海月ルイのレビュー一覧

  • 十四番目の月

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    子どもが誘拐され身代金を渡すシーンから始まる。が、話が進むにつれ、偶然が偶然を呼び、一気にラストまで持っていかれた印象。働きながら子どもを育てる母親がたくさん登場します。

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    2009年10月04日
  • 十四番目の月

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    二歳の幼児が誘拐され、身代金二千万円と引き換えに無事に戻ってくる。二千万円ってとこがミソです。んで、誘拐っていうと、身代金をどう手に入れるかが肝な訳ですが、そのへんは現実的かどうかはさておき、練ってあります。ただ大事なのはそこじゃなくて何故っていうところ。共感できるかどうかは経験値次第。

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    2009年10月04日
  • 十四番目の月

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    主婦の桑島樹奈は、スーパーで買い物中に二歳の娘を誘拐される。身代金とともに様々な場所を引き回された樹奈。犯人との接触はなかったはがだが、実は京都のホテルで身代金は奪われていた。離婚後三歳の息子と暮らすピアニストの奈津子は偶然、現場にいたのだが…。女の中の闇と光を描く傑作心理ミステリー。

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    2010年05月24日
  • 子盗(と)り

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    旧家に嫁いだものの子供に恵まれず、追い詰められて産院から新生児を奪おうとする女。
    暴力的な夫と姑に娘を奪われ、養育権までなくしてしまった女。
    望まぬ子供を出産しながら、その子に執着する女。
    3人の母親の情念が交錯して物語を構成する。

    3人の女の運命が偶然につながっていくストーリーの展開は、なかなかうまくできている。
    我が子を思う故に、常識や倫理を逸脱していく女たちの姿には、言葉に表せぬ「すごさ」を感じてしまう。

    第19回サントリーミステリー大賞受賞作である。

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    2009年10月04日
  • 子盗(と)り

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    「できちゃった婚」・・こんな言葉もある一方で、「不妊問題」で悩んでいる人は多い。

    ましてや、この小説の主人公のように由緒正しい家で、ことあるごとに姑からは愚痴られたら立場が無い・・

    「自分は母親になれないのか?」と悩み、美津子の心の中の闇の部分が、やってはいけないことに向うのだ。



    この小説には3人の女性が登場し、それぞれ交錯する。

    望んでも産めない女。子供を奪われた女。母親になれないのに執着する女。

    もちろんオレは男なので、それぞれの気持ちが「わかる」とは軽率には言えない。

    また、結婚して何の苦労もなく妊娠した女性にはわからないのだろう。

    女として妊娠できないことにプレッシャ

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    2009年10月04日
  • プルミン

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    信宏、孝、秀樹、雅彦。公園で遊んでいた四人の小学一年生は見知らぬ女から乳酸飲料のプルミンを貰い、それを飲んだ雅彦が死んだ。雅彦は他の子達に暴力をふるい、物品をとりあげていた。雅彦の母・佐智子に抗議した信宏の母・亮子は葬式で佐智子に「あんたが犯人だ」と罵倒される。現代の母親達の心の闇を描く傑作ミステリー。

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    2010年05月24日
  • プルミン

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     学校でいじめっことして有名な宇梶雅彦。楠田亮子の息子・信宏もいじめられていた1人だった。ゲームを奪われたという信宏の訴えを聞き、亮子は宇梶の家に抗議をしに行く。「うちの子は関係ない」とつっぱねる信宏の母親・佐智子と玄関で言い争いをしている最中、雅彦が吐血して倒れた。そばにはプルミン(乳酸飲料)の空容器が転がっていた・・・。

     子供のいじめとその親同士の関係。表面上は無難に付き合ってても、裏でこういうことが・・・というのがよく描かれていたなぁと。でもその分、最後のあの特殊な能力あっての真相解明は、ちょっと残念だった。それまでリアルだったのが、一気に現実離れした話になってしまった気がして。

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    2011年10月05日
  • 子盗(と)り

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    第19回サントリーミステリー大賞・読者賞ダブル受賞作。

     子供が欲しくてもどうしてもできない女、子供を引き取りたかったがどうしようもない男に親権を奪われてしまった女、臨月になるまで妊娠を軽く考えるいい加減な女・・・・・・それらの間で名前の通り、”子の盗り合い”になる話だった。筋書きとしてはありきたりなものではあったが、それぞれの執着心の描写がとてもリアルで怖いと思いつつ一気に読んでしまった。結局哲也は、1番幸せになれる所に落ち着いたということだろうな・・・。

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    2011年10月03日