日能研のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者の高木幹夫氏というのは関東で小学生の子どものいる(かつて持ったことのある)親であればたいてい聞いたことがあるであろう日能研 = 中学受験に特化した私塾の代表。
それにしても誤解を招く題名だ。書面だけ見ると「予習よりも復習が大切」みたいな内容をどうしても想定してしまうが、著者が言う「予習病」というのは、帯に説明があるように、
「すでに知っている領域に固執し、進め方において予定調和を求め、未知の事柄に対して無視したり否定したりする精神の傾向」
のことを指している。
(この要約は私の理解が入っているので、著者の想いと100%正確ではないかもしれません)
※その病に罹っている人の特徴として「いっぱいいっぱいで…」という口癖がある、と著者の指摘。
そういう意味で、この著者の指摘には大変に共感するところがある。
もっと言えば、「生徒」の前に学校の先生たちが著者のいう「予習病」に罹っていると言えるのではないか。日本の、とくに公教育のの学校の多くでは。
と、子どもの教育については、ほんとうに難しい問題で、私自身うまく出来ている自信は全く無いので、批判めいたことを書くことはこれ以上は控えておきますが、考えてみれば「学校」に限らず、日本社会全体が「予習病」に罹っているとも言えるやもしれません。
最後に著者が書かれている、「予習病」の対義語にあたる精神の傾向、姿勢を引用しておきたく思います。
【未知への準備】
予測できないものに出会っても、しっかりと向き合い、必要な対応ができること。また、新しい未来をつくるために、自分ができること、今はできないことをいつも確認しておくこと。
…御意。 -
Posted by ブクログ
日能研の代表が書いた本。
中味は意外に同感できる部分がたくさんあった。
東京大学の山冨二郎教授の「学びのパラダイム・シフト」の紹介が引用されている。
(1)TeachingからLearningへ
(2)個人的学習から協調的学習へ
(3)曖昧な社会契約から学習目標達成への契約へ
(4)評価の軽視から教育方法・評価の確立へ
(5)知識獲得偏重から知識運用重視へ
これらのパラダイムシフトは、確かに今の学校教育の枠組みの中では困難な部分も多い。しかし、それを超える意思を持った教師もたくさんいるぞ!
「学校教育というしくみ自体が制度疲労を起こしている。」のかもしれない。制度のメンテナスも必要かな。
゛進学準備学力”への警鐘と言ってもいかもしれない。 -
Posted by ブクログ
ガードナーのMultiple Intelligenceを紹介。MIは脳の働きを8つの知能に定義。即ち1.言語語学、2. 論理数学、3. 内省、4.博物学という左脳を中心とするものと、5.音楽リズム、6.身体運動、7.視覚空間、8、対人という右脳を中心とする知能の8つである。子供のどの知能が優位かによって情報の受容や処理の仕方が異なるため、それを理解し効果的な授業を行う必要がある。またいくつかの知能を複数使って行うような課題がよい。
また記憶をエピソード記憶で終わらせてはだめ。振り返りを行い、それを意味記憶に変えて記憶させないといけない。
小学校低学年では自己中心的思考がまだ強いので他者の誤りから学ぶという姿勢が習得できていない。よって1対1で時間をとって指導するほうがよい。
誕生したばかりの乳児の自我は未発達で、イドと呼ばれる欲求にしたがって生理的欲求を満たす行動をとる。この時期の行動は欲求充足を目的とした自己中心的なもの。1-2歳の時に自律のトレーニングが行われる過程で超自我と呼ばれる道徳心や規制を学習しはじめる。この時期は自分のやりたいことを人が制しないかぎりとめることはありません。3-5歳で自我が目覚め始めるとイドと超自我の間に葛藤が商事どうやったら周囲に受け入れられる形で自分の欲求を充足することができるか考えるようになる。 -
Posted by ブクログ
日能研、面白いことしてるなー(採点方法)と感動さえしました。答案をすぐ返してあげる、というのは、私もぜひやりたい事だったから、めちゃくちゃ賛成ですね。ただ、予習をしてくるな!なんていう先生、いるのかな~。私も予習されるとやりづらいことはあるけれど、別にそれは「してきてはいけない」と怒ることではないし、筆者がいうように教師の力量が足りないことを証明してるようで、避けると思うんだけど・・・。(生徒に見破られそうじゃないか) まあ、何年かやってたら、「この解き方でもよいか」なんていわれても、「いい」「悪い」もはっきり言えるし、どうして今その解き方をしないかなどもはっきり示せると思うんだけど…。PISAの話や、未来学力の話、グループワークの話などは、とても興味深かった。けど、本としては全体的に何を一番言いたいのかがわかりづらく、散漫だったかな。