蓮池薫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレマイガールが有名な人ですが、わたしはスキマスイッチとのコラボのスキマ式がすごく好きになって追っかけるようになった作家さんです。
この作品は、非常に気になっていたのですが、(映画にもなってるし、翻訳は蓮池薫氏だったりするしそれなりに話題でしたよね)もうあらすじ読むと、絶対にあることを超えなくちゃいけない。
そこに絶対にいくに決まっているので、あまりにも重いでしょーってことで読んでなかったんですよ。
マイミクの方が最近映画の感想を書いていて、あーやっぱり読もう。って思って読みました。
読んでよかった。
でもすごくつらい。
佐原さんの透き通るような絵が作品の雰囲気にあってます。
だからこそ、祐 -
Posted by ブクログ
原作は別の方だそうですが。佐原さんが描くことによって、よりいっそうその世界観を突き付けられたときに、ぎゅっとなるというか。
物事って結局は視点によるんですよね。
大河ドラマは特に分かりやすい。例えば江戸末期、倒幕派を中心に描くなら幕府側が悪者になりやすい。新選組!と違って、龍馬伝の新撰組を怖いと感じたように。悪があると分かりやすいっていうのもあるんだろうけど。
でも誰が悪いとか、悪くないとか。可哀想だとか、幸せだとか。そういうのは全部誰かの目線で見た時の感想でしかないから。客観的にっていうのは、私たちが人間で在る限り無理なのかもしれない。主観で生きざるを得ないんだろう。そういうことを考えさ -
Posted by ブクログ
ネタバレ安重根と伊藤博文それぞれの人生を交互に描きながら、暗殺シーンの見せ場までに読者の気持ちをジワジワ高めていく手腕がお見事。
「暗殺はまだかな?」とドキドキワクワクしながら読み進めていました。
2人が少しずつハルビンに近づいてくるのを追いかけるのがまた楽しい。地図がついてたら嬉しかった。
乾いた硬質な文体で、どの人物にも特段肩入れすることなく淡々と描いているのだが、しかしどの人物にもやけに生々しい存在感があり、「実際こういう人間であったのだろう」と思わせるリアリティに満ちている。
ただ、個人的に、理想を掲げて突っ走る英雄タイプの歴史上人物が苦手なので、「奥さんと子ども置いて金も送らんと何してん -
Posted by ブクログ
まだまだ道半ばの北朝鮮による拉致問題
そんな中での今回の蓮池薫さんの手記、拉致されて向こうでの生活、何をしてまたはさせられて過ごてきたのか、
拉致被害者同士の交流はあったのかなど、今まで私たちが知りたかったことを赤裸々に綴っておられる。
工作員たちへの日本の教育、自分がかかわった工作員たちのその後のゆくえを心配し、どうか重大な事件に加担しないように、自分が教えたことで何かを成すことがないようになど、心を痛めておられた様子や、当時の最高指導者の死去に伴う哀悼の意の示し方、最高指導者に対する敬意の表し方、それは正しく思想教育の植え付けであり、そういう関連の書物を読まされ続けたと実に生々しく語られ