米倉誠一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
アヘン戦争から幕末、明治維新の頃の日本のイノベーターらのサクセスストーリーを追う一冊。高島秋帆、大隈重信、笠井順八、三野村利左衛門、岩崎弥太郎、高峰譲吉、大河内正敏らが紹介されている。
圧倒的な列強国を前に江戸幕府が崩れていく様、明治維新によって秩序維持に貢献してきた武士らが見捨てられていく様を見るにつけ、これらを現代日本に置き換えると、どんな現象になるだろうか?と思いを馳せた。例えば、共同体意識や所属の欲求を満たしてきた企業体の解体だろうか、選挙制度から政府のあり方がガラガラポンで変貌するとか。
ヒエラルキーの縦の序列・忠誠心が瓦解して、フラットな横への信頼に関係性が再編されている。そんな中で、これまで誇りを持って働いてきた多くの人たちの社会貢献が、今や「ブルシット・ジョブ(クソ仕事)」と吐き捨てられている。本書で描かれている時代も、戦後も、あるいは戦国時代もそうであったように、こんな世の中だからこそ、新たなイノベーターが誕生する。 -
Posted by ブクログ
・どうせ1回しかない人生、もっと愉快に生きようぜ!せっかく日本は豊かになり、世界がうらやむ安全や自由度を手に入れた。その割には、みんなつまらなく生きすぎていると思う。自分で自分の自由に枠をはめている、いわゆるメンタルロックを自分でかけているとしか思えない。誰も「そんな事をしてはいけない」「そんな自由はありえない」「そんな楽しい事は長続きしない」などとは言っていないにもかかわらず、自分で箍をはめているのだ。だから、もっと愉快な人生を送るための一つの手段として、2枚目の名刺を持つことをすすめたい。
・「寄り道」のすすめ
僕は「世界で一番豊かな国は、選択の自由と選択肢の多い国」だと思う。日本は食という点では多様な選択肢があり、きわめて豊かである。しかし、僕たちの「人生」における選択肢は本当に豊かになったのだろうか。学校の選び方、就職の仕方、働き方、住みたい場所の選び方、そういった人生の根本的な部分での選択肢は本当に多く、豊かになったのだろうか。
・人生の豊かさは、人生の伏線の中から生まれてくることが実は多い。あっちへ行って、こっちへ行って、迷ったらまた戻る。こんな生き方・チョイスをしてみたいと本気で考えたときに、誰もが挑戦できるような社会であれば素晴らしい。
・会社が面白い仕事を与えてくれ、なおかつ自由な兼業を許してくれるなら、社員だってその会社を好きになる。そこまでしてくれるのなら、この会社のために頑張ろうと思うのが普通の人間の感情だ。その普通の感覚が古くなるわけがない。
・既存の組織に囲い込むことで、その道のプロを目指す人材の可能性を狭めてはいけない。日本全体、世界全体、社会全体の中で人材は動き、育てられていると、ダイナミックに捉えるべきだ。プロとして仕事をして「俺がここで本気でやっていることを邪魔しないでくれ。邪魔されたら、こんな会社いつでも辞める覚悟ができているぞ」と言える社員が本当の意味で会社を引っ張っている人材であることが多い。
・日本という国や会社が一体どこへいくのかという全体像を、ビジネスパーソンの多くが理解できていないまま働いている。ビジネスパーソン一人ひとりの仕事が、自分のため、会社のため、日本のため、世界のためにどんな役に立っているのかということをリーダーがしっかり伝えないまま、細分化された作業に毎日毎日忙殺されている。リーダーはやはり意味付をしなければならない。
・NPOとは「利益を上げてはいけない」ということではなく「利益を目的としない」というだけで、利益を上げることは重要である。NPOはプロフィットを上げなければならないし、NPOリーダーや職員は人並み以上の給与を受け取るべきという強い信念を持っている。
・知識には、言葉にできる形式知と、言葉にできない暗黙知がある。イノベーションとは、言葉ではまだ表現できない新しい価値を生み出すプロセスである。したがって、一緒に物事をつくりあげていく中で享有される「連帯感、使命感、高揚感」が未知の領域を想像する鍵となる。「暗黙知の次元」をベースにした知識経営の生みの親として知られている野中郁次郎さんも、暗黙知こそが新しい知識の源泉だと言っている。
・やっぱり日本の男たちは駄目だと思う。会社人生が終わった瞬間に、すべてのネットワークが切れてしまう。残念ながら、日本人の男は会社の看板で生きてきている。一個人として生きていない。by内永ゆか子氏
・昔はレールが敷いてあって、それに社員を乗せた人事がずっとキャリアプランを考えてくれ、後は受動的に定年まで行けばよかった。しかし、会社に言われるままに生きていけば安泰という時代はとっくの昔に終わっている。やはり今は、自分で自分を磨いたり、自分を高めるために会社の中にあるチャンスをたくさん使うという姿勢が重要だ。
・2010年にノーベル化学賞を受賞した根岸英一教授が発表したリポート「発見の条件」に10項目にわたる発見のための条件の1番目の項目が「セレンディピティ」(偶然をとらえて幸運に変える力)だった。どんなことでも発見すること自体は偶然かもしれないが、その偶然にめぐり合う機会があっても、それを活かすかどうか、その対応の仕方が肝心である。偶然は本来、誰にでも訪れるもんどあ。しかし、いつも頭のどこかで偶然に会える可能性を考え、みつけようとする気持ちを持って、見つけるための努力をしていないと、それgあ幸運に変わり得る偶然であると気づくことができない。
・チェンジオブベース。時々人生や生活のペースを変えてみることは、しなやかに、したたかに生きるには大切な技だ。忙しい現代では、毎日の行動が固定されたルーティンに陥り易い。そうなると視野も狭くなり、人生の色彩が限りなく灰色に近づいていく。そんな時はペースを変えることだ。その手段は以外に身近にある。
・そもそも、本業をないがしろにすると、外でもまず結果は出せない。いずれにせよ、自分自身が置かれている環境のなかで、あらがうことは得策ではない。組織に縛られるな、とよく言われる。そのマインドは大切だが、組織と無駄な軋轢が生じると本来自分がやれるべきことが阻害されかねない。
・2枚目の名刺の中心は時間のマネジメント。「成果を挙げる人は、仕事からではなく、時間からスタートする。計画からもスタートしない。まず、自分が何に時間がとられているかを知ることからスタートする。次に、時間を奪おうとする非生産的な要求を退ける。そして、得られた自由な時間を大きくまとめるのだ」byピータードラッカー
・優れた人材が一番大事にしているのは自由、次にくるのが義理人情だ。自由度のある組織であれば、人材は最大限の力を発揮する。そして、必ず恩返しをしてくれる。その人間観こそが新しい組織の根本原則のような気がする。
・2枚目の名刺はいくつからでも遅くはない。いま、この瞬間が一番若いのだから。