古川武彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
古川武彦(1940年~)氏は、気象庁研修所高等部(現気象大学校)及び東京理科大理学部卒。気象庁の航空気象管理課長、予報部予報課長、札幌管区気象台長、(財)日本気象協会技師長を歴任。現在は、気象一般に関する講演・執筆・コンサルタント等を行う「気象コンパス」を主宰。気象学についての著書多数。
大木勇人(1964年~)氏は、千葉大理学部卒、科学書・教科書の編集と執筆等を行うフリー・サイエンスライター。
本書は、気象学について深く知りたい一般読者と、気象予報士をめざす人びとの両者を対象にしており、気象のしくみを、その原理からわかりやすく、丁寧に図解している。
具体的な章立ては、1章:雲のしくみ、2章:雨と雪のしくみ、3章:気温のしくみ、4章:風のしくみ、5章:低気圧・高気圧と前線のしくみ、6章:台風のしくみ、7章:天気予報のしくみ、である。
私は文系出身ながら、多分の例に漏れず、毎日のようにTVで見る天気予報の気象予報士の説明がもう少し論理的に理解したい、更に、天気図を見て数日間の天気を自分で見通したい、という理由で本書を手に取った。
通読して、共著者は中学理科の知識で理解できるように気を配った(加えて、高校物理の知識が必要な場合は丁寧に解説した)としているとはいえ、正直なところ消化不良な部分も残ったが(おそらく「知識」が問題なのではなく、何十年も社会人をやっていると、この種のものを「理解」する力が衰えていくのだろう。。。悲)、間違いなく天気予報・天気図の見方はそれまでとは変わったし、これからも本書を参照することにより更に理解が深められるのではないかと思う。
ブルーバックス・シリーズならではの、網羅的かつコンパクトにまとまった良書といえる。 -
Posted by ブクログ
グローバルな気候システムを学ぶことが目的。読んでみれば、物理法則が次々に登場する気象現象について学ぶにはブルーバックスを選んで正解だった。
主に風のしくみと低気圧と高気圧のしくみの章を読んだが、寒帯前線ジェット気流の蛇行がもたらす移動性の低気圧・高気圧のメカニズムはとてもわかりやすかった。
<地球規模の風>
・亜熱帯高圧帯:熱く乾燥した高気圧をもたらす。サハラ砂漠、中東、オーストラリアの砂漠を形成。太平洋高気圧は海上を吹き渡るうちに湿った風に変わる。上空には亜熱帯ジェット気流の西風が地球を1周している。
・偏西風:亜熱帯高圧帯から高緯度側に吹き出る地上の風。上空では中緯度から高緯度にわたる広い範囲で吹いている。
・寒帯前線:亜熱帯高圧帯からの高温の風と高緯度の冷たい風がぶつかり合う地帯。温帯低気圧を発生させる。上空には西風の特に強い寒帯前線ジェット気流がある。
<低気圧と高気圧>
・高層の気圧の谷(ジェット気流の南側への張り出し)の西側では空気が収束するため、地上に下降気流をもたらし移動性高気圧が発達する。東側では空気が発散するため、地上には上昇気流が起き低気圧となる。高気圧から吹き出す気流は、東側の低気圧の寒冷前線に吹きつける。 -
Posted by ブクログ
天気予報の仕組みや手法について、素人にも極力わかるような形でまとめられていました
我々一般人に馴染みのあるアメダスやひまわりの役割から、雨雲レーダーの解析手法、天気予報として国民に届けられる形にするまでのさまざまな予報手法など、興味深い内容でした
最近は「数値予報」を起点に、まずは地球をある大きさに格子状に分解して、さまざまなパラメータを与えながら、そこに実測値も加味しながら解析していくという話(ここは晴れ、ここは曇り、というような現象を把握するところからではなくて、まずは数字のみで予想)はとても意外でした
スーパーコンピュータを使わないと、到底処理できないような、膨大な計算を、ずーっとやっていることがわかりました