薮中三十二のレビュー一覧

  • 現実主義の 避戦論 戦争を回避する外交の力

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    近年、日本を取り巻く安全保障環境の脅威が増し、岸田首相は2027年度GDP比2%の防衛費を拡充することを決めた。筆者は、このことに対して警鐘を鳴らす。
    そもそも日本の脅威とは何か、防衛費2%が妥当であるのか、日本は今後どのような外交指針を持つべきか。これまでの日本外交や世界の潮流を踏まえて、ロジカルに述べる。
    本当に防衛費の増加が戦争の抑止になるのか、考えさせられる本である。

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    2024年05月11日
  • 現実主義の 避戦論 戦争を回避する外交の力

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    現在の日本を取り巻く安全保障について、筆者の意見が綴られた本。近日、防衛力の大幅な強化が必要だと一般論では唱えられているが、それに反旗を翻すスタンスをとっている筆者。しかし、筆者の論は理想的からは程遠く、より実務的、具体的なロジックが展開されている。

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    2024年02月23日
  • 国家の命運

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    六カ国協議の日本代表をとりまとめたアジア大洋州局長であり,最終的には外務事務次官であった藪中氏。
    その外交の実質トップが退任してすぐに書く外交の本なのだから,おもしろくないはずがない。
    普段,「外務省は・・・」と否定的に捉えることが多かったが,その外務省が実はどのように活躍していたか,活躍していなかったかがわかった。国際政治のバランスのようなものも感じ取ることができる。おもしろい。
    日本的外交は非常に敏感。例えば,オバマ大統領の一般教書演説に日本の名前が出るかどうかなどは,本来,日本としてはそれほど気にする必要がない事項。にもかかわらず,とくにマスコミが先導して,相手の反応を過大に感じ取りすぎ

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    2012年02月26日
  • 国家の命運

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    これまでに著者が携わってきた外交交渉の裏側や交渉術についての記述が面白い。個人的にはサミットの裏側で各国の代表者がどう動いているかの話が特に面白かった。長期的かつ国際的な視点を持って方針を決定することの重要さを感じた。

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    2011年10月17日
  • 世界に負けない日本 国家と日本人が今なすべきこと

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    グローバル人材の条件
    1.英語力
    2.情報力
    3.個の力
    4.ロジック力
    5.人間力

    瀬谷ルミ子さんの講演内容は経験に基づき興味深い。
    グローバル人材とはボーダレスに活躍できる人。それはフェアな物言いで言うべき事は言いつつ、不必要な敵は作らず、均等な関係作りができるコミニケーション力とバランス能力が高い人。とのこと。

    著者の経験に基づいた、国際的諸問題に対する意見が述べられていて興味深い。
    瀬谷ルミ子さんの講演は、著者が主催している、薮中塾グローバル寺子屋で行われたもの。

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    2022年07月10日
  • 国家の命運

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    北朝鮮の拉致問題のニュースで拝見したのが初めてだったと思う。外交官として国益を守るために様々な修羅場をくぐってきた人の言葉には重みがある。もっと主張すべきは主張していかなくてはならない。
    アフガンで農業・医療・教育で現地に深く根ざして貢献しているように、日本として何ができるのかをもっと胸を張って主張すべきというのは確かにその通りだと思う。われわれがもっとそういうことを理解して、日本がどのようなことができるかをきちんと言えるようにならなくてはならない。そうでないと外圧に屈し続けることにもなりかねない。

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    2019年01月19日
  • 核と戦争のリスク 北朝鮮・アメリカ・日本・中国 動乱の世界情勢を読む

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    外交交渉は駆け引きに次ぐ駆け引きの繰り返しだけど、今、それをできる外交官が少ないということなのかしら。国って、国益って何なんだろうってベタな感想。誰がどういう過程で、どう意思決定して交渉に臨むのか。わかったようなわからないような。少なくとも、韓国、中国、日本は友好な関係を築いていくことがベスト。それが「平和」につながる。日本は圧力よりも対話路線を選んだほうが良さそうだということなのかな。

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    2017年12月31日
  • 核と戦争のリスク 北朝鮮・アメリカ・日本・中国 動乱の世界情勢を読む

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    一方こちらはなぜ今になって。藪中氏に何が。前書きいわく、現役時代は関わりがなかったが最近の佐藤氏の活躍ぶりは眼を見張るものがある、と書いてあった。立命の先生らしい物言いを身につけられたようで。
    拉致被害者帰国がらみで田中均審議官が問題のある手段で交渉を行ったとされる件、佐藤優は普段散々罵ってるし、藪中氏は超当事者なのにまったく触れられてなかったのが気になった。

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    2017年12月17日
  • 国家の命運

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    外交官の仕事が分かる本。
    途中で著者の性格が出る部分があるが、今の世の問題もうまく定義できている。若い人にこそ読んでほしい本。
    下手に外交官の交渉方法は特殊な部分が多いので真似はしないでほしいかなーなんて思ったり。
    ただ政治を、一票を考える上で、とてもいいと思う。

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    2017年11月18日
  • 国家の命運

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    元外務事務次官の藪中さんの実録。
    外交、という交渉事の最上級ステージをどのようにとりしきるか、については自信の経験をもとに非常に示唆にとんだ解説だった。国家を背負っている立場から、最初は高めのたまを投げる。その上で各省の実情を把握して振り幅を決めて、最終的に60vs40になるように交渉をすすめる。このへんのノウハウは日常にも活かせるものだろう。
    それと、非常に共感したのが日本における最大の問題はデモグラフィー(人口動態)であるということ。少子高齢化、というが高齢化はよい、世界に誇って良い。少子化、がまずい。労働力人口の減少は、どんなすばらしい経済成長にも変えられない。これを止めるためには、出生

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    2012年11月16日
  • 国家の命運

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    国際交渉においては、受け身の姿勢でなく、オフェンシブな態度で臨むことが重要である。また、日本にはODA分野や技術力の高さなどで世界に貢献できる部分も多く、そのためにも攻めの姿勢が求められる。
    外交交渉においては、相手を知り、己を知ることが大切で、攻めの姿勢やロジカルさ、大胆さも求められる。
    少子高齢化が進む日本で衰退から脱却する為には、国内政策を大幅に転換することが必要だが、FTAや外国人労働者の受け入れなど外交もまた重要な役割を果たす。

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    2012年07月01日
  • 国家の命運

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    スケールの大きな話ではあるが、外交交渉における「51対49の原則」や「オフェンスこそ最大のディフェンス」という点は非常に参考になる。
    日本人としての誇りを持って、世界に立ち向かっていかなければいけない。

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    2012年04月12日
  • 国家の命運

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    小泉政権時に外務省の事務次官を担当した薮中氏の著書。元官僚が政治や現役官僚をバッシングするような今はやりの内容ではなく、外交交渉における交渉のポイントを平易な言葉で現実の案件を例示しながら記している。非常に読みやすい。
    元事務次官ということで外交関係の秘密や暴露は一切なし。ポイントも外交交渉において求められる人間と人間の関係とは、ということを中心に書かれているので具体的な事案の内容を知りたい読者には物足りないと思う。その意味で記録ではなく、ビジネススキルに近い内容である。
    しかし、本書を読むと、外交とは国のエゴのぶつかりあいだとか、政治家のパフォーマンスだとか昨今いわれるが、そうではなく、自国

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    2012年03月20日
  • 国家の命運

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    毎日の地下鉄3駅分の往復だけでほぼ読めました.ちりも積もれば山となる.

    ご存知の方も多いと思いますが,薮中さんが書かれたもので,外交がどういう風に進められているのか,詳しく知ることができます.

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    2012年01月14日
  • 国家の命運

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    良く言われる話であるが、日本は欧米という目標に追いついた後、方向性を見失った。著者の言葉「日本人は、戦後、何はともわれアメリカの言うとおりにしよう。それが間違いの無い道だ。という単純な思考パターンになったのではないか。」 外交の交渉担当のトップでもあった氏は、日本の政治家/官僚は米国の要求をいかに応えるか、のみに神経と思考を巡らし、どのように相手を攻撃(オフェンス)するかの思考が欠けている述べている。
    外交に限らず、仕事でも顧客様の要求に如何に応えるかが大事なポイントであることが多い。しかし、この思考パターンは、極めて日本的であるのだろう。ビジネスであれ、外交であれ相互依存関係が必ず成立する。

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    2012年01月08日
  • 国家の命運

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    元外務省事務次官の著者が語る、外交の現実。特に北朝鮮との交渉の裏側は興味深い内容だった。今後の日本は閉鎖的にならず、海外に対してより通商国家としての位置づけを推進すべき、という指摘は、学者や評論家でなく、実際に国家間の外交にあたった著者の経験を踏まえもので説得力がある。

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    2011年12月01日
  • 国家の命運

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    本人直々にいただいたもの!
    サイン入りww

    藪中さんの、長年にわたって積み重ねてきた
    交渉skillやテク
    そして数々の逸話が
    読みやすく並んでます

    近年の日本外交の裏側がわかる!
    役人のすごさを実感☆

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    2011年11月20日
  • 国家の命運

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    日本の国際貢献の在り方について、光を投げ掛ける書。
    自衛隊派遣でもなくお金だけでもない、世界的にも評価されている日本外交の一側面を、もっと報道してほしいと思いました。

    少子化については、フランスで出生率を2以上に押し上げた政策を挙げながら、外国人労働者受け入れ体制の強化もうたう。うーん?と思わせて、その心は、語学教育などのサポートや安定した地位の確立によって、外国人による社会問題を防ぐことにある。(国内では介護は賄えないとのご意見)

    若者の内向きについては、留学生の少なさを挙げ(が、人口に対する割合は同程度だし、今に始まった話だろうか?)発言の少なさを嘆く(恥の文化もあるが、欧米のように子

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    2011年11月14日
  • 国家の命運

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    友人に薦められた一冊。とても興味深かったです。そして、薮中さんの知的な文章が非常に読みやすかったです。学生時代に読んでおくべきだったな…。

    交渉のツボは、自分にもいかせそうだと思いました。
    それにしても、数十年後の日本はどうなっているんだろう…。。
    若者がもっと国外に出るべきって言うのがグサッと来ました。

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    2011年10月15日
  • 国家の命運

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    さくっと読めて、かつ内容がおもしろい。
    筆者の具体的な経験に基づいていて、
    交渉の場の雰囲気というのが伝わってくる。

    交渉においては、原則に依拠したロジックが大事というのは
    『ハーバード流交渉術』にも書いてあったことで、
    すなわちそれがグローバルスタンダードなんだろうな。

    あと北朝鮮がなぜ手ごわいかっていう章は読み物としてふつうに面白かった。

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    2011年10月03日