久保俊治のレビュー一覧

  • 羆撃ち
    北海道の道東で実際に羆撃ちをしていた方の実体験を元に書かれたエッセイ風の小説。
    私自身が歩いたことのある地域に近いこともあり、切々と感じるリアリティと、雪山の静けさ、羆への敬意と恐怖、猟犬「フチ」への信頼と愛情が伝わってくる。
    こういう生活に憧れる一方、作者自身も牧場を持ち、山での生活に区切りを付け...続きを読む
  • 羆撃ち
    親について狩猟をするうちにその魅力に取りつかれ、職業としてしまう著者の半生。文章は小説家のようにはいかないが内容は波乱万丈で、どきどきさせられる場面が続く。その場に居合わせた者にしかわからない緊張感を第三者に説明することはかなり難しく、そこは読者の想像力でカバーするしかない。フチの登場ですばらしい盛...続きを読む
  • 羆撃ち
    射止めた羆(ヒグマ)の腹腔内に溜まった血に、かじかんだ両手を突っ込み温める。まだ脈を打つ羆の命の息吹を感じると共に、温かさから生命を引き継ぎ、彼が生きてきたことを忘れない。
    ランニング後のポカリからですら生の潤いを感じるのに、数週間かけて極寒の山中で山の主を対決した後の肝臓は、どんな味なのだろうか...続きを読む
  • 羆撃ち
    日本唯一の羆ハンターの話。
    本人が書いたノンフィクションのドキュメンタリー狩猟話でした。
    事実なだけにリアリティがあってまぁ面白かったかな。
    文体も癖がなくて読みやすかったです。