との出会い、羆を倒すその1点にかけて過ごす日々。自然への畏敬、自然の一部としての自分。今となっては望むべくもありませんが、あこがれの生き方です。
  • 羆撃ち
    長年にわたり羆撃ちとして活躍してきた作者の狩猟生活の記録。
    北海道での数々の狩猟やアメリカでの修行、そして猟犬との生活について記されています。
    作者の純粋な狩猟者としての、狩猟や生命との向き合い方を知ることができ、深く考えさせられる内容になっています。

    ちょっと長いですが、読みやすく非常に面白い本...続きを読む
  • 羆撃ち
    小学生の頃、秋田のマタギを知って、猟師に対する畏敬の念を抱くようになった。
    本書はその気持ちを改めて思い起こしてくれた。
    同じ日本で、このような自然と、その真ん中で暮らす人がいる事に、勝手な感動を覚える。故星野道夫氏の言葉に通じるものがある。
  • 羆撃ち
    北海道でハンターを営む著者と、相棒の猟犬フチ。ハンターへの道のりや、獲物をしとめる様子を生々しく書く。
    ハンターって、あまり身近な職業ではありません。現実離れした雰囲気があるし…。しかし著者は、凛とした姿勢でハンターへの道をまっすぐ進んでいきます。ご本人には失礼ですが、かっこいいと思いました。
    狩り...続きを読む
  • 羆撃ち
    筆者が初めて羆を撃つシーン。最初に放った弾は生まれたばかりの小熊に当たる。怒り狂い猛然と立ち上がる母熊にもライフルを向け、仕留める。その側には母親と兄弟をなくしたもう一匹の小熊が。淡々と綴られるこのシーンを受け入れることが出来るかどうかで、その人にとってのこの本の価値は決まるだろう。
    過剰な生命賛歌...続きを読む
  • 羆撃ち
    北海道の道東で実際に羆撃ちをしていた方の実体験を元に書かれたエッセイ風の小説。
    私自身が歩いたことのある地域に近いこともあり、切々と感じるリアリティと、雪山の静けさ、羆への敬意と恐怖、猟犬「フチ」への信頼と愛情が伝わってくる。
    こういう生活に憧れる一方、作者自身も牧場を持ち、山での生活に区切りを付け...続きを読む
  • 羆撃ち
    親について狩猟をするうちにその魅力に取りつかれ、職業としてしまう著者の半生。文章は小説家のようにはいかないが内容は波乱万丈で、どきどきさせられる場面が続く。その場に居合わせた者にしかわからない緊張感を第三者に説明することはかなり難しく、そこは読者の想像力でカバーするしかない。フチの登場ですばらしい盛...続きを読む
  • 羆撃ち
    射止めた羆(ヒグマ)の腹腔内に溜まった血に、かじかんだ両手を突っ込み温める。まだ脈を打つ羆の命の息吹を感じると共に、温かさから生命を引き継ぎ、彼が生きてきたことを忘れない。
    ランニング後のポカリからですら生の潤いを感じるのに、数週間かけて極寒の山中で山の主を対決した後の肝臓は、どんな味なのだろうか...続きを読む