あらすじ
公園で、乳酸飲料・プルミンを配っていた正体不明のプルミンレディー。飲んだ子供の一人が自宅で血を吐き、間もなく死亡した。亡くなった雅彦は、小学一年生ながら悪質なイジメで同級生達を支配していたボス。その母親も、実は周囲とトラブルがあり、母子ともに周囲の反感を買っていた。犯人の狙いは雅彦への復讐なのか? 子供たちを狙った無差別殺人? やがて第二・第三の殺人事件が起き…。真相は、見慣れた風景のどこに隠れているのかわからない。傑作ミステリー。
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Posted by ブクログ
プルミンおばさんからもらったプルミンで
男児が・・・
どうやって事件解決が進むのかと
思ったら後半急に探偵役に昇格した人がいて
あっという間落着な流れでした
犯人や動機などは、なるほどと思えるものでは
ありますが
Posted by ブクログ
なんとも後味が悪いお話。
いじめられっ子が知らない女から貰った
プルミン(ヤク◎トみたいなもん)を飲んで
死んでしまう。
犯人は誰なのか。
母親同士のドロドロとした心理戦。
子を持つ親としては複雑なドキドキ感で読みました。
Posted by ブクログ
幼児を持つ親にとっては、何とも気分がどんよりとする内容だった。
いじめる子供と、いじめられる子供・・。
親として、どこまで「子供のコミュニティ」に立ち入ることがベターなのか。
自分の子供が他人の子供にいじめられたら、たぶん黙ってはいられない。
ましてや、大きな身体の子供に力で屈服され、物を取られ、血が出るほど傷つけられたら・・。
その子が様々な手段で大人の目をかいくぐるような狡猾さを持っているとしたら・・。
そして、その親が全く聞く耳も持たず、先生も全然当てにならないとしたら・・。
実行はしないまでも、その相手の子供に「殺意」に似たようなものを持たないでいられる自信はない。
「プルミン」という乳飲料を中心に、「いじめ問題」「企業の販売競争」「政治家スキャンダル」などが複雑にからみあう。
特に「いじめっ子の死」がもたらした母親同士の憎しみや妬み、疑心暗鬼の心情は非常にリアリティを感じた。
小説に描かれるこの「プルミン」という乳飲料は、子供が大好きな飲み物であり、スーパーの店頭のみならず、女性が宅配している。
この背景をふまえると、どうしても「ヤクルト」を想像してしまった。
製品自体に問題はなくとも、殺人の道具に使われた飲み物だ。
日本中の同じような年頃の子供を持つ親がこの小説を読んだら、どうなるだろうか・・。
ヤクルトの宅配って誰も申し込まなくなってしまうかもしれない。
おりしも不二家のシュークリームの賞味期限問題が発覚した。
食の安全って、当たり前のことだけど非常に怖いものだ・・。
Posted by ブクログ
ある事件を切っ掛けに主人公を取り巻く様々な環境、感情が明らかになっていきます。
真犯人の動機より、母親たちの状況の方がよっぽど恐ろしい。
人間関係がこじれにこじれまくってます。
本当にこんな関係の人たちいるのかなあ。
誇張し過ぎのような気がする。
Posted by ブクログ
信宏、孝、秀樹、雅彦。公園で遊んでいた四人の小学一年生は見知らぬ女から乳酸飲料のプルミンを貰い、それを飲んだ雅彦が死んだ。雅彦は他の子達に暴力をふるい、物品をとりあげていた。雅彦の母・佐智子に抗議した信宏の母・亮子は葬式で佐智子に「あんたが犯人だ」と罵倒される。現代の母親達の心の闇を描く傑作ミステリー。
Posted by ブクログ
学校でいじめっことして有名な宇梶雅彦。楠田亮子の息子・信宏もいじめられていた1人だった。ゲームを奪われたという信宏の訴えを聞き、亮子は宇梶の家に抗議をしに行く。「うちの子は関係ない」とつっぱねる信宏の母親・佐智子と玄関で言い争いをしている最中、雅彦が吐血して倒れた。そばにはプルミン(乳酸飲料)の空容器が転がっていた・・・。
子供のいじめとその親同士の関係。表面上は無難に付き合ってても、裏でこういうことが・・・というのがよく描かれていたなぁと。でもその分、最後のあの特殊な能力あっての真相解明は、ちょっと残念だった。それまでリアルだったのが、一気に現実離れした話になってしまった気がして。