富田正文のレビュー一覧

  • 新訂 福翁自伝

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    ネタバレ

    氷川清話と同じく、「風雲児たち」(みなもと太郎著)、しいてはみなもと太郎先生のお陰で、「一万円札」という印象しかなかった福沢諭吉の前半生を知ることが出来ていたため、見た瞬間に簡単に手に取ることが出来た。
    福沢諭吉、その彼の父は、解体新書を訳した前野良沢がいた中津藩の下級武士であった。
    父、百助は謹厳実直な人間であったが、封建社会の壁により、心労が重なったのも相まってか、好きな酒によって死亡してしまった。
    福沢諭吉は子供時代、貧乏でありながらもいたずらっ子として、様々なことをしてきたと言う。
    例えば、木の上から枝に乗ったミミズを持ち、人が来たところを脅かす。
    神社などにあるご神体を石ころと取り換

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    2025年08月11日
  • 新訂 福翁自伝

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    まずはじめに「この本かたくないですよ!」
    食わず嫌いせずにぜひ読んでください
    私は人生でお気に入りの本の一冊になりました。

    フリーランスや起業が新しい流れとして定着しつつある現代において、福沢諭吉の生き方は人生の道しるべになると思います。
    いくつになっても好奇心を持ち続ける姿勢はぜひ見習いたいです。

    それと呑兵衛エピソードが多いところもおすすめポイント。
    信念を真面目に語っている合間にちょいちょい入ってくるお酒でのやらかしエピソードがたまらなく面白いです。

    禁酒を頑張ろうとしているときの「口と心が喧嘩している」という表現がいちばん印象に残った表現です。

    好きすぎて、休肝日にはいつもこの

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    2024年10月31日
  • 新訂 福翁自伝

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    日本人の自伝では最高傑作でしょう。明治31年、福沢諭吉先生65歳の時に江戸末期から明治に掛けての出来事を速記者に話したお話しをベースに本人が加筆して刊行しています。
    約150年も前の事とは言え歴史に残る事件なども多数出てきて、諭吉先生の子供時代から青春時代、壮年までも飽きる事なく読み進められます。
    慶應義塾大学の創始者として有名な諭吉先生ですが、読めば読むほど、自分の好きな事だけやって、やりたい放題の超ヤンチャ人生です。
    この本を若い頃に読んで居たら慶應義塾大学に何がなんでも入りたいって思ったかもしれません。それくらいブッチャケた明るい等身大の言葉で、自分の事も、時代の事もめった切りします。

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    2024年02月28日
  • 新訂 福翁自伝

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    諭吉の好きなことと嫌いなこととやった事が書かれた自叙伝。こんなに詳細に正確に数十年も前の過去を覚えていて言葉にできることがまず、凄いんだけれども、その人生もやっぱり破天荒で人間味溢れてて突き抜けてて凄い。

    ★嫌いなもの→封建の門閥制度、血、攘夷論、鎖国、(漢学)、借金すること、役人

    ★好きな物→酒、タバコ、勉強

    ★ モットー
    ・数理と独立
    ・倹約しろ。貸し借りは一切するな。
    ただ使う時は騙すなどせずにちゃんと使え。
    ・まず獣身を成して後に人心を養え。
    ・放任主義
    ・勉強よりも健康が大事。
    ・人間万事、停滞せぬように p308

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    2022年06月16日
  • 新訂 福翁自伝

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    一万円札と言えば福沢諭吉。こんな破天荒な人物だったんだ、ということをまざまざと見せつけてくれる作品。古典だといって肩をはらずとも、読み物として十分面白い。

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    2022年05月05日
  • 新訂 福翁自伝

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    口述筆記に加筆したものなので、非常に読みやすい。
    幼いころから60歳までを振り返る。

    こうして読むと、福沢諭吉という人は、過去国内に存在しなかった西洋の理念や文化を完全消化して国内に紹介する学者・文筆家・啓蒙家としての才能、慶応義塾の創設者としての実業家としての才能、社会のなかでやりたいことをやるためにうまく立ち回る実践者としての才能、そのいずれも兼ね備えた傑物だったことがわかる。

    うまく立ち回るというと言葉は悪いけれども、それがなければ、ろくな資格もないのに幕府の一員として渡米も渡欧もできなかったはずで、それに、あまり本人は語っていないけれども、維新後は在野の大物として、当時の政界と全く

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    2020年07月16日
  • 新訂 福翁自伝

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    晩年の福沢諭吉が自分の人生を振り返って語ったことを文章にしたもの。ずっと積読本になっていたのを山から引っ張り出してきた。古文のような読みにくいものだと思っていたけれど、意外なほど読みやすい。

    慶應義塾を創った以外に何をした人か今ひとつ分かってなかったけれど、緒方洪庵の適塾にいて、オランダ語をマスターした後、横浜でオランダ語は通用しない、世界は英語だと知り、今度は苦労して英語をマスターする。咸臨丸に乗ってアメリカに行く。政治には関わらず、塾を通した教育の人だった。

    若い頃の恥ずかしい話なども惜しげもなく披露してくれており、何というか気持ちのいい読書ができた。時代の雰囲気もよく伝わってきた。

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    2020年05月16日
  • 新訂 福翁自伝

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    全く堅苦しい本ではなく、読みながらクスクス笑える。福沢諭吉の人生を追いながら彼の処世術や教訓を学べる。

    一見無鉄砲でだらしのないようだが、確たる信念を持ち、絶えず好奇心を持つ勤勉な姿勢を生涯にわたって崩していない。このメリハリこそが当時としては名誉ある洋行メンバーとして選ばれ、数々の名著を残した所以だろう。

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    2020年01月06日
  • 新訂 福翁自伝

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    時代の雰囲気が伝わってきて、とても面白い本です。読んでいて福沢さんが話しているように引き込まれます。陽だまりの木の中の元ネタとか結構確認できるので、手塚ファンにも楽しめると思う。
    思いの外幸運も重なって慶應大学は大きな学校になる事ができたんだなと感じる。

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    2017年09月26日
  • 新訂 福翁自伝

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    小林秀雄大先生が、『学問のすすめ』などからは決してこぼれてこない福沢諭吉というひとを知るために挙げていたような気がする。
    あまりに見慣れて、あまりにそのことばが使いまわされていて、正直、この福沢諭吉というひとをどこか敬遠していた。だが実際手に取り彼の淀みない流れるような口授に、改めて、このような先人のことばに触れられる喜びを感じた。自伝と銘打っているが、この作品は福沢諭吉というひとの精神が自ら自身を語ったものと言っていい。池田某のことばと同じ匂いがする。エッセーのような、物語のような。
    ほんとうに福沢諭吉というひとは、正直に善く生きるということをやってのけた大人物であると思う。等身大で生き続け

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    2016年01月26日
  • 新訂 福翁自伝

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    ネタバレ

    口述筆記ということだが、福澤自身が随分筆を入れているとのこと、口語体の自伝として黎明期の傑作ではないか?虚飾や隠し事もあろうが、とにかく合理主義者としての福澤の人となりを余すところなく示していると思う。本人の好き嫌いは置いて、誰が読んでも楽しめるはず。

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    2014年08月31日
  • 新訂 福翁自伝

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    福沢の生涯以上に幕末〜開国の時代の様子がよく書かれていて歴史で学ぶことのない日本国の状況が述べられていて面白かった。

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    2013年11月09日
  • 新訂 福翁自伝

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    これをそのまま映画化したらコメディ映画が出来上がるのではないかと思うくらいユーモラスな自伝。門閥制度が嫌い、漢学が嫌い、そして攘夷が嫌い。これらのごく個人的な嫌悪感が新しい社会を構想する原動力になったという事実は興味深い。門閥制度への嫌悪感は西洋流の平等主義を受け入れる下地を作っただろうし、科学的な根拠を持つ洋学を学んだあとは、漢学や攘夷といったものが極めて非合理的なものに見えただろうことは想像に難くない。明治新政府に仕官しなかった理由を語る終章(「老余の半生」)は福沢の精神を最もよく表していてやはり感動的。一切の迷信を排したウルトラ合理主義者である福沢が、独立心という無形の矜恃に最高の価値を

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    2013年11月03日
  • 新訂 福翁自伝

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    福沢諭吉さんの颯爽とした生き方が、本人による軽やかな口調で語られている。
    読むと「学問の神様」をとても身近な存在に感じる。
    偉ぶらない、媚びない、まさに自立した人だったんだな。

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    2025年10月02日
  • 新訂 福翁自伝

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    福沢諭吉の著作といえば学問のすゝめが有名で、これはこれで読み応えもあり、勉強のモチベーションが下がった時に読み直したくなる名著なのですが、この福翁自伝も面白い。
    何事もズバズバと物申していく様や若気の至り?での後悔など、エピソードが盛りだくさん。口語体で読みやすくわかりやすい。

    節々に才覚を発揮する天才エピソードもあり、さすがだなぁと思いつつ、どこか共感できる節もある一冊

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    2025年01月05日
  • 新訂 福翁自伝

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    ネタバレ

    今回(2024年)1万円札が渋沢栄一氏に変わった。それでなんとなく、これまで万札のシンボルだった福澤諭吉さんの伝記を読んでみたくなった。「福翁自伝」には、「幼少の時」から「老余の半生」までが、徒然につづられている。

    両親から受け継いだ頭脳は、遺伝子的にも優れた頭脳だったんだろうなと思うが、その頭脳に本格的にスイッチがはいったのは、14~5歳のころという。それまでの読書嫌いが、漢書にハマってしまい、それまで眠っていた好奇心が一気に爆発する。経書、論語、孟子、詩経、書経、蒙求、世説、左伝、戦国策、老子、荘子、史記、前後漢書、晋書、五代史、元明史略などを次々と読破、特に左伝は全巻を11回読んで、と

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    2024年08月27日
  • 新訂 福翁自伝

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    ライバル校の創始者なの今まで読むのを躊躇っていたが、意外に読みやすく、福沢諭吉に親しみを感じてしまった。ユーモアのセンスが素晴らしい!諭吉さん、こんなにチャーミングで面白いおっさんだったのか。大酒飲みというのも親しみが持てる。当時の歴史を知るのにもいい一冊。

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    2024年05月24日
  • 新訂 福翁自伝

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    なんとさわやかな読後感だろう。その弁快活にして虚飾なく、精神が自由闊達なことがよくわかる。人となりを知るにあたって自伝というものはだいぶ差っ引かねばならぬ形式だが、福沢さんはこのままの人だろうと思える。まことに人間として嘘がなく、信頼ができる。本でもその誠実が伝わるのだから、講義ならなおさらだ。あれだけの門下生が集まったのもうなずける。その人となりと人生が率直さで貫かれた稀有な人だったのだろう。
    福沢は現実家だ。神仏を振り返らぬのも、洋学を学んだのも、子供の教育で学より頑健が先んじるのも、現実の実相をよく見よう見てもらおうと努めただけだ。怨念や嫉妬というものとはもっとも遠い存在だ。
    現実主義者

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    2021年11月03日
  • 新訂 福翁自伝

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    福沢諭吉先生の自伝。若い頃はまあ血気盛んな、どこにでもいるような若者でも在り、意外といたずらっ子だったのだなーとびっくりした…明治維新のという激動の時代の中でも、かなりマイペースで、しかししっかりとした信念を持って慶應義塾を建てられたことを知った。実は学問のすすめをまだ読んでいないので、なる早で読んでみたいと思う。福沢先生の意外な一面がたくさん描かれていてとても面白い!

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    2019年12月29日
  • 新訂 福翁自伝

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    福沢諭吉の生涯を通してその人となりや考え方等を知ることが出来た。想像していたのと違い、意外とおとなしめな印象を受けた。

    新政府よりの人物と思っていたが、全くそうでは無かった。榎本武明の助命にも一役買っていたとは。。

    読みにくそうと思い敬遠していたが、割と読みやすかったが少し時間がかかった。

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    2017年03月31日